皆さーん、2日も黙ってお休みしてしまってごめんなさい。2日共パソコンは開いていたんですが、書く前にウトウトと眠ってしまっておりました・・・。
いけませんね、最近このパターンが多い。寄る年波のせいか、アルコールにとみに弱くなってしまっている。
これからは今日は危ないな、と思ったらケータイから早めにアップするように致します。12月はこの作戦で乗り切って行きますので、これに懲りずまたこちらのブログをご訪問下さいませ。
さて、本日の本題。
私の自宅の近所の商店街の中に、非常に繁盛している下着屋さんがある。
下着というと、さくらくらいの世代の人は大概ワコールさんやトリンプインターナショナルさんのキャンペーン商品を思い出すのか、あるいは千趣会さんやニッセンさん、セシールさんなどの通販専業企業さんで買ったりしているのだろうし、もう少し下の世代になると、ピーチジョンさん(今年、ワコールさんの傘下に入りましたね、同社は)とか、あるいは、今のヤングならばマルキュー系の「エゴイスト」や「ラビジョール」みたいなブランドに魅力を感じるのだろうが・・・。
こちらのお店に置かれている商品は、そういったタイプのファンデーションやランジェリーではない。グンゼさんとか、あるいはもっと小さなメーカーの、いわゆる「肌着」が中心である。
というのは、このお店のある場所は、入院患者を沢山抱えている大病院のすぐ近所にあって、そこに入院している患者さんのために機能性の高い肌着を求めている家族や、主として60代以上のおばあさん達が主要な顧客になっているからである。
このお店はバックストックの広さを別とすれば売場面積は3、4坪程の小さなお店で、棚も古く、空いたダンボール箱を利用して特価品を販売しているなど、こじゃれたVMDとは程遠い雑然とした雰囲気である。
だが、顧客は切れ目なく訪れ、買い上げ率も高く(しかも複数点数の購入)、従って商品回転率が高く売り場には賑わい感と鮮度がある。
このお店は通常は50代と思しき男性が1人で切り盛りしているようなのだが、やはり、商売のツボというものを非常によく心得ておられるようなのだ。
まず、価格。このお店の商品は、非常に安い。ショーツが280円から、ブラジャーでも3ケタの上代のものからある。そして、上限もワコールさんトリンプさんのレギュラー品に対抗するようなものは置かず、バジェットからボリュームのところまでで止めている、ということ。
次に、その日の天候、気温にあったものを前面に出して売っている、ということ。
例えば、今日は、ババシャツでも裏毛やモダール混のものなどの展開フェースは少なめであった。実際、そんなには寒くなかったですからね。来店客の皆さんも、「グンゼの綿の長袖」などと指名買いしておられたが、そういう要望は先取りして既に店頭に出してある。
一見、汚い店頭に見えるが、ちゃんとその辺りを心得て商品の並べ替え、入れ替えをしておられるのである。
このお店の場合、気温が急に下がると客数がバーンと跳ね上がるようだ。昨年はさくらも何度もそういう日にこちらに駆け込んだのだが、近所中の人が同様のことを考えているようで、バーゲンセールのような混雑振りだった。
逆に、夏場にちょっと弱いのかな、という印象を受けるが、こちらのお店の場合、夏になるとセクシー系の豹柄なんかのブラとショーツや、スポーツタイプのブラとボクサーショーツのセットのフェイスを増やしているように見受けられる。
前述した60代以上向けの商品を、さくらくらいの年齢のおばさん達も安さに引かれて買っていくのだが、その一方で、こちらのお店は1割5分くらいはヤンママや中高生向けのものも置いているのだ。
その両者が、自然な感じで共存できる雰囲気が、このお店にはあるのだ。ご近所のお客様の中で、自店に引っ張れる層はどういう人達なのか、そしてその量的なバランスをよく知っているな、という気がする。
こういう、大手のチェーン店さんの定石では考えにくいMDが組めるのは、個店さんならではの商売の醍醐味だろう。本当に普通のおじさんっぽく見える店主さんの力量だと思います。業界紙なんかに取り上げられていない小さな成功例というのは、例えばワークショップ(ワーキングウェアを売る店)さんが少しだけメンズカジュアルを置くなど、他にもいくらでもある。
話は少し変わるが、このお店の主力客層である60代以上のおばあさん達を見ていると、いろいろ面白いことがあって・・・。
まず、すぐに店主に、「○○はない?」と話しかける人が非常に多いこと。
私はまずは自分で店内の全ての商品をざっと見ないと気がすまない方だし、若いお客様になればなるほど、一般的にはセルフサービスを好むものだが、年を取ってくると小さな文字を読んだりあれこれ探すのが面倒になってくるのだろうか、それとも世代の差なのだろうか?
この辺の問題点を、しまむらさんはどのように解決していらっしゃるんでしょうかね。さくら、岡山に居た時は頻繁にしまむらさんを見に行っていたんですが、岡山市の郊外辺りのお店では意外とおばあさんの1人客を見ることはなかったように記憶しているんですが・・・。主婦のパートさん達が、親切に対応なさっておられればいいのだが、と思います。
次に、このお店、実はメンズを4割くらい揃えているんですが、男性の1人客というのは皆無。
ということは、百貨店さんのメンズ売り場と一緒で、おじいさんの下着は全部おばあさんが買っている、ということなんですよね。
この感覚、自分の着る物に拘りのある業界人の皆様から言うと信じられないように感じられるかもしれないが、世間一般的にはそうである。さくらと同年代の男性諸君もたぶんまだまだで、やっと団塊ジュニアくらいから、下着に拘りのある男性は増えているような気がするのだが?
蛇足ですが、私はかなり大柄なので、メンズのU首半袖シャツを自分用のトップスに物色することが時々ある。昔、グンゼさんがライセンスで生産していた「ヘルムート・ラング」のカーキ色の肌着を夏物のTシャツとして愛用していた。こちらは結構メンズとしては細身で、肌触りがよくお気に入りだった。
この秋ミラノのリナシェンテ百貨店に行った折、「D&Gオム」の豹柄のU首半袖シャツを買おうかな、としげしげと眺めていたら、販売員の方が「For your partner?(貴方の彼のですか?)」とアプローチをかけてきた。
さくらがあまり真剣に見ていたから、なんでしょうね。「For me!」と回答するのも恥ずかしいので、「Just looking.(見ているだけです)」と言って笑いでごまかしました(^^;;;
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