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2006年8月31日 (木)

失われた伝統織物ー秋田八丈ー

忙しいので、仕事がどんどんどんどん溜まっていく。“軽くヤバイ”状況になりつつあるので、今日こそは行政提出用の議事録に少し着手せねば、と思ってテープを起こし始めた時、聞き慣れない織物の名称が耳に入ってきた。

「秋田八丈」ーー八丈島で織られている、いわゆる「黄八丈」なら現物も何度も見たことがあるのだが、N講師は、「八丈は八丈島にしかない訳ではない」とはっきりとおっしゃっておられるようだ。秋田にも八丈が存在するのであろうか?

そう思ってネットで調べてみると、やはりございました。ハマナス、カリヤス、ヤマツツジなどを用いており、鳶色と黄色なんだそうだ。現物はさぞかしけれん味があって、通好みの逸品なのだろう。嗚呼、見てみたい、と思ってテキストを読んでいくうちに、衝撃的な一節にぶち当たった。

秋田魁新報社のさきがけon The Webによると、最後の織り手だった方がご高齢になったため操業を中止し、現在は秋田八丈は全く生産されなくなってしまったのだそうだ。

この話と同様の、A産地の織物は既に産業としての規模を失い天然記念物的な希少な存在になってしまったとか、B産地は存続が危ぶまれるのではないか、といった類の話を耳にすることは残念ながら多々ある。伝統工芸どころか、今や尾州産地の染色工場さんが続々と廃業しておられるような厳しいご時勢なのだ。

単に、着られさえすれば何でもよい、という考え方に立てば、海外から安く輸入してくればすむのだろうが、「和服」はそうはいかない。人はそこに、文化なり伝統を見出したり、手仕事の暖かみへの安心感やリスペクトを感じているのだ。

風合いも色も仕立てた時の着心地のよさも、全てが手間隙かけたものづくりの中から生まれている。そしてそれは、ヨーロッパの自然や風土の中からではなく、日本の空気、日本の水、日本人の繊細な感受性があって初めて完成されたものだ。

日本の織よ、染めよ、消え行くな・・・。

こちらの「呉服屋 若旦那日記」さんの中で読者とブログ執筆者の方が真剣に論じておられますが、皆様の思いが痛いほど伝わってきますね。

「保護」に終始するのではなく、価値に見合ったプライスで富裕層や呉服の愛好家の方に購入して頂けるようなものづくりは何とか出来ないものだろうか。今の時代、相当に高額の商品でも買いたい、というお客様は確実に存在すると思うんですよね。伝統を重んじながらも、新しい時代の息吹を吹き込んだテキスタイルとして、蘇らせようという若い織り手、クリエーターの方が出現されることを祈って止みません。

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