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2007年10月29日 (月)

売り足し型と売り切り御免型

10月25日(木)の繊研新聞さんの2面に、「早期の仕掛け実るーワールド「アンタイトル・メン」春夏、既存店55%増ー」という2段の記事が掲載されていた。

この記事のキモは、冒頭の「市場ニーズの変化を事前に察知して柔軟にMDを変更し、期中に作りこむ仕組みが成果を上げてきた」(同紙より引用)という部分にある。この文章の後に、今春夏、ゴールデンウィーク以降に一時失速した後、洗いをかけたカジュアルシャツを期中追加し売り上げを回復させた、という話やら、昨年秋冬の同様の事例の紹介が続いている。

これが、ワールドさんが得手とする「売り足し型」のビジネスモデルなんですよね。同社に限らず、店頭起点の情報がPOSデータとショップスタッフの週報との両方からきちんと取れている企業ならば、「これが行ける」という売れ筋の芽を察知した際に、初回発注分に留まらず何度か追加をかけることで大きな売り上げを作ることが出来るのだ。

うちの会社の講座でK先生が強調なさっておられることだが、こういう売り足し型のビジネスモデルが取れることが、SPA企業の最大の強みなのである。

これに対し、エリアの中であまりロワーなゾーンを除いて価格帯は問わず高感度な客層を狙っていく場合、売れ筋になりそうなアイテムを的確に把握していても敢えて深追いせず、早期に切っていく売り切り御免というビジネスモデルもある。

かつて、私が業界紙の記者をしていたとき、この売り切り御免というビジネスモデルを実践しておられる企業さん2社と巡り合った記憶は、今でも鮮明である。

1社は、当時九州No1のファッション感度の高さを誇っていた福岡の某百貨店の婦人服の部長さんが「このブランドは売り切り御免で・・・」と、この言葉を連発しておられたこと。この百貨店さんは、単なる仕入先への売り場のお任せは行わず、どのブランドはどういう客層のためにどういう意図で導入するのかという戦略性を明確に持って、MDについてのリクエストも仕入先に対してこと細かく行っておられた。広域エリアのトップに君臨する企業として、感度の重要性を強く認識しておられたのである。

もう1社は、今や婦人服専門店業界の急成長企業として、全国区に店舗網を広げている岡山の某社。この企業さんには、ファッションセンスの高さと分析力の極めて高い女性のバイヤーさんがおられて、その方がオペレーションしておられるお店(その頃はまだ店舗数は岡山県内と当時のラフォーレ原宿小倉など数店舗に過ぎなかった)は卸型のイキのいい平成ブランドを売り切り御免でどんどん仕入れて地元のお洒落な女の子達を強く惹きつけていた。

そのバイヤーの方を取材させて頂いた折に驚嘆したのは、個々のアイテムについて滔々とそれが何故売れているのかを語り、「これはもうすぐ終わり、これは次に来る、これはかなり売れそう、これは少しだけ売れるだろう」ということを非常にこと細かく解説して下さったこと。正直言って、岡山の片田舎にこのようなレベルの高い人材が存在するということ自体に驚きを感じ、「これだけのレベルの『先が読める人材』は東京にもそう何人もいないのではないか。必ずこの企業さんは大きくなる」という予感を抱いたのだが、果たして、その企業さんは今や売上高100億円を超す大専門店へと成長したのだった。

ファッション業界の面白いところは、個人でも、先(トレンド)が読める人ならば新しい卸型メーカーを活用しながら売り切り御免で勝負をかけることが出来るところにある。

売り足し型のビジネスをやっていると、どうしてもマス、一般人向けの品揃えになってお店の雰囲気がもっさり(品揃えもそうだし、集まるお客様の雰囲気も)してくるから、イノベーターやアーリーアダプター層には、「なんか、かっこ悪い」と思えてくるんですよね。

ただ、最近そうやって自分の鋭い感覚で勝負したいと思っている人達にとって10年前と比べて難しくなっているのは、卸型のマンションメーカーで力のある企業さんの数が減っているということ。現金卸さんとか、ネットのB2Bサイトなんかも含めて、皆さん目を皿のようにして探しておられると思うのだが、有望なものは数が少ないだけにそこに皆さんが殺到しているように見えるのが気になるところだ。

この穴を埋めるのは、そう遠からぬ将来、アジアを筆頭とする海外のアパレル企業さんになるように私は思うんですよね。

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コメント

いつも楽しく見ています。
共感する内容でしたので初めて書き込みしました。
まさに弊社では、この両方のビジネスモデルとお付き合いしています。
様々な生産スタイルに対応できないと、生き残りは難しいですね。

ミズミズさん、はじめまして。
書き込み、有難うございました。

現場にいらっしゃるので、各社さんの商売がどのような仕組みで回っておられるのかが一番よくわかるお立場なのですね。

厳しいご時勢ですが、時代に対応しておられる企業さんに受注が集中してくるのではないかと思います。頑張ってください!

こちらのブログは初めて見させていただきました。花も美しいですね~!(ガーデニング好き)仰るとおりSPAさんは売り足しも売り減らしも一長一短ですね!まさしく売り足しは、前情報の編集が中心になりますから立ち上がりが失敗できませんよね!同質化するマストレンド重視型か、独自企画で煮詰めれるか~!の選択肢もあろうかと思います。しかし、それだけではファッションは面白くないので両極のブランドとお付き合いする事が健康的かな?と思う今日この頃です!生意気言いましてすいません!

TEXTILE ADVENTURE様、わざわざお越し下さり、ありがとうございます。

花より団子の私に似合わぬスキンで、ラブリーにやっております(笑)。

しかし、さすがですね、売り足し型の弱点「期初」の問題をズバリ指摘して下さるとは。

現状のバジェットゾーン売り足し型企業さん(東北地方に本社のあるH社さん)は、前の季節のセール品を引っ張れるだけ引っ張って今着られる安いものを探している層を取り込み、なし崩し的に次シーズンへという感じかなぁと私は思っているんですが。

その辺が、トレンド情報もきっちり収集、自社企画に落とし込んでいるザラやH&Mとの大きな違いでしょうね。

日本国内だけで戦うなら、期初に命をかけるアパレルはひしめいているだけに、現状の「なし崩し型」でも何の問題もないんでしょうが・・・。

今後の海外市場での戦いのことを考えると、もし欧米圏も視野に入れるならば、価格は下もしくは中の下でも、客層は中の上くらいまで取り込んでいく、つまりは、日本でいうと百貨店で商品を購入している層くらいまで取り込むMD力を持っている強者との激突になりますからね。

そこは避け、混沌のアジアで、上を狙いたい無数の企業の間隙を縫って、あるポジションでがっちり実を取る=かっこつけないスタンスを貫くという生き様もありかもしれません。

皆が上を向いて進んでくれればくれる程、同社にはオイシイんですよ。逆に、特にヨーロッパのように、専門店が弱体化、百貨店も元々弱い、前に大きな道が空いていればいる程、「ファッション」という要素が求められるため、同社にとっては無駄と思える労力を割かなければならなくなってくる。

ちょっと、長文になってしまいました(笑)。

両極のブランドとお付き合いする方が面白い、そのご意見には全く同感であります。

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