天丼てんやのメニュー変更に思う、自店の主力客層のウォンツを汲み取れ
この間、本当に久々、2年振りくらいに、天丼の「てんや」でご飯を食べた。
関東以外の方、ごめんなさい。お店がないので想像しにくいと思うんですが、「てんや」は天丼のチェーン店だ。(ご参考までに、こちらの公式サイトをご覧下さい)。なので、当然、「今日は天丼を食べよう」と思って店内に入ったのだが・・・。
あれれ、なんだか様子が違う。店内の8割くらいの人が、天丼と一緒におうどんを食べているのだ。小うどんの人もいるし、もっと量の多い稲庭うどんとのセットの人も。
これ、前はメニューにはなかったんですよね。私が記憶している前、というのは、最初に書いた通り2年も前のことだから、いつの時点で始まったことなのかわからないが、皆さんがおいしそうにおうどんにパクついている姿を見て、「このメニュー変更は正解だな」とさくらは感じました。
というのは、たぶん、この「てんや」の主力客層は、天婦羅、揚げ物が好きな人、しっかりご飯を食べたい人だと思うからだ。清潔感があって入りにくい雰囲気ではないのでファミリーやヤングのカップルなどもいるが、やはり、男性の1人客が多い。逆に、女性で1人、しかも細身で小食そうな人はほとんど見ない。
小食の人なら天丼一杯でもお腹一杯、というところなのだろうが、てんやさんの幹部の方やお店の方々は、「まだもの足りないと思っている大食漢のお客様がかなりいる」と見たのだろう。ひょっとしたらアンケートでも取って調べられたのかもしれない。
「天丼」というメインメニューは、女性のグループやこじゃれた雰囲気を好むカップル、小食になってしまった年配者等を取り込むのは難しい商品だ。だったら、主力客層の「しっかり食べたい」というウォンツを捉えて、プラスワンメニューで客単価をアップしようーーこの戦略、ズバリ的中しているように私は思いました。
これは、自店の主力客層が何を欲しているのか、何が自店に不足しているのかをうまく察知して改善を進めておられる良い例だと思います。
実は、アパレルでもそうなんだけど、ここまでの仮説を立てるのは簡単なのだが、では、何のメニューを何品加えるのか、価格及び原価率をどの程度にするのか、という商品開発が一番難しい。アパレルのMDの場合は、飲食と違って多品種少量で短サイクルになっているので、仮にヒットを当てても長続きしにくい、というのが最近の実例だろう。
しかし、MDが細かくなればなるほど、顧客のウォンツを微に入り細に穿ったところまで余計に細かく汲み取っていく必要が生じてくる筈なのだ。「ウォントスリップ」なんて最近あまり言われなくなってきたのだが、目的意識を持った方の来店が多い百貨店さんや量販店さんではやはりこういう考え方は必要なのではないかと私は思います。
アパログにもブログ連載中↓↓↓
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