中国合弁が本格生産ーリネアピウ・グループ、伊のデザイン・技術力保証ー(H18.11.7繊研新聞)
忙しいので最近新聞や雑誌もかなり読み飛ばしているかもしれないのだが、どうも先週東京で開かれた「イタリアン・ヤーン・ランデブー」関連の報道がどの新聞にも掲載されていないような気がする。
ネットで検索しても、私が昔書いたエントリくらいしか出てこないんですよね(笑)。今回、出展社数も9社しかなく、イタリアで開かれているヤーン展「ピッティ・フィラーティ」同様、ちょっと元気がなくなってきている様子なのが非常に残念なのだが・・・。
それと裏腹の現象として、ニットのヤーンの生産は今や完全に中国へ、という動きが見られる。今日付けの繊研新聞さんに掲載されていたリネア・ピウグループのニュースも、その典型的な事例だ。
この記事に登場しているトップライン寧波テキスタイルという会社は、リネアピウだけでなく、フェニックスグループとコンサイニーという会社の合弁だとのこと。糸から縫製(繊研さんの記事の「縫製」は「編み立て」の誤りかも?)までの一貫生産が出来る大型の工場で、当然、まずは内販よりは欧米や日本向けを狙っているようだ。
記事を見て「おっ」と思ったのは、「価格は1キロあたり20~25ドルを中心としつつも、将来的には25~30ドル前後の商品へのシフトを予定している」と書いてあったこと。中~高級品の生産を行い、完全に「メード・バイ・イタリー」の体制を確立しようという目論見だろう。
6月にも書いたと思うけど、センイ・ジヤァナルさん主催のIKAEが開催された際に、上海のスピンエキスポの日本サイドのエージェントの方がおっしゃっておられたのだが、回を重ねるごとに来場者が増え、「良い素材を見せる展示会」だというイメージも定着しているとのことなのだが、ニッターだけでなく、紡績も中国に生産拠点が移管すると、益々その流れに拍車がかかるだろう。
益々のユーロ高も後押しして、イタリアという産地は完全に空洞化して、アメリカや日本、フランスなどの先進国同様の厳しい状況に置かれているのだが、有力企業は日本同様、本社はイタリア、生産は海外、という体制に切り替え、生き残りをかけた懸命の努力を重ねているのである。
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