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2007年1月18日 (木)

第75回東京レザーフェアに行ってきた

両国から自転車を飛ばして浅草へ。雷門を横目でチラリと見ながら、都立産業貿易センター台東館で今日、明日と開かれている「第75回東京レザーフェア」を見て参りました。

トレンドについては、去年の10月にボローニャのリネアペッレ展を見ているのだが、基本的にはその流れに準じているなと感じた。ポッドキャストの中でドーメルさんという企業さんのブースが金と銀のオンパレードだった話をご紹介したかと思うが、今日の浅草もどのブースでもゴールドとシルバーが花盛り。

どちらかというと、シルバーの方がやや優勢か、という雰囲気がある。それに加えて、クロコダイルなんかでペールトーンのブルーやペパーミントグリーン、ピンクなんかの薄めの色合いで光り物をやっておられる企業さんも。

既に数日前から2007~2008年秋冬シーズン向けのミラノメンズコレクションが始まっているが、やはりシルバーがかなり目につきますからね。この流れは、やはり一番注目すべきものでしょう。

ちなみに、リネアペッレのトレンドテーマは前ご紹介した通り「PEACE」「PASSION」「LIFE」の3つ。ボローニャで「PASSION」に一番人だかりがしていたせいか、今回日本に来ているサンプルは「PASSION」が一番多かった。

ご参考までに、レザー関連のトレンド・ディレクションを行っておられる企画会社のジャルフィックさんが出しておられたトレンドについてもご紹介しておきます。いつも書いていることだが、トレンドは自社がどういうターゲット、テイストの商品を手がけているかによってどの部分を太く取り込むべきかが全く変わってくるものだ。

プロの皆様は先刻ご承知のことかと存じますが、学生さんや若い皆様も情報はそのまま鵜呑みにせず、自分なりの解釈を加えて組み立てし直すことが大切だと思います。

【ジャルフィックさんのトレンド・ラボラトリー】

2007-08Autumn & Winter・・・「EROTIC(美妙に魅せる)」

1.妖艶な光沢のインパクト 

2.パウダリーな和みのタッチ 

3.饒舌なサーフェース 

4.装飾の力 

                                  (同社の会場配布資料より引用)

最近ずっとNUNOの須藤玲子さんがレザーを新たな切り口でデザインされたコーナーが設けられていて、今回も非常に素敵だったのだが(「皮革のパズル」です。明日行かれる方は、是非ご覧下さい)、その他に会場で目を引いたのは、フランスのデザイン・トリオAtelie  IZC によるプリントワーク。草木など自然のモチーフをコンテンポラリーな感覚でくっきりとした大柄なパターンに再構成した作風だったが、そのデザインのリソースになっていると思われる、18世紀フランスの銅版画による捺染や、19世紀のリヨンのシルクジャカード、19世紀プロバンス地方のシルクプリント等々も一緒に置かれていたのだ。

これらのヴィンテージは、繊維の畑にいる人達にとってはなじみ深いものなんですが、そういうアイデアをレザーに落とし込めば表現の幅がぐっと広がる、という手本を示してくれていたように思うのだ。

実際、リネア・ペッレの世界観は、意匠の部分ではアパレルと地続きなんですよね。日本はまだまだこれから、という感があるが、逆にいうとやりがいの大きな分野だろう。

話は全く変わるが、レザー業界もビジネスベースになるとピッグスキンは別としてキップやステアなどの牛、馬などは今原皮高という大きな問題を抱えている。

昨年も値上がりしたのに、今年1月もまた値上がり、という状況らしい。幾つかのラグジュアリーブランドが日本ではこの1月にまた値上げをするようだが、そういうブランド力の強い商品はともかく、ボリューム向けのものなど、消費者向け商品への価格転嫁は難しく、非常に厳しい。

ある経営者の方曰く、「ユーロ高ももちろん響いているが、原皮相場そのものも上がっており、それが本当に需要が増えているためなのかどうか理由は定かでない」ということらしい。

「原皮相場に影響を与えている強大な穀物メジャーの恣意的な動きがあるのかも」、ともちらりとおっしゃっておられた。

別のブースでは、イタリアのオーストリッチ使いの中小バッグメーカーが、ラグジュアリーブランドに負けてほとんど淘汰された、というような厳しい話が飛び交っているのが聞こえてきた。日本同様の状況が欧州でも起こっているのだ。

中小企業であっても、これからは企画提案型に転換し、最終的にはブランド(企業ブランド及び商品ブランド)を確立して利益を確保していかなければ生き残りの道はない、ということを、今日は改めて痛感した1日でした。

最後に、オマケネタを1つ。今年はイノシシ年ですが、ピッグスキンが存在するくらいだから、イノシシの革もちゃんと売られております。「ペッカリー」と呼称するのだとか。但し、珍しいもののようです。ピッグと比べて肌触りはどうなんでしょうか?一度見てみたいものです。

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