オンワード マーキュリーデザインと提携ー「バナーバレット」拡大ー(H19.2.5繊研新聞他)
今日付けの日経MJさんにも繊研さんにも日本繊維新聞さんにもこの記事は大きく掲載されていたのだが、さくらがパッと見てすぐに感じた疑問については一言も触れておられなかった。
唯一WWDジャパンさんだけが、記事の書き出しの部分に「かつてはミニマムを起業した廣瀬貴士・社長が・・・」とチラリとだけ書いておられたんですよね。
そうなのだ、今回オンワード樫山さんと共同出資会社・メイウッドを設立するマーキュリーデザインさんは、かつてはワールドさんの子会社になっていた筈ではなかったのか。
さくら、もちろん最近リアルのセレクトショップやネットやモバイル通販でも人気の「バナー・バレット」のことは知っていたが、このブランドを運営しているのがマーキュリーデザインさんだったとは、今日この記事を読むまで全く知らなかったんですよ。私の頭の中では、「マーキュリーデザイン=ミニマム」だったんですよね。
まあ、業界紙さんの常識では、今回のニュースリリースはオンワードさん発のものだから過去の関係ない話題には触れないのが礼儀、ということになるのだろうが、気になったのでちょっと調べてみました。
もちろん、今現在も「ミニマム」というブランドはワールドさんが取り扱っている。だが、直近の平成19年3月期中間決算(連結)の中の関係会社リストにはマーキュリーデザイン社の名前はない。
どこまでさかのぼったら社名は出てくるのか、ずっと見ていくと、どうやら、平成17年3月期中間決算(連結)が最後のようでした。
その後、同社との関係をどのように変更したのか、という記述はその期と次の期の決算書にはどうも記されていないようだったが、ワールドさん担当の記者さんは当然ご存知の筈。
「コキュ」もそうだったのではないかと思うんですが、ワールドさんは良くも悪くもブランドを自社流のブランド・ポートフォリオと仮説ー実験ー検証の仕組みの中に入れ込んでそれなりに数字を叩くMDブランドに換骨奪胎してしまうのがうまい。結局、「ミニマム」はワールド色に染まっちゃったのかなぁ・・・これは推測です、ワールドさんにちょっと怒られそうですね。外れていたらすみません。
とはいえ、マーキュリーデザインさんは今の「バナーバレット」を見れば業界人なら誰もが感じるくらいやはり力のある企業さんなのだ。クリエーション主導型の企業との協業を進めたいと考えているオンワードさんと新たなご縁が出来て、まずはハッピーなのではないだろうか。
ファッション業界、正直、相性というものも大きく影響する業界ですからね。目指す方向性が一致しているかどうかだけでなく、コミュニケーションがうまくいくかどうか、これは重要です。
「バナーバレット」、今後出店攻勢もかけていくようである。新聞報道を見る限りにおいてはワンブランドショップのようなのでMDにも注目したい。少なくとも、店舗数が増えれば生産の効率がアップする分思うようなものが作れるようになってきてマーキュリーさんもぐっと楽になってくるのではないかと思います。
アパログにもブログ連載中↓↓↓
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久し振りにコメントします。
田中およよNo2です。
くしくも、わたしもワールドさんについてエントリーを書いたとこでした。
といっても、視点も随分違って、やっぱり参考になりました。
でも、僕も怒られるかもしれません。
スイマセン。
ミニマムさんは時々、さらりと眺める程度ですが、手ごろで、かわいいなって思っています。
そんなに、外れてないというか。
そーいえば、ワールドさんのブランドはこの「外れてない」感ってありませんか?
特にバーゲンに近づくほど、そんな感じがします。
また、このバナーバレットさんは関西にお店がないようなので、ネットでしか見てないです。
ただ、上品でさりげなくて、実は派手な感じがします。
言語的には矛盾していますね…。
うーむ。
ワンポイントをつけたマーガレットハウエルさんみたいな印象です。
結構、作るのに手間かかってそうですよね。
実物、みたいなぁ。
こーゆー洋服、僕は好きです。
では、また、お邪魔させていただきます。
投稿: 田中およよNo2 | 2007年2月 6日 (火) 23時14分
およよさん、こんにちは。
ワールドさんの外れのなさ、それが企業ノウハウの最たるものだと思うんですが・・・。
あんまりそれが行き過ぎると、ちょっと平凡な感じになってしまうと私は思うんですよね。
ただ、企業としてはロスを最小化し利益を最大化する、というのは、正しいことではあるんですが。
「バナー・バレット」さんについては、大阪にはたぶんお店は出来ると思うので楽しみに待たれたらよいかと思います。
投稿: 両国さくら | 2007年2月 9日 (金) 01時44分