相談事は、まずは身近な方に
さくらのところには、恋の悩み相談は最近はとんとご無沙汰なのだが、会社の方にも個人のメールアドレス宛にも、就職・転職の相談、起業相談、それから、卒論・卒業研究に関するご相談のメールが、ぽつぽつと入ってくる。
起業についてはまた別の機会に論じたいと思うので今日詳しく書くのは止めておくが、皆さんのメールに目を通しながら痛感するのは、見知らぬ遠くの会社、遠くの人間に相談する前に、ご家族や学校の先生方、職員の方々、先輩や友人、近隣のハローワークや図書館など、身近な方にしっかりご相談なさっておられるのかな、ということ。
まずは、就職・転職についてだが、若いときは誰でも自意識が過剰になりがちだと思うので、就職活動に出遅れたとか、自分は田舎ではなく東京で一旗上げられるはずだという密かな野望とか、そういう心の中のホンネを周りにさらけ出すのは恥ずかしいのだろうと思うのだけれど・・・。
いつも皆さんに申し上げているのだが、東京近郊の方ではない場合、私や私の周りの人間達には、その方が在住しておられる地域の実情はわからない。
また、短いメールでは、その方のキャラクターだとか、持っておられる特殊な条件(それは、志望の実現に不利になる場合も、有利になる場合も考えられる)も全くわからない。だから、一般論しか申し上げられないことになってしまう。
悩みを誰かに相談する時って、ざっくり言って自分でもまだ考えが整理できていない場合と、ほとんど結論は出ているが誰かに背中を押してもらいたい時と、幾つかの選択肢があってそれらが一長一短でどれを選ぶか本当に迷っている時の3パターンがあるように思う。
自分の悩み方が前述のどの位置にあるんだろう、と考えた上で、身近な複数人数に相談してみる、というのが、まずは基本だと思います。
就職は恋愛や結婚と違って、実は双方が対等な立場じゃないんですよね。超売り手市場とは言え、まずは企業側に選んでもらう立場に過ぎない。運よく選んでくれた先が複数あればその中の1社を選べるが、1社からしか内定が頂けなければ、そこへ行くかそれを断って公務員試験でも受けるか大学院にでも行くしかない。
「志望する業界」「志望する企業」は、あくまでもこちら側の希望であって、内定が頂けなければ次にトライするしかない。そうやって、世間でいうところの就職活動の時期にどんどん動いていくしかない、という結論は、はっきりしているのではないかという気がします。
もう一丁、卒論、なんですが。
私自身は卒論のない学部だったんで、全くもってえらそうなことを語れる立場にはないのだが、なるべくなら本当に自分が興味のあるテーマに対して、しっかりご自身で汗を流して取り組んで頂きたいなぁ、という気がしますね。
何でもネットからコピペ、わからないこともすぐに直メールでお返事をもらってOK、というようなやり方で仕上げるんだったら、正直、若い時の貴重な時間がもったいないんじゃないかと思うんですよ。
先達の書かれた分厚い本や原書を時間をかけて読むとか、アンケートやフィールドワークなど、自分の足で歩いて何かについて調べるとか、あるいは作品を作ったりプロジェクトを実行してその内容をレポートにまとめるとか。
卒業してからでは研究出来ないようなテーマ、若い人ならではの問題意識や感性を生かした研究に是非取り組んで頂きたいですね。結果ではなく、自分で苦労してまとめていくというプロセスが大事なんじゃないだろうか。
正直、安直な生徒さんだけが悪いんではなくて、指導なさっておられる教官にも、ちょっと問題があるのではないかと思うんですが・・・。答えを最初から教えてしまうのは問題だと思うけど、やり方についてはきちんとアドバイスすべきではないかという気がしますね。
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