カシミアの価格高騰をチャンスに変えよう
今日は素材展2つをハシゴしてきたのだが、産地の企業さんが口を揃えて語っておられたのが、カシミアの価格高騰だ。
ウール関連の話題を非常に詳しく取り上げているザ・ウールマークカンパニーさんのサイト(同サイトは記事の無断引用、転載を禁じておられるから、直接リンク先をご覧下さい)にも書かれているような事態が今年の状況なのだが、来年は今年より更に2割くらい原料の値段が上がる見込みのようである。
その最大の理由は、カシミア山羊がそこら中の草を食べ尽くしてしまい、カシミア山羊を飼っている地域が砂漠化してしまう、というところにあるらしい(この話題、まださほどネット上では取り沙汰されていないが、さすがである。紳士服の有力専門店さん・ジャック野澤屋さんのサイト「Savierowclubー余話バックナンバー」が取り上げておられた。バックナンバーのNo.191をご覧下さい)。カシミア山羊飼育の世界最大の産地は中国の新疆ウイグル地区なのだが、中国の政府筋は砂漠化は好ましくないと思っているようで、今後はもう、カシミア山羊の頭数が増えるということはないようなのだ。
需要と供給の関係で、そうなると当然価格は上がって当たり前なのだが、日本のアパレル業界は、現状ではまだ、商品の店頭上代はなるべく現状維持で頑張ろう、としている状況のようだ。
しかし、無駄なコストを省くのならともかく、混ぜ物をするなどそのために原料の品質を落として質感を悪くするくらいなら、「高級品」ということで値上げの理解をお客様にも求めていった方が良いのではないか、私はそう思うんですけどね。最近また、「ルイ・ヴィトン」が為替にスライドさせて上代を上げたけれど、合理的な理由があればお客様は意外と納得されるものなのだ。
逆に、「こういう厳しい状況なので、商品調達の方法や生産の方法を工夫し、頑張って値ごろ感を出しました」という打ち出し方もある。その良い例が、大丸さんのホームページに掲載されている「大丸バリュープライス」である(残念ながら、ネット通販はやっておられないようだが)。
今はしかし、ヨーロッパのブランドのインポートの場合は、原料高に加えて為替の問題があって、更に価格は割高になっている。だから、ヨーロッパからの製品輸入にとっては不利で、メード・イン・ジャパンの方がまだ条件面は良いと言えるのではないか。
今日の展示会でも、決して「プリングル」やら「ルシアン・ペラフィネ」やらのインポートのカシミアのニットに、品質では負けていないと思われる商品が出品されていた。原料高に負けるな、日本のニッターさん達!
アパログにもブログ連載中↓↓↓
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