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2007年2月13日 (火)

地方専門店がユナイテッドアローズの心に響くサービスに負けないために

すみません、昨日も例に寄ってパソコンを開いたまま眠ってしまいました(^^;; ごめんなさい。今日はお詫びの意を込めて、気合いを入れて書きます。

早速業界人の皆様の間で話題になりつつある丸木伊参著『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』(日本経済新聞出版社、定価1,400円+税)を読んだ。

この種の単一企業を取り上げた書籍の中には、ちょっとチョーチン記事に近いものもあったりするのだが、私はたぶんこの本は、非常にリアルにUAさんの姿を描写しておられるのではないかと思います。昔のことになるが、同社の地方店を取材させて頂いた折の経験や、現在、買い物に寄らせて頂いた折の印象と、同社の企業理念や人財育成の姿はブレることなく重なり合ってくる。

小売業としての土台の部分がしっかりしておられるから、お客様がつき、結果として売り上げが上がってくる・・・将に、理想的な姿なのだろう。

これを手放しで賞賛するのは簡単なことなのだが、今日は敢えて同社のコンペチターとなる企業さん、特に資金力に乏しく、店舗数も1店舗からせいぜい10店舗あるかなしかの地方専門店さんの立場から、この本を読み解いてみたい。題して、「地方専門店が、ユナイテッドアローズさんに負けないためにはどうすればよいか」である。

『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』の中では、押し付け販売ではなく顧客満足度を重視し多くのお客様から感謝の意を表明されているというUAさんの素晴らしい接客態度についての事例が面々と紹介されている。

一歩引いた立場から冷静にお客様の心理を読み取り、期待以上のサービスを提供する・・・それは、この本の最後の方に記されている通り、一つ間違うとアプローチが弱くなり売り逃しが増えてしまうという危険性と裏腹の手法だ。基本的に入店客数が多く、しかも「UAでは買っても良いわ」と潜在的に考えている客数が多いという恵まれた条件が前提の上で、新人レベルの段階は遥かに超えているショップスタッフを数多く抱えているから初めて、コミュニケーションに時間をかけて最終的には顧客満足を与えながら客単価を上げる=「押すのではなく、引いて売る」方法論が可能になっているのである。

ここまでの段階に到達するには、企業としての成長、成熟が絶対に必要だ。また、お客様自身も、成熟した客層である必要がある。例えば、渋谷109のような、周囲に自店と同レベルの競合がひしめき合い、客単価が低く、しかも客層も若く元気な場合は、アプローチはガンガンかけていく必要があるだろう。もちろん、根底に「顧客満足」という理念は必要なのだが、何を以ってお客様が満足されるか、というのは、お店によって違うのだ。そこはきちんと考えておく必要があると思う。

地方の個店さんの場合も、国内外のクリエーター系のブランドを集積したセレクトショップであっても、オーナーさんが若く、お客様もまだ若い方が多い場合は、現在のUAさんと全く同じスタイルがベストな接客とは限らない。また、気をつけなければいけないことは、UAさんのように全国どこでも来店客数の多い売り場というのは、「ここは買い物をする場所」的な雰囲気、適度なスピード感や高揚感に満ち満ちているが、地方の個店さんの場合、単にお客様とべったりまったり馴れ合っているだけでは売り上げにつながってこない、という場合もある。緊張感とリズムを、自ら作り出していく必要があるのではなかろうか。

第2は、この本はサービスの話に絞って書かれているが、UAさんの凄さは、現在国内トップレベルと言っても過言ではない商品政策と同格のハイレベルなサービスが車の両輪のごとくダイナミックに展開されている、という点にある。

こと商品政策のことになると、大阪、名古屋などの一部には例外もあるのかもしれないが、正直、他のエリアの地方の個店さんが太刀打ちするのは相当に難しい、というのが現状ではないかと思う。皆さん、商品のことになると、「ホント、UAさんが羨ましい・・・」とため息が出るのではないかという気がする。

海外のトップトレンドやカルチャームーブメントの中から次の芽を見抜くことが出来る飛びぬけて優秀な目利きの存在、背後に商社さんの力も借りながら有力なインポートのブランドを数多く押さえて自店に確保し、プレス活動を強力に展開し雑誌メディアで話題づくりを図る力、国内の新進クリエーターからも、「UAさんに是非置いて頂きたい」と言わしめる店舗数と販売力、そして、利益の実の部分は、トレンドをうまく落とし込んだPBでがっちり取って行く、という仕組みが完全に確立されている。

同社の強みは、メンズ出身者でありながらレディスの強化にも成功したことと、メンズもカジュアルだけでなく、実は上代50万円以上のスーツなど、重衣料の上顧客を数多く有しているところにある。地方の個店さんでこのようなタイプの企業さんというのは、例えば名古屋のクリヤハウスさんとか、熊本のベイブルックさんとか、数えるほどしか事例はないのではなかろうか(すみません、私が知らないだけかもしれないので、こういうタイプの企業さんをもしご存知の方がいらっしゃったら、教えて下さい)。

UAさんが2011年に年商1,000億円を目指す、というのは、感度の高い客層を狙っている地方の個店さんにとっては、ファーストリテイリングさんの1兆円構想より遥かに影響は高いと考えた方が良いと思う。1,000億円というのは、日本のアパレル市場10兆円の1%に当たる。昔から、ファッションに関するイノベーターの数は人口の2%、という話があったりする。その2%の人達が買う額はもちろん2%よりは遥かに多いし、UAさんの1,000億円も全てがイノベーターだけから取る、という数字ではないが、クロムハーツの100億円とUA業態の400億円から450億円を足した額だって凄い金額ですからね。

更には、今、日本に売上高1,000億円を上回る百貨店さんの店舗がどれだけあるか考えて見ると良い。この数字のケタ外れの大きさが実感できる筈だ。

では、地方のお店の皆さんは、このような強大なバイイングパワー、広告プロモーションパワー、人的パワーを有するUAさんにどのように対抗すればよいのだろうか?

まず、商品についてだが、いくらUAさんだからといって、100万都市クラスならいざ知らず、人口の少ないエリアに行けば行くほどとんがった商品は数多くは回してはいないのだ実情だと思う。どうしても、中央中心、人口の多い地域中心の品揃えになってしまっている筈だ。

地方の個店さんでも、有力な企業さんならば、バッティングの問題なく有力なインポートブランドは仕入れることは出来る筈だ。

UAさんのMDはいつ見てもトレンドの王道に近いところをバーンと走っておられるから、そうではない自店ならではの味、マニアックな世界観を演出することを考えてリスクを張った仕入れを行う、というのが、まず1点目。

第2は、広い視野を持って、国内のプレタやニットに強いブランドとか(旧来はミセス向けの高額品をやっておられた企業さんが多い)、国内の新進クリエーターからも仕入れをしっかり行う、ということ。

インポートは買い取りで納期の点でもリスクが高いが、ドメスティックなブランドはその辺の問題は少ない。PBを生産できない専門店さんは利益率の点でUAさんに及ぶべくもないが、適正な人員体制にしてきちっと売っていけば利益の額はきちんと確保できるだろう。

第3は、ストアデザイン。UAさんの場合、大都市圏では路面店も展開しているが、大半の地方店はインショップ形式になっている。そうなると、どうしても限られたストアデザイン、VMDしか展開できないが、路面店の個店さんならば、制約はなく、自由な店作りが出来る。

開店時間や、お店で流す音楽、香りの演出、コーヒーを出すなど、型に囚われないサービスが展開できる。ここにこそ、個店さんらしさを発揮できる最大のポイントがあると言っても過言ではない。

最後に、人の問題。

『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』を読むと、優秀な店長さん達が全国をまたに掛けて転勤しておられる事例が頻繁に登場する。

私の過去の経験で知る限りにおいても、優秀なショップスタッフは全国どこに行っても優秀だ。そういう人材を沢山抱え、あちこちに異動させることが出来るUAさんは凄いと思うのだが・・・。

でも、強みは弱み、弱みは強みなんですよね。

「ずっと地元に居た」人間だから知っている情報、持っている人脈、というのは、絶対にあるんですよ。

例えば、岡山出身でない人が岡山弁を流暢にしゃべることは可能だろうか?岡山の良いところを、自信を持って人に語れるだろうか?

礼儀正しく、丁寧な接客、お客様すら気づいていない、お客様に合った商品をお勧めすることの出来る接客・・・それらは確かに素晴らしい。

だが、方言でざっくばらんに話すことの出来る間柄、単なるお客様とショップスタッフという立場を超えて、時には友人のように、腹を割って直言できる間柄、それは、ナショナルチェーンには出来ない、地方のお店ならではの味、なのだ。

そして私は、最大の違いはオーナー(場合によっては兼店長)である貴方が、店頭に立てる、接客が出来るような、という環境にあると思う。哀しいかな、UAさんのクラスになってしまうともう、岩城社長や重松会長ご自身が通常は店頭に立たれる、ということは不可能になってしまう=プレイングマネージャーにはなれないのである。

自分の目の行き届く小さな範囲を心地よいお店に出来るというのは、楽しいことなんですよね。もちろん、そこからもっと企業を大きくすることを目指す、というのもアリだと思うんですが、まずは、自分の街を愛し、街のお客様を愛し、自分が先頭に立ってショップスタッフの皆さんと一緒に素敵なお店を作っていく、ということが、最大の差別化になるように思います。

他社さんの良いところに学ぶことも大切なんですが、地方の個店の皆様には、萎縮せず、型にはまらず、個性的なお店を作っていって頂きたいものですね(^^)

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コメント

さくらさんこんにちわ。
私もこの本読んでみたかったので、ちょっと背中を押されて買ったしまいそうです。アローズの良さを勉強するには良い本かなと思っていたので、ちょっと買ってみようと思います。

mitsufさん、こんにちは!
お返事が遅くなって申し訳ございませんでした。

この本は、お勧めです!
ネット通販系ではなく、実店舗向けのビジネスに関する本では久々に感銘を受けました。

UAさんは、この本を出すことでリクルート対策にもなるし、お客様へのPRにも仕入先やデベロッパーへのアピールにもなるし、ものすごく大きな広告宣伝効果を挙げられたように思います。

読まれたら是非是非感想を教えてください。

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