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2008年1月31日 (木)

福島産地がモスクワでショーーロシアの人々を魅了ー

今日1月31日付けのセンイ・ジヤァナルさんが、福島ニット工業組合さんが経済産業省の「ジャパンブランド育成事業」の認定を受け、今月24日にモスクワ市内のホテルで行ったニットのファッションショーについて報じていた。

同紙によると、「当日のホテルホリディインのショー会場には、政府関係者や小売店のバイヤー、卸業者など400人が来場、立ち見が出るほどの盛況ぶり」だったようだ。さらには、「福島産地が得意とする手作り感覚のファンシーヤーン使いは『素晴らしい』の連続で、『いつからビジネスを始めるのか』など、すぐにでも取引を開始したい意向を示した関係者も多かった」(センイ・ジヤァナル)そうである。

ここにきてどうやら完全に、ロシアは高感度な商品が売れるホットなマーケットにまで成長してきたようだ。寒い地域なので、横編みニットの需要はきっと大きいでしょうね!

センイ・ジヤァナル紙には、「ジャパンブランド育成支援事業」の継続が承認されれば、来年度はロシアの2都市で展示会を行って受注を取りビジネスを開始していく旨書かれていた。このチャンスを逃す手はないですよね。是非、商売でも成果を上げて行かれることをお祈りしております。

2008年1月30日 (水)

1月30日ブログお休みです

1月も半ばを過ぎ、またまた飲み会が増えつつあるさくらであります。
今日は御茶ノ水で、F先生初めてサシで飲み。先生について、やっと少し深くわかりはじめたような気がして、よかったです。
居酒屋でお会計を済ませた後、お店のお父さんこと店長に呼び止められて、焼酎の3Mの一つ、魔王をロックで4杯も飲んでしまい、オマケにお父さんに手相占いをしてもらって、いい結果だったんで、狂喜乱舞しているさくらであります。
こういう状態なので、とても普通のブログは書けそうにありません。本日はお休みさせて頂きます。

2008年1月29日 (火)

2008-09年秋冬メンズコレクションは「ジル・サンダー」と「プラダ」がぶっちぎり

今日はうちの勉強会の常連さんのお一人が、ミラノからわざわざ2月のセミナーへのお申込みのメールを下さったので、大感激致しました。有難うございますm(__)m ニットのヤーン展、ピッティ・フィラッティに出掛けておられるんですが、実り多きご出張になられますことをお祈りしております。

さて、ミラノという文字をメールで見て思い出したのだが、正月ボケが治らぬうちに、早々に2008-09年秋冬のミラノとパリのメンズ・コレクションは終わってしまったようである。

その前の、ピッティ・フィラッティと同一の主催者によるメンズの展示会、ピッティ・ウォモも含めて、WWDジャパンさんが報じておられたように、厚ぼったい重ね着は明らかに経済成長が著しいロシアマーケット向けであることは間違いないと見てよいように私も思う。

ただ、太めの男子には、バレンシアガ調のレイヤードルックは、キャラさえ立てれば七難隠すという感じで、かつてのディオール・オムのようなトレンドよりは余程嬉しいといった感じもあるかもしれない。メンズで、伊達眼鏡でもかけ、幅太のパンツの裾を少したくしあげて、ストライプの靴下の柄を見せたりする小技は、私も嫌いではない。

とは言えども、なんかちょっと、グッとくるものが少なかったシーズンではあるな、というのが、さくらの率直な感想であります。

そんな中で目を惹いたのが、まあ、皆さんと感想は同じなんでしょうが、ラフ・シモンズがデザインする「ジル・サンダー」と、「プラダ」である。

何度も書いているが、ラフ・シモンズはさくらの心の恋人(笑)のような存在で、彼の繰り出す台詞とデザインを見ていると胸のギターの弦がボロローンと弾けるのを感じて心の震えがとまらなくなることが昔はままあったのだが、そういうこととは全く別にして、今回の「ジル・サンダー」は、素材のトレンドを半年前に見て私がイメージしていたものにかなり近くて、こればドンズバだな、という印象を持ちましたね。

同じトレンドをより万人向けにアレンジしたのが先日ご紹介した「ルイ・ヴィトン」の黒のダミエで、「ジル・サンダー」の方は、もっとエッジィな表現である。

もう一つは「プラダ」。こちらのフェティッシュな魅力にも、ヤラれました。「男」を本当の意味で知らない女性がデザインしている、「空想的男麗主義」とでも表現したらよいのか。これもかなりイッちゃってます。

「プラダ」って、レディスに関してはおりこうさん系の女子が着るようなちょいと禁欲的なひざ下丈スカート(だから中年以上のジャーナリストに「プラダ」はウケがいいんだと私は思う)が多かったりして、一種独特の雰囲気があるんですが・・・。

なんとなく、一般的なイタリア人離れした感性が、面白いんですよね。レディスに関しては、時々「尼寺」というキーワードが浮かんできたりなんかして(笑)。このブランドのニットは秀作が多くて、高くてとても私の身分では買えないんですが、よく売り場ではチェックしております。

ご参考までに、mens.style.com さんの中から、「ジル・サンダー」、「プラダ」、そして、「ラフ・シモンズ」=本人のブランドのコレクションをご紹介しておきます。

mens.style.com でおなじみのジャーナリスト、Tim Blanks氏によると、ラフ・シモンズは自身のレーベルのコレクションを「earthy」と評したようで・・・。土のように粗野な、という意味なんでしょうが、コレクションを見ると、「ジル・サンダー」以上に、若々しいイメージでファブリックのトレンドを昇華しているのが見てとれます。

◆Jil Sander http://men.style.com/fashion/collections/F2008MEN/review/RSMEN

◆Prada http://men.style.com/fashion/collections/F2008MEN/review/PRADAMEN

◆Raf Simons http://men.style.com/fashion/collections/F2008MEN/review/JSMEN

2008年1月28日 (月)

商業界『ファッション販売』3月号に濱野皮革工芸オンライン様について書かせて頂きました

商業界『ファッション販売』3月号は、昨日27日が日曜日だったため、今日が発売日でした。

皆様、書店に走っていってご購入(もしくは、定期購読)して頂きましたでしょうか?

私の連載「店でも役立つノウハウがいっぱい(^^) おしゃれネットショップBookmark」では、今回はバッグの超人気サイト・濱野皮革工芸オンライン様をご紹介させて頂きました。

取材に応じて下さいましたのは、Webサイトの制作・運営を行っておられるデジサーチアンドアドバタイジング様です。お忙しい中、ご親切にご対応頂き、有難うございましたm(__)m

◆濱野皮革工芸WEB本店 http://www.hamanobag.jp/

◆濱野皮革工芸オンライン http://www.rakuten.ne.jp/gold/hamano/

◆ハマノプライベートビスポーク http://www.rakuten.ne.jp/gold/hbespoke/

◆ハマノキャリオール http://store.yahoo.co.jp/hamano/index.html

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2008年1月27日 (日)

ラフォーレ原宿松山1月で“休館”(H20.1.26繊研新聞他)

ラフォーレ原宿松山」が、今日1月27日(日)までで“休館”するんですね。昔は仕事やプライベートでもたまに松山へ行くことがあったので、愛媛県松山市のメインストリートの1つ、大街道の入り口に立地しているラフォーレさんには、東京の原宿のお店よりは今でもはるかに親近感を感じるんですが・・・寂しいです。

ちょうど昨年の今時分に、小倉店も閉鎖されているので、「ラフォーレ」という名称の商業施設は、「ラフォーレ原宿」と「ラフォーレ原宿小倉」の2店舗のみになってしまった。

松山っ子達のブログをチェックしてみると、「昔よく行った」という記述が沢山見られた。「昔」という文字が目につくのは、このファッションビルが、完全にピュアヤング、ヤングに特化したビルで、そういうターゲットにマッチしたカジュアルファッションのブランドを数多く集積しているからである。

また、原宿のお店と違う一つの特徴として、有力ブランドの販売代行を担う地元専門店のインキュベーション機能も担っていた。ここから巣立っていったショップさんは少なくない筈である。

繊研新聞さんに書かれていた通り、ブログやネットニュースで見る限りにおいても、昨年4月に閉鎖を初めて発表した折には、森ビル流通システムは、「共同所有者や市民らと協議しながら、立て替えを検討したい」と、立て替えに前向きであるかのようなコメントを発表していたようだ。

ところが、昨年8月には、2フロアを閉鎖、その後、人気ブランドが続々と市内に路面店を開設し、事実上、もう再建はないのでは?と思えるような様子に転じているようである。

売り場面積が4,000平方メートル。平成18年度の実績は、テナント数52店舗で売上高が28億円・・・この数字は、首都圏の有力立地などと比べれば効率面では比べ物にならないレベルで、郊外には大型SCが出来るは、ヤングの数が激減しているはといった今の時代に、新たに建物を建設してまで存続していく意味合いは少ない、という判断に傾いたのかもしれないが・・・。

それにしても、残念である。

思うんですが、ピュアヤングやヤング、中学生、高校生、専門学校生や大学生、社会人1、2年生くらいの子達が溜まれる場って、本当に大切なのではないだろうか。

「学校」、特に中学、高校というのは、ある意味では閉鎖的な世界で、その中にだけどっぷり遣っていると息苦しい部分もあるので、塾とか、部活帰りに買い食いの出来るようなハンバーガーショップとかクレープ屋さんとか、自転車やバイクで買い物に行けるヤング向けの服屋さんとかに溜まって、おしゃべりしたり、自分の好きなものを買ったりしてストレスを発散したりとか・・・。

それと、彼とデート出来る場所!ラフォーレ原宿松山についても、「この前で待ち合わせをした」という記述が、ブログには本当に沢山あったんですよ。

まあ、今の時代は、ネットやケータイの中でもコミュニティを活用したり(注:フィルタリング規制の問題は出てきているが)、時間をつぶしたり出来るようになったため、地方の子にとっても場の選択肢はバーチャルな世界においては都会と変わらないレベルになっていると思うが、

リアルの溜まり場がない、というのは、地方を本当につまらない場にしてしまう、地方のヤングがエネルギーをぶつけることの出来る場がなくなってしまうと思うので、憂慮すべきことだという気がします。

郊外型SCも便利な点はあるんですが、基本はファミリーターゲット、万人に向けたものじゃないですか。「若い子だけが出入りするお店」というのが、やっぱり必要なんじゃないかな。

もう、中央の資本が大規模開発、ということに期待できない時代なのかもしれないので、今後はそれを逆手にとって、地元の元気な個店さんが数店舗集まって、小さなビルを作るもよし、面白いことをどんどんやっていったら良いのではないかと思います。地方大学の大学生にも、ビジネスチャンスはありますよ。

2008年1月24日 (木)

1月24日ブログお休みです

「両国さんこれ絶対にブログには書かないで下さいよ」なんて皆様に言われながら、展示会を回っておりますが・・・。
昨日今日の雪や寒さが堪えたのか、珍しく風邪気味です。
薬を飲んで、おみかんを食べて、暖かくして早めに寝ようと思います。
すみませんが、ブログはお休みさせて頂きます。

2008年1月23日 (水)

SPAと卸ビジネスの間に横たわるハードル、ショップスタッフの育成。それは中国でさらに拡大する。

最近展示会や売り場を見たり、業界紙を読みながらつくづくと思うのだが、卸からスタートしたアパレルがSPA化していくということは、なかなかに大変なことのようである。

今日1月23日(水)付けの繊研新聞さんに、「中国進出 今が好機ーレディス専門店チェーン相次ぎ出店計画ー」という記事が掲載されていた。パレモさん、ポイントさん、ハニーズさんなどの事例が短くまとめられていたが、異国の地への出店と言えども、方法論が明確でアパレル発の事例に比べるとはるかにうまくいく確率が高いのではないかと思わされる。

その理由として、商業施設との交渉のノウハウ(これについては、中国で日本式は通用しない部分があるだろうが)、何パターンかに標準化された店舗フォーマットとVMD・・・という「店舗開発、店舗環境」に関する部分と、

間接流通を除いた製販直結、多品種中量生産(注:日本でいうとハニーズさんやポイントさんは多品種大量と位置づけられるのかもしれないが、グローバルにみるとZARAやH&Mなどには劣るので敢えて「中量」と記させて頂く)によるコストダウン、ひとりよがりな商品企画ではなく、ボリュームの客層を意識し、店頭やマーケットの情報を素早くフィードバックし企画・生産する仕組みの確立など、「商品企画、生産」に関する部分もあるが、

私が卸型のアパレルさんと、勝ち組SPAさんとの間で決定的に違うな、と思っているのは、店頭の人に関する部分である。

直接これらの企業のトップの方々を取材させて頂いた訳ではないので、想像でしかものが言えない部分もあるが、日本では、少なくとも、これらの企業さんは、ショップスタッフを採用される際に、「うちの服が好きな人」とか、「うちの服が似合うオシャレな子」といった、ファッションセンス、ファッション感度を一番の採否のものさしには持ってきていないのではないかという気がしてならないのだ。

多分、それよりは、多少スタイルとかルックスが採用の時点であかぬけない部分があったとしても、性格の良い子、素直な子、お店で一生懸命頑張って働きたいという意欲を持った人を採用しているのではないかと感じる。

このことは、今までヤングの数が多かった時代にはあまり重視されてきていない事柄だが、今後はファッションビジネスの世界でそのブランド、ストアがどこまで成長できるのかを分ける非常に大きなポイントになってくるのではないかと私は思っている。

これ、ちょっと書いちゃうといろんな方々にしかられるかもしれないのだが、うちの業界特有の、おしゃれでない人をちょっと馬鹿にして見るような風潮とか、自社とテイストの合うものと並ぶことは好むが、異質なもの、価格帯の違うものを拒む風潮とか・・・こういうのって、ズバリ言って、一般世間では通用しない特殊なモノサシなんですよね。

こんなモノサシで人を選んでいると、採用できる対象者はどんどんどんどん狭くなっていってしまう。それでも、「うちはコアなファンを対象にしたブランドだからいいんです」という方針がはっきりしているのならいいのだが・・・。

それと、それ以上に大きな違いは、こういう、小売り発で多店舗展開している企業さんは、ショップスタッフを採用した後の人材教育に、きっちり時間とお金をかけておられるということ!

この辺が、アパレル発の企業さん、中でも中堅以下の企業さんと、かなり違うところのように私は思う(もちろん大手アパレルさんなどで、自社ブランドの販売員教育に注力しておられるところはあるが)。大概、アパレル企業さんは、うちの会社の大阪の兄弟会社がやっているような、企画に役立つトレンド情報系のセミナーには熱心に参加されるが、仕事のやり方そのものについては、オンザジョブトレーニングと言えば聞こえはいいのだが、「先輩の背中を見て学べ」といった調子で事実上ほったらかし、という場合が多いように思う。

卸からいざ直営店を出す、となった折には、「どこかに良い経験者、良く売ってくれる人はいませんか」というノリになってしまう。

新卒者をゼロから育てられる企業さん、原石を磨いて宝石に変えられる企業さんと、そうでなく、初めから完成された人材、誰もが持ち合わせているものではない特殊な感性とかテクニックを人材に要求しようとする企業さんの差、それは、人材採用難の時代の今とか、海外進出のような難しいケースになればなるほど、さらに開いてくると思う。

今、中国に行って、例えばUAさんとかベイクルーズさんでショップスタッフが出来るレベルの人材を採用しようとしたら、大変なことになっちゃうと思うんですよね。現状の中国で生活している人達に、過度の要求を押し付けてしまうことになる。

ところが、パレモさんポイントさん(ポイントさんの場合はまず香港からだが)ハニーズさんなどの場合は、日本で人を採用しておられるときのように、「まず人柄ありき」、そのことだけを眼力を持ってじっと見極め、さらには採用後にちゃんとした教育研修を行っていかれれば、彼女達の目線のレベルから会社も一緒に中国で成長していけるように思うのだ。

ヨーロッパのラグジュアリーブランドが「上」からマーケティングしていった中国市場攻略法とは違って、「下」とは言わないが「中」のレベルから一緒に成長していく・・・このやり方がどこまでうまく行くのか、注目したいと思う。

最後に、念のため書いておきたいんですが、ファッション業界のショップスタッフさん向けの教育研修をやって下さるプロのコンサルタントの方は、結構いらっしゃいます。卸型からSPAへ転換されたい方や、個人で起業された方でも会社を少し大きくしていかれたい方は、経営者によるミーティングだけでは絶対に限界があるので、外部のプロをご活用された方が絶対によいのではないかと私は思います。(財)ファッション産業人材育成機構・IFIビジネススクールさんも、個別企業さんからのカスタマイズ研修の依頼を受けておられますので、良かったら是非ご利用下さい。

2008年1月22日 (火)

ルイ・ヴィトンの「黒」ダミエ

ルイ・ヴィトンのメンズ・コレクションに、市松模様柄のバッグ「ダミエ」の新色として黒が登場していましたね!

これは、間違いなくヒットするでしょうね。MODE PRESSさんの画像でどうぞ。

写真のボストンは、ハンドルと、ハンドルから下にすっと伸びている黒の2本のラインもかっこいいですね。惚れ惚れします。

MODE PRESSさんの1月22日付けの記事の中に、「新色は、『キーポル(Keepall)』、『リポーター(Reporter)』、『ペガス(Pegase)』などの定番の鞄や、新作のソフト・ブリーフケース、さらにはバイク用のヘルメットなどに使われる予定だ」というくだりがあるんですが・・・。

前にも書いたことがあるかもしれないけれど、私の中では「ヴィトンのリポーター」という商品に対しては特別の思いがあって、

業界紙の記者をやっていた頃、自分をいっぱしの記者らしく見せるには、ヴィトンのリポーターの中にニコンの外付けレンズのカメラを入れて持ち歩かねば、早くそんな風になりたいと、いつも思っていたのだ。

福岡に出張に行った折は、必ず博多大丸さんや福岡三越さんのルイ・ヴィトンの売り場に鎮座しているリポーターのバッグを、穴があくほどじっと眺めて、「いつになったら買えるかな」と考えていた。

基本的にラグジュアリーブランドを持つのはかっこ悪いと思っている方だが、リポーターへの思いは別、正直、物欲というよりは、これを購入することによって自分は精神的な満足感を得たいんだろうな、という気がする。

今や、「記者」と言う言葉すら死後になるやもしれない時代、ニコンのアナログカメラは、小型のデジカメにとって代わられ、その代わりパソコンとか、私の場合は携帯電話3台が必需品になっているんですが、リポーターは結構ものが沢山入るデザインなので、今買ったとしてもやはり使い勝手が良いような気がしている。

既にこの春買いたいもののリストも結構あって、金欠病気味なんですが(^^;; 黒のダミエのリポーターを女性が持つという渋好みのセレクションが許されると感じたら、今度こそ、買ってしまうかも・・・またまた金欠病だ、ヤバイぞ、さくら。

2008年1月21日 (月)

ガラスさんの「歌舞伎トランク」が1月18日(金)付けの日経MJに紹介されました

私を1月19日(土)の全国イーコマース協議会さんの定例会講師に引っ張り出して下さったガラスさんは、神戸で匠乃という会社を経営しておられるのだが、

その、ガラスさんのところの「歌舞伎トランク」が、18日(金)付けの日経MJさんに掲載されていた(拍手)。皆さん、ご覧頂きましたか?

「匠の革トランク」、「ウエディングトランク」に続く、第三弾といった位置づけになるのだろうか?今回の商品は、着物が沢山入り、トランクが旅先でそのまま衣装ケースとして使える仕様になっている優れ物である。

海外のラグジュアリー・ブランドの中には確かに素晴らしいものも多いのだが、私は、技術と感性を兼ね備えた日本の匠、日本のバッグにも、本当に頑張って欲しいなと思っているんですよね。

豊岡産地のポテンシャルをうまく生かし、シャープなマーケティングで高額な商品をうまくネットで売り、ついには実店舗まで出店されたガラスさんのことを、私は心からリスペクトしております。

ガラスさん、春になったら帰省を兼ねて神戸まで会いに行きますので、待っていて下さい(^^)/

2008年1月20日 (日)

「エゴイスト(EGOIST)」のエコバッグ

渋谷109系の人気ブランドの1つ、「エゴイスト(EGOIST)」さんが、エゴバッグ(EGO Bag)」ならぬ、エコバック(ECO Bag)」を発売なさっておられますね。なかなか、イキなはからいです。

同社の楽天店に、商品が掲載されております。サイズは2種類あるようですよ。

エコバッグと言えば、さくらのブログも、昨年夏頃は、アニヤ・ハインドマーチ様のエコバッグのお陰で、アクセス数が急増して、一時期超人気ブログになっておりました(笑)。伊勢丹新宿店さんなどでの限定販売が終了した後、あっという間に沈静化し元に戻りましたが。

その後、両国や、街中でもたまに、「I'm NOT a Plastic Bag」と書かれた、アニヤのエコバッグを見かけることがあるんですが・・・。

皆様、お野菜なんかを入れる買い物袋というよりは、普通のお出かけバッグとして使っておられるようなんですよね。

いわれを知らなければ、ちょっとお洒落っぽいけどただのバッグ、という感じにしか見えません。

あのバッグを目にする度に、昨夏の狂想曲を思い出して、「やっぱり、エコロジーは一過性のブームではなく、ささやかでもいいから生活の中に定着させたいなぁ」という気持ちにさせられるんですよね。そういう意味では、発売の効果はやはりあったのかも。

2008年1月19日 (土)

全国イーコマース協議会定例会での講演、ご聴講有難うございました

いやはや、恥ずかしいのなんのって。さくらの講演を、うちの会社の勉強会で講師を務めて頂いているネット通販業界の著名カメラマンのI先生や、メルマガコンサルタントのF先生が、ご聴講下さるとは!

何か、逆なんじゃない、恐れ多いなと、冷や汗をかきつつも、何とか話し終わりました。

全国イーコマース協議会の会員の皆様の熱意というか、目の輝きが、壇上から拝見していても、非常にはっきりとわかりました。終わった後での懇親会でも、「両国さんのお話を一言も聞きもらさまいと、ケータイを片手に一生懸命聞かせて頂きました」というお話や、「早速帰ったらサイトを立ち上げます」という素早いリアクションを頂き、やはり、このグループは勢いがあるな、ますます成長していかれるのではないか、という気が致しました。

「すぐやる」これが出来るか出来ないかが、半年後、1年後には、大きな大きな差につながってくるんですよね。ネットやケータイの世界で成功しておられる方は、私が知る限りではこれが出来る方ばかりです。

業界の発展のためにも、私はやはり、ケータイ通販を中心に取材活動を続けていかなければならない、自分自身も学び、良質な情報の提供を心掛けていかなければならないということを、強く感じた次第です。

もう一つ、今日は第2講演の(株)ユンブルの、朝日奈ゆか社長のお話を伺えたことも、非常に勉強になりました。「とにかく、臆せずにニュースリリースを発信しましょう!」という、非常に力強いメッセージでした。東西に拠点を置いておられるユンプルさんが、東京発の企業さんに比べ、非常にサービス精神旺盛で、熱い志を持ち、且つ、良心的な価格設定でお仕事をなさっておられるということにも感銘を受けました。

まだ、会員の皆様の多くは、飲みながら熱く語り合っておられると思いますが(朝まで、という方もいらっしゃるやにお伺い致しましたので)、取り急ぎ、御礼までm(__)m

2008年1月18日 (金)

海外の人気ブログ「The Sartorialist」にインコントロ・赤峰社長が登場

「The Sartorialist」というブログ、私は大分前に確かWWDジャパンさんを見て知ったように記憶しているのだが、ウイットに富んだトラディショナルな着こなしのスナップが多くて、ちょっと仕事に疲れてきたなぁという時に息抜きに見るのに丁度良いサイトだ。

結構「はてなアンテナ」に登録しておられる方も多くて、今確認したら49人もおられた。特に、メンズファッションをやっておられる方、メンズに関心のある方にはお勧めのブログである。

そんな調子で、先日も疲れた頭でぼうっとこのブログを見ていたら、あれれれ、日本のメンズ業界の有名人の、アノ方が出ておられるではないですか!

私は直接面識はないのだが、インコントロ代表取締役の赤峰幸生さん、である(ページを下へ下へとスクルールして頂くと、画像が出てきます)。

◆インコントロ公式ホームページ http://www.incontro.jp/index.html

くわえタバコが、似合っておられますね(^^) 茶系のピンストライプというのは、通好みのセレクションである。

それにしても、コメントが90も付いていたのが凄いです。

2008年1月16日 (水)

【書評】林信行著『iPHONEショックーケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり』

通常、この種の本の書評は、アパログの「両国さくらのネットで☆ファッション☆」の方で取り上げることにしているのだが、

ネットやモバイルの専門家の方々以上に、ファッションの分野でデザイン、企画、生産、マーケティング等々に携わっておられる皆様にこそ、むしろこの本は読んで頂きたいなと思ったので、敢えてこちらのブログの方に備忘録を記すことにした。

私は熱狂的なアップル信者でも何でもないのだが、昨年iPHONEが登場したというニュースを見て、大きな衝撃を受けた。

この本の著者・林氏が日経BPさんのサイトに書いておられた記事も読ませて頂いていたのだが、今回、本を読み、改めて、その設計思想の深さを痛感した次第である。

iPHONEの凄さが、タッチパネルに代表されるようなユーザーインターフェイス、表面的なデザインのみにあるのではない、ということを、林氏は強調しておられる。

初めからパソコンユーザーのみを対象としたケータイ電話であること、iTUNESとの連携を意識した音楽ケータイであること、世界シェアの1%を目指すということが、ノキアやサムスン、モトローラなどと違い、「1品番のみ」での1%であるということにより、高い生産性をキープできるということ、敢えて古い世代=2.5世代のGSM+EDGEという規格を採用し、グローバルな普及を狙っていること、サプライズを意識した情報発信と、まるでファッションのラグジュアリーブランドのような一等地への直営店出店戦略。

何よりも驚かされるのは、アップルと契約した携帯電話会社(キャリア)は、同社に上納金を支払っている、ということ!従来のキャリアと端末メーカーとの力関係を完全に逆転させているのだ。

これらの全ての要素が、iPHONEのファンを獲得し、ブランド価値を高め、端末を売った後も収益を得て企業を安定的に運営出来る仕組みとして、バラバラにではなく、トータルで「デザイン」されているというところに、アップルの凄さがある。

デバイスを、デバイス単体だけを取り出してデザインするのではなく、インターネットや通話という通信と一体のものとしてとらえること、ビジネスを自社完結のものではなく、生産から販売までのトータルのサプライチェーンの中で消費者と自社に有利になるよう組み立てていくこと。本当に必要な機能は何かを見極め、絞り込みを行い、使い勝手がよく、使い心地が良く、使っていて「楽しい」と思える遊び心のあるデザインに昇華させること・・・。

ここに、現代のデザインに求められる全ての要素が凝縮されている。まさに、ビジネススクールの教科書的な事例であると言ってもよいのではなかろうか。

同書の第3部「日本メーカーはなぜiPHONEを作れなかったのか」というパートに、著者の日本の業界に対する哀切な思いが滲み出ている。ケータイの業界固有の問題点というのもあるが、日本の他産業にも共通する「弱み」を読み取ることが出来る。

日本では、ソフトバンクモバイルさんとドコモさんがiPHONE獲得に熱心なようなんですが、どうなるんでしょうか?発売されたら、もちろん私も使ってみるつもりでおります。

iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり Book iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり

著者:林 信行
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2008年1月14日 (月)

服を超えた服、フセイン・チャラヤンの放つ圧倒的なクリエイティビティーSPACE FOR YOUR FUTUREー

昨日一昨日と、頑張って仕事を終えたご褒美という訳ではないんですが、前々から行きたかった東京都現代美術館の「SPACE FOR YOUR FUTUREーアートとデザインの遺伝子を組み替えるー」を見に行って参りました。

この展示会、もう来週1月20日(日)には終わってしまうので、ギリギリすべりこみセーフ、という感じで駆け込んだような感じである。既にいろいろな方がブログに感想をアップしておられるので、一般的な解説はやめて、カンペキに主観的な感想を書くことに致しますね。

この展示会のキュレーターは、金沢21世紀美術館の立ち上げを終えて、MO+に転籍された長谷川祐子さん。ダイバーシティ(多様性)の時代、1人のクリエーターにフォーカスせずテーマ主義で作品を集積して統一感を出すのは非常に難しいと思うんですが、アートの世界で有名なエルンスト・ネトのようなアーティストから、建築界のSANAA、そして、沢尻エリカの百変化を撮影したタナカノリユキ氏や、年末にご出産されたばかりの蜷川実花さんなど、一般の人に知名度の高いクリエーターまで、バランス良く人選し、統一感よりも見所の多さでひきつける構成になっていました。

大半の作品が、この展示会のための新作になっているのも、2007-08年秋冬というシーズンの時代性を屹立させるのに貢献しているように思いました。まるで雑誌の編集のように、長谷川さんの感性で面白いなと思われるものがピックアップされていて、そのコラージュで時代性が見えてくる、という感じである。

私がこの展示会を見にいった目的は、ズバリ、フセイン・チャラヤン様の作品が見たかったから。2007-08年秋冬シーズン向けの、「LEDドレス」が飾ってあったんですが、やはり、現物の美しさには圧倒されますね。

ここまで行っちゃうと服としてどうよ、という感もなきにしもあらずなんですが、ビジューを服に縫い付けるなど、光り輝くものの美しさに魅せられてきたファッションの歴史の流れからいって、「もっと光を」という発想でLEDというのは、わからないでもありません。

元々、宝飾品の力を借りるというのもそうなんですが、女性の身体そのものの美しさではなく、洋服で構築する美の世界であり、洋服が「物語る」世界観である。これは、チャラヤンのクリエーションの一貫した特徴であるように私は思っているんですが。

ビデオでは、ジャーナリストの間で絶賛された、20世紀の過去のファッション史をチャラヤン流に再構成してみせた2007年春夏シーズンの「111コレクション」のショーの様子が流されていた。本当に大勢のオーディエンスが、微動だにせずビデオを食い入るように見つめていたのには、びっくりしました。

多分、一般の方々の間ではチャラヤンの知名度はそれほどではないと思うんですが・・・ファッション業界に身を置く人間としては、非常に嬉しかったですね。嗚呼、エネルギーを真剣に注ぎ込んで作り上げた作品、ショーは、見る者の心を打つんだなぁって。

ご参考までに、style.comの、両シーズンのレビューをご紹介しておきますので、良かったら是非ご覧下さい。

フセイン・チャラヤン2007-2008秋冬コレクション

フセイン・チャラヤン2007春夏コレクション

業界的には今話題の、ブレス(BLESS)の、「BLESS N°32 Frustverderber」も展示されていました。例の、サッカーの試合のビデオとインスタレーションである。

こちらは、あまり重々しい意味合いを持たせているというよりは、「こんなんやったら面白いんじゃない?」という感じで、発想して出来た作品なのかも、という風に私は思ったのだが。そういうちょっとミーハーなノリが許されるところが、ファッションという分野の長所である。

他に印象に残ったのは、次のような作品。

・エルンスト・ネトの「フィトヒューマノイド」。

着ぐるみのような大きな柔らかいスカルプチャーは、腕を通して背負ったり、その上に背中から寝転んだりすることが出来る。中にはクッション材が入っていて、寝そべった折の感触は良かったが、背負うと少し重い(子供さんだと、かなり重く感じられただろう)。前と後ろに穴があったので、スタッフの方に「おへそとお尻の穴ですか?」と尋ねたところ、「中に詰め物を入れるための穴です」という返答が返ってきた。

・AMID* 「アーキテクチャー(cero9)」

自由に形を変える闘牛場、4S(太陽、セックス、砂、海)と命名された、水の上に浮かぶリゾート、細長く「く」の字型に曲がっている高層住宅、薔薇の花に包まれた発電所という4プロジェクトを提案。全てに、建築コストや耐用年数が記されているので、リアリティがある。空間の概念、公共建築の概念を問う意欲的な作品。

・SANAA「フラワーハウス」

この作品は、AMIDの作品よりももっとわかりやすく、部分的にはすぐにでも実現可能な提案である。曲面を多く用いた建物の設計は金沢21世紀美術館と同様のものだが、全てガラスになっているので、中と外、外と中が分断されていながらも、視界の上ではつながりがあり、空間がとても広くなったように思える。実際にここまで開かれた個人住宅というのは、居心地が悪くなってしまうかもしれないが。

・石上純也「四角いふうせん」

多くのブロガーが、この作品のことに触れていたが、大作、力作だと私も思った。今日私が見ている限りでは「揺れ」は感じなかったが。ゆったりと腰掛けて四角いふうせんが浮かぶ様をのんびり眺めるのは心地良い。

・足立喜一朗「e.e.no.24」

中からは自分の姿しか見えないが、外からは全てが丸見えの「一人ディスコ」。この、ちょっといかがわしさを感じる空間が、今の「東京」らしい。

最後に、私以外のブロガーの方の感想をご参考までに1つだけご紹介しておきますね。「artholic days」さんのブログです。

◆artholic days 「http://blog.zaq.ne.jp/artholicdays/article/331/

「おたく系メンズ」、自分で着る派ではコスプレ系とTシャツに注目を

3連休の前半2日間は、お持ち帰り仕事を抱えつつ、疲労回復のため、おとなしく過ごしていたさくらでありますが・・・。

やっと仕事の方もひと段落しホッ、という感じになったので、先日1月5日にアップしたエントリ「2008年ファッション業界大予言後編ー過当競争に疲れぬためにー」をお読み下さった読者のガケップさんから頂いていた「ヤングメンズの「おたく系」とは、どういったスタイルなのでしょうか??ファッションに無頓着・無造作な感じということでしょうか?」という鋭いご質問に対して、私なりの考えを披露させて頂くことにしよう。

そもそも、「おたく」とは何か、ということを定義する際に、「アニメやマンガなどに没頭する人」と考えるのか、もっと広く「特定の趣味・嗜好に没頭する人」と考えるのかによって、回答も変わってくると思う。後者の場合、「ファッションおたく」もおたくの一種という風に見ることも出来るだろうが、ここではファッションについて細分類を図ろうとしているので、ファッション業界的に定義・分類がよくなされているテイストのものははずして考えたい。

ガケップさんがおっしゃられるように、世間一般でも、「おたく=ファッションへの興味が薄い人」というイメージがあって、ネット上で検索してもそのような記述が見られたりする。そういう人の方がもちろん「おたく」と称される人の中では多数派なのだろうが、必ずしもそれだけではないように私は思っていて・・・。

特定のミュージシャンのファンだったり、あるいは、ファッションそのものや雑誌から入ってきて前身黒づくめのゴシック・ファッションに身を包んだり、コミケに着ていくための服を自分で作ったり購入したりする、あるいは、家の中で着て彼氏と一緒に遊ぶためのメイド服など、自分で着用するための「コスプレ服」という分野は、小さいが立派なマーケットとして確立している。こういうテイストのものは、東京らしいファッションとして海外では非常に人気が高い。

もう一つ、自分で着るオタク服として、Tシャツという分野がある。プロレスなど、格闘技のイベントに行けば必ずTシャツが売られているし、ミュージシャンのコンサートでも然り(いわゆる「バンドTシャツ」という分野である)。NPOのような各種グループのTシャツだったり、ゆるキャラのイラストがついていたり、笑えるキャッチコピーが書いてある「馬鹿T」と呼ばれるジャンルなど、大手企業発ではなく、デザイン・フェスタやネット上で知る人ぞ知るといった感じで売られているインディーズTシャツなどは、ファッション業界のテイスト分類ではくくれない世界なので、やはりある種の「おたく系ファッション」と見ても良いのではないか。

後者のTシャツマーケットに関しては、今は大手企業も、カジュアル専門店向け卸の商品として、インディーズデザイナーのテイストを模倣したり、ど根性ガエルなど、アニメのTシャツなんかを沢山リリースするようになっている。ユニクロさんの「UT」なんかの一部の商品も、まさにそうなのだが。そうなってくると、「おたく」の領域を超えて、「普通のアメカジ好き」にも波及していくだろう。

もう一つ、自分で着る服ではなく、「コレクション」=収集されるものとしての服、というジャンルもある。

「おたく」と呼ばれる人の多くは、「コレクター」というか、自分の好きなジャンルのものを徹底的に収集したがる傾向があるように私は思っている。

鉄道オタクなら、下車印を沢山押したキップだったり、特急列車の写真だったり、鉄道のプラモだったり・・・。

アニメオタクなら、自分の好きなアニメ番組を全てDVDに録画し、登場人物のフィギュアや、『アニメージュ』などのアニメ雑誌、原作のコミック、番組に登場する声優のCDなどなど・・・。

アイドルオタク、スターウォーズオタク、ゲームオタクなど、挙げていけば数限りない分野が考えられるが、事例としては少ないだろうけれど彼らが収集する物の中に服が含まれてくる場合というのもある筈である。

実のところ、「収集」というマーケットのポテンシャルは非常に大きいと私は思っている。レディスの分野では、洋服オタクという言葉はあまり聞かないがコスメオタクというのは実際に多人数存在するが、「使用する」ということを考えず「とりあえず買っとく」という考え方になると、お金さえ持っていれば「購入に限度がない」世界に突入しますからね。

おたくは、さくらが高校生や大学生の頃、もう20数年前には存在していたように思う(実際、さくらの身近にも何人ものおたくは存在していた)のだが、インターネットの出現によって、オタクカルチャーの発達に拍車がかかったように思う。同じ趣味嗜好の人とネット上で出会い、情報交換するのが容易になったので。

自分が集めたもの、知っている情報を、同じ趣味嗜好の仲間に自慢したり、アイテムを売買したり出来るから、昔よりは余計楽しくなってきているのではないかと思う。

話は戻るが、かつてのセレクトショップ系ファッションを好む男子(男性)で、モノ志向が強いタイプは、一種の「ファッションおたく」と称すべき存在なのではないかと私は思っている。自分に似合うか似合わないかに関係なく、10万円以上もする靴を数十足買い集めていたりとか、「コム・デ・ギャルソン」ばかりを買っていたりだとか。

男性は、女性と違って、ガジェット好きな傾向があって、団塊ジュニアくらいまでの世代においては、服も自分の身体とはかけ離れた一種のガジェットだった、と言えるのかもしれない。雑誌がその傾向をあおってましたしね。

それを変えたのが、お兄系、セクシブ系メンズの登場である。「モテたい」という、男性のホンネに忠実な服、そして、ストレートなエロチシズムの強調という、レディスと全く対をなす価値観を打ち出してきたのだ。

これは本当に、メンズファッションの歴史において革命的なことだと私は思っている。セレクト系であれ、おたく系であれ、何のかんの言っても、理屈っぽさで武装し、服と体を切り離してきたメンズ独特のカルチャーを一掃し、「服や頭の良さでは誤魔化さない。男もカッコいい者が勝つ」という価値観を持ち込んだからである。

2008年1月11日 (金)

「メルシーボークー、」は、次回東コレ不参加?

今日のファッション系業界紙各紙に、JAPAN FASHION WEEK in TOKYOの一環として3月10日から15日に開かれる「2008-09年秋冬東京コレクション」の参加予定デザイナー名が発表されていたのだが・・・。

その中に、「メルシーボークー、」の、宇津木えりさんのお名前が見当たらなかったんですよね。

ひょっとして、公式Webサイトの方には出ているかも、と思って、今確認してみたのだが、やはりいらっしゃいませんでした。

まあ、東コレの場合、よく後から「追加」という形で発表されたり、会期外に開催するブランドもあるので、それを期待したいのだが・・・。

「ドレスキャンプ」は2008-09秋冬からはパリ・コレクションに発表の場を移すと発表しておられるのだけれど、他にも、前回は参加しておられた方で、お名前が消えている方が何名かいた。

それと、今頃にこんなことに気づいているようではお恥ずかしいんですが(^^;;

次回で3シーズン目となる「ELE TRA」は、ファッション系ネット通販の有力サイトの1つ、「エイメル・ザ・ショップ」を運営しておられる(株)ジャパンスコープさんのブランドなんですね!

道理で納得、である。大人向けの素敵なリアルクローズなので。

東コレについては、個人のデザイナーさんが私財を投げ打って参加という方法には限界があるなと前々から思っている。特に今の時代は、それだけお金を叩いても、見返りとなる売り上げが見込みづらい時代なので。

もっともっと、企業さん自身の参加とか、企業さんが才能のあるデザイナーをバックアップするという形が増えていくべきだろう。ジャパンスコープさんのようなネット通販の成功者や、異業種出身者など、時代性を読む力と企業としての勢いがある方々に参入して頂いて、多様なタイプのクリエーションで、日本の、そしてアジアのファッションシーンを盛り上げていってもらいたいものだ。

「シュウ ウエムラ」創始者、メーキャップアーティスト植村秀氏死去(H20.1.9MODE PRESS)

◆「シュウ ウエムラ」創始者、メーキャップアーティスト植村秀氏死去(H20.1.9MODE PRESS)

植村秀さん、昨年の年末にお亡くなりになっておられたんですね。東京ミッドタウン内の「シュウ・サンクチュアリ」が、事実上の最後のお仕事になった、ということなのだろうか。

私はコスメの専門家ではないので素人的なコメントになってしまうが、かつてのドメスティックなコスメブランドは、資生堂さん旧カネボウさんなどを筆頭に、スキンケア中心、TVCMを大量に流すマスマーケティング中心のイメージが強かった。

だから、80年代に岡山の高島屋さんで初めて「シュウ ウエムラ」の売り場を見た時の衝撃は非常に大きかった。アイシャドウやチークなどの色数の豊富さ。それだけでなく、外資系のブランドとはひと味違う、透明感のある色出しの美しさ。

そして、使い勝手の良さそうなブラシなどのメーキャップ用品の充実。

トレンドのメイクを美容部員の方に聞いてそのまま真似するのではなく、一人一人の肌や目や髪の色に合ったメイク、今日自分がなりたいメイクを自分で作っていく時代なんだなぁ、と感じました。

まさに、「十人一色」から、「一人一色」「一人十色」の時代に変わったんだなぁと。

私は全くもってコスメに凝る人ではないのだが、本当に、革命的な売り場だなぁと思ったものです。シュウさんの売り場があるから高島屋さんのプレステージは上がっているな、と思っていた程でしたので。ご冥福を心からお祈り申し上げます。

2008年1月10日 (木)

素材の進化がシルエット(デザイン)を変える

アパ工のM宅さん、さくらのブログを読んで朝から高円寺にメールするのはやめて下さい(笑)。人騒がせですね~。

と、関係者にしかわからないつぶやきはさておき、最近両国にあまり来て下さらないM宅さんのお顔を思い浮かべつつ、ものづくりに関するお話を少し書いてみたいと思う。

先日CDショップで、BOOWYのDVDやCDが特集してあるコーナーに行って、久々に往時の氷室京介氏や布袋寅泰氏の写真を見て驚愕した。

彼らのファッションって、今見ると、典型的な80年代ファッションなんだなぁ~と、痛感したんですよね。

ツンツンに立ったヘアスタイル、かなり太目の眉毛、大きく肩パットが入ったDCブランドのような黒いジャケットに、同じく裾方向に向かって少ししぼんでいるテーパードの黒のパンツ。黒い靴。

その頃リアルタイムで青春を過ごしていたさくらにとっては、流れてくる音源には古さを感じるというよりは、「今聞いてもやはり布袋さんのギターは凄いな」と思える感じだったんですが・・・。

ファッションに関しては、今年80年代が来るよという話もあるんだけれど、そのまんまリバイバルというのは、ちょっとありえないなという気がした。

太眉は、レディスでもちょっとトレンドなのだが、決定的に違うのは、やはりジャケットなんですよね。肩パットを大きく厚くし、アームのゆとりを出すというようなやり方は、現在は主流ではない。

というのは、布帛の世界でストレッチ素材というものが発明されたからだ。現在の洋服は、肩幅も身幅もアームホールも小さめ。ゆるみは少なめに、ウエストもしっかりシェイプして、コンパクトに軽く作るように変わって来ている。

もう一つ、昔と違って暖房が発達して、冬場にジャケットの下に厚手のニットを着込む人が減っているのと、ニットに関しても編み機がどんどんハイゲージになって、12Gや14Gではなく16G、18Gが好まれるようになり、細番手の糸で薄手に仕上げたインナーが増えたこと。さらにはその下に着るババシャツも、ストレッチ性が効いておりさらに薄くても保温性の高い素材が続々と開発されることで、素肌に密着するものからアウターに至るまで、全てが薄く、体型をきれいに見せるように変わってきたということもある。

80年代のようなダブダブした服というのは、半永久的にダイエットブームが続き細身のヤングが増えている日本では、今後まず流行ることはないとさくらは思うのだ。

詳しく研究されたい方は、古着屋さんで80年代の服を買ってきて、今のものとサイズを比較したり、解体したりして調べてみられたらよいと思う。

素材の変化が、洋服のシルエット、デザインの変化を内在的に促していく。これは、避けられないことなんですよね。

似たような事象を、この間エースさんの社内に開設されている「世界のカバン館」で感じたばかりであった。展示品を見ていて印象的だったのが、日本のバッグの歴史においてエポックメーキング的な出来事だったのは、1930年代からのYKKファスナーの急成長と、戦後のナイロンの普及の2点だということである。

YKKさんのファスナーがあまりにも優れていたために、長い口金でしっかりとバッグの口を閉めるようなデザインの大きなバッグは急速に日本では作られなくなってしまった、という趣旨のことが説明文として書かれていたが、製造工程が簡略化され、コストの割に丈夫でしかも使い勝手のよい新しい資材が開発されれば、メーカーがそちらを採用するのは当然の帰結だろう。

東レさんを筆頭とするナイロンも然り。レザーではなく、日本の合繊メーカーの粋を生かした軽くて丈夫で雨に強い新素材をいち早く多用して成功した企業さんはエースさんだけではない。皆様よくご存知の、吉田カバンさんも同じである。

着物文化と共にあった織物は別だが、日本の洋服や服飾雑貨の歴史は浅く、歴史と伝統ということでは欧州には太刀打ちしがたい部分がある。ところが、素材や副資材の開発、今日は記さないが製造機器の開発等の“ハイテク”の部分になると、新しい物好きの国民性が幸いしてかダントツの強みが発揮できるところがある。

国際競争ということを意識するなら、この部分を徹底して尖らせる、ということが、まずは王道の勝ちパターンだろう。

さくらは新しいもの好き、マシン好きなので、こういう企業さんが結構好き、ですね。

それとは全く逆張りのアプローチで、敢えて古くから伝わる素材、製造方法のよい部分を大切にする、というやり方もある。例えば、丸編みの吊り機で生地を編むとか。

今年は「和」が少なくとも日本国内ではブームになると思うので、こちらもタイミング的にはちょうどよい頃合いだろう。

価格的に中途半端なゾーンはこれからかなり厳しくなってくる時代なので、国内生産をなさっておられる方はどうしてもプライスの高いもの、富裕層、ラグジュアリーなゾーンを狙わざるを得ないと思う。

ということは、中途半端な知識や取り組みでは全然駄目で、何をウリにするかを決めてその路線に関する知識を徹底して集め、深く掘り下げて最終的には技術を美しいデザインにまで昇華させなければならない。

最近は残念ながら、アパレルさんとか問屋さんがそういう作業に熱心ではないので、製造メーカーさんも自発的にそういう努力をしていくことが必要な時代になってきている。裏を返すと、それが出来る製造メーカーさんは、今まで黒子に過ぎなかったのが一躍「ブランド」として脚光を浴びることが可能な時代になってきたということだ。

2008年1月 8日 (火)

ケーエム縫製社長・ミズミズさんは面識のある方だった!!

デザビレこと、台東区の台東デザイナーズビレッジさんで1月17日夜にセミナーの講師を務められるケーエム縫製の社長・ミズミズさんこと水谷浩陸さんと、やはり昔一緒にお酒を飲んでいたことが判明しました(笑)。

今朝、会社で名刺ホルダーをひっくり返していたら、お名刺が見つかったんですよね。平成17年の秋、両国の某ちゃんこ屋さんで、二友会の皆さんとうちの地元の方と岩手からの客人と一緒だったようです(笑)。

最近、ブログやmixiで知り合った人とその後リアルでもお会いする、というパターンはよくあるんですが、先にリアルで出会っていた方と知らずして後からブログ友達になる、というのは、レアなケースですね~といって、ミズミズさんから頂いたお電話に出て笑いました。

飲み食いばっかりしている日々なんですが、こうやって人と人とのつながりの輪が広がっていくのは、楽しいものです。

ミズミズさん、今頃コム・デ・ギャルソンさんの新年会で、盛り上がっておられるんでしょうか?

◆ミズミズさんのブログ 「縫製工場が地球を回す」ケーエム縫製社長ブログ

 セミナーは必聴です↓ ↓ ↓

◆台東デザイナーズビレッジ1月17日ビジネスサポートセミナー [作り手]と[送り手]のコラボレーションによる日本発/匠の技(仮称)

小さな声で「カシミヤ・・・」

今日からまた、バタバタの毎日が始まって自宅にもお仕事お持ち帰り状態なので、小ネタで勘弁してチョ。

川上に強い繊維関係の業界紙・繊維ニュースさんのブログ「こちら『繊維ニュース』Web編集局」の、新年一発目・1月4日付けのエントリを読んで、

「ふむふむ、やっぱり私と同じことを考えておられる方がおられるんだな」と思っちゃいました。

あんまりあおるのは好きじゃないんで、小さな声でささやきますが・・・。

リッチな方は別として、庶民の方で、カシミア(カシミヤ)のニットやストールなどがどうしても欲しい方は、今年買っとかれた方が良いかもしれません。

2008年1月 6日 (日)

イオンモールの中国進出は必然!?ー中国の消費者のためになるSCをー

1月5日(土)付けの繊研新聞さんの、イオンモール・村上教行社長に対する新春インタビューの記事を見ながら、昔岡山の図書館で借りて読んだ、イオングループの創始者の一人であり、当時ジャスコの社長だった岡田卓也氏の著書『大黒柱に車をつけよー私の体験的経営論』のことを思い出していた。

「大黒柱に車をつけよ」というのは、岡田家の家訓で、店の屋台骨を支える大黒柱に車をつけていつでも動かせるようにしておけという意味である。この家訓に従って岡田氏自身も、商店街の中にあったジャスコの前身である岡田家呉服店を郊外に移転したという話を非常に鮮明に覚えている。

その後、GMSのジャスコ、DSのメガマート、ハイパーマートのマックスバリュ、そして2核タイプ、3核タイプの郊外型大型SCのイオンショッピングセンターなど、次々と郊外に新しい業態を立ち上げ、次々とフロンティアを開拓していった同社の企業DNAからすると・・・。

国内にもう、大黒柱を動かす場所がないとしたら、次は海外へ、となるのは、必然なのかもしれないという風に思う。

イオンモールさんが出店しようとしておられる北京の1号店候補地を見に行った訳ではないので、一般論しか記すことは出来ないのだが、

気になっているのは2点。

1点は、同社に限らず、最近の日系企業の中国進出ラッシュの動機は、「日本の市場がこれから縮小してしまうので」というものが多い。

それが、ホンネの部分の理由だというのは、わからなくもないのだが、それはある種の自己都合だ。あくまでも、自社の店舗、品揃え、サービスが、出店先(相手国)の消費者のためになり、彼ら・彼女らに喜んでもらえるようなものでなければ駄目だと思う。

2点目は、同社が度々業界紙などを通じて、「日本からテナントさんを大挙して連れて行く」旨、発言なさっておられることだ。

これについても、もし、日系のテナントさんの方がコミュニケーションやコントロールがしやすいと考えておられるとしたら、ちょっと安易なのではないだろうか。

日本国内のことを考えてもそうだが、地方のSCさんでうまく行っているところは、全国区のSPAやNC(ナショナル・チェーン)と、地元の元気な専門店さんの双方が入居しており、いい意味で切磋琢磨している。

北京に進出する場合も、北京の企業、上海や広州など、中国の他のエリアの企業、日本以外の外資系企業、日系企業の中から、優れたショップ、ブランドを選抜すべきだと思う。

もちろん、全て日系企業で固めた「日本城」的なSCを出して、現地の消費者の間にブームを喚起する、という可能性だって、なきにしもあらずなのだが。その場合は、現地の方々の中からショップスタッフを採用し教育するという部分までをイオンモールさんがサポートしないと、テナントさん任せではかなり難しいのではないかという気がする。

しかし、さくら的には、日本でのイオンモールさんの出店計画には、「ちょっと店舗数が多すぎるんじゃないの」と思うところもあるのだが、同社が中国に針路を取ろうとしておられることについては、その果敢なチャレンジ精神に敬意を表したいと思っている。

あくまでも現地の消費者の方々に喜ばれるお店を目指して、頑張って頂きたいですね!

2008年1月 5日 (土)

2008年ファッション業界大予言後編ー過当競争に疲れぬためにー

お待たせ致しました。「2008年ファッション業界大予言」の続編です。

その5:郊外での、「エリア商圏」の変化に注視すべし。

街づくり三法改正ということもあったのだが、イオンモールさん系を筆頭に、今年もまだまだ有力な大型郊外型SCがオープンする見込みである。

新しいSCがオープンすると、近隣の古いSCやGMSとの競争が始まり、商圏人口が少ない場合は品揃えが充実していない古いSCの方はどんどん寂れていって閑古鳥が鳴いてしまうということがある。

但し、地方都市でも郊外の新しいSCだけが必ずしもパワフルな訳ではなく、駅ビルが力を持っているケースもある。私自身は見に行けていないのだが、元々商業施設が少なめだった鹿児島市のJR西鹿児島駅前に出来たアミュプラザ鹿児島とか、私の地元・岡山でも、元々存在していた岡山一番街以外に、新しくさんすてという駅ビルも加わって、首都圏のルミネやアトレに負けじとテナント揃えを充実させてきている。

ファッション商品に関しては、ファミリーやリタイアした団塊の世代などには勝ち組の郊外型SC、通勤通学で駅をよく利用する人やより感度の高い商品を求める層には駅ビル、という棲み分けの構図が、非常に鮮明になってきた。

ここに、百貨店(及びファッションビル)というのもからんでくるのだが、どのお店がどれくらい力を持っているかというのは、エリアによって微妙に違っているので、それをよく見極めなければならないのではないかと思う。地方百貨店さんでも、強いお店ももちろん存在するので。

個店さんの場合は、テナントとして出店するということが社運をかけた一大事になるケースも多い。人が育ち、組織体制が整っている企業さんならば、勝ち組SCへの出店は悪くはないと思うのだが、出店コストが高く営業時間も長いため、リスクも昔よりは高まっている。

岡山の問屋町(卸センター)に、今、新しいショップの集積が出来つつあるようなのだが、地方の場合は郊外の方が、安いコストで広い敷地が確保でき、駐車場も十分用意出来、カフェや飲食との複合業態を展開しやすいということもある。

また、市町村合併で、新しい市が誕生することによって人の流れに影響が出てくるということもあるかもしれない。

小売業は立地産業。道路網、駐車場の整備と合わせて、人が集まるポイントがどこなのかを、いたずらに体力を消耗せず、過当競争に疲れずやっていくために、これからの時代はそれを益々シビアに見極める必要がある。

その6:お兄系テイストのポテンシャルは依然大きい。

渋谷109-2系ファッション、いわゆるセクシブ系とか、お兄系ファッションが、思ったほど広がっていないのではないかという節があるようなのだが、岡山に帰省して思ったのは、「地方には潜在的にお兄系に憧れる層は多い」ということだ。

電車の中や、こんぴらさんとか、ドライブで立ち寄った先でも、お兄系の男子をかなり見たんですよね。ばっくり言って、1割強はいるかなぁと。

逆に、サロン系は全く見なかったですよ。

岡山あたりはそうでもないのだが、地方の場合、大学になると県外に出て行ってしまう人が多いというエリアも多くて、ヤングカルチャーの中心は高校生が担うというケースも多い。そうなるとやはり、「不良っぽい(日本に根強いヤンキーカルチャー)」「自転車に乗っても違和感がない」「きれい目なパンツよりもコテコテのデニム」ものがウケやすいのだ。

いつの時代も、ヤンキーテイストのものを求めるお客様は必ず存在する。インポートのわけのわからないうんちく服なんかより、かっこつけているようでいて、実は根っこのところでは安心感があるんですよね。足りないのは売り場、ブランド。これが増えてくれば、まだ売れますよ。

ただ、取材でよく「両国さん今頃の高校生は痩せたいからジュースなんて飲みませんよ」と言われたりするのだが、地方の子のほうがちょっと太目の子が多いのかなと思う部分もある(社会に出ると益々、車のせいで太る)。

だから、サイズを少し大きめにしたブランド、というのにも、ニーズはかなりあるのではないかと思う。

私ならば今、ガタイの良い男子向けの、大きいサイズのお兄系ブランドを作ってみたいですね。格闘技の選手達にでも着用してもらって、かっこよくアピールしたりなんかして。

さくら的には、非常にバックリしすぎた分類だが、ヤングメンズは、「お兄系」「サロン系」「普通のアメカジ系」「おたく系」の4テイストに収斂されるのではないかと思っている。団塊ジュニアの時代と違って、バカ高いインポートやドメスティックブランドばかりを買いあさることの出来るようなおこづかいの多い子はどんどん減っているのが現状だろう。

その7:セレクトショップ幻想の崩壊

2007~2008年秋冬の売り上げの惨憺たる状況はファッション業界に衝撃を与えたが、ユナイテッド・アローズのブランドリストラ策発表に象徴されるように、セレクトショップに頭打ち感が見られたということが、最大のショックな出来事だったと言えるかもしれない。

一昨日のバーゲンに関するエントリでも触れたように、セレクトショップ同士の競合、店舗数が増えすぎた、ということである。

その8:提言=地球温暖化に合わせ、バーゲン時期の適正化を。

わが業界が苦境に立たされているのは、原油高とかヤングの人口減だけが理由ではない。

行く先々で「雑貨はまだいいよね」ということをこんなに耳にすることは今までになかった。来シーズン以降、雑貨の新業態を立ち上げるというニュースも、この秋冬にはかなり見られた。「アパレルは売れない、雑貨の構成比を上げないと売り上げが維持出来ない」という業界の皆様の危機感の表れだと思う。

ただ、アパレルの売り上げ不振の理由としていろいろなことが考えられるにしても、一つだけ簡単に解決可能なものがその中に存在するように私は思っているのだが。

それは、今のアパレル業界の販売サイクルが、地球温暖化の時代の現状に合っていないので、それを自然の流れに合わせてはどうかということである。

夏、まだそこまでの猛暑になっていないうちからバーゲンを始める、あるいは、冬もそうである。

バーゲンの時期を、例えば夏は8月から、冬は2月から開始するように遅らせてはどうか。あるいは、せめて高島屋玉川店さんの夏は7月下旬、冬は1月下旬並みの時期にするだけでも、かなり違ってくるように思うのだが。

これは、業界全体で足並みを揃えて実施するといった類のことではなく、個々の企業なりお店が、本当にお客様のためになる商売のあり方はどういうものなのかを考えられた上で、各々が時期を選択すべきものなのではないかという気がする。

個店さんの場合は、バーゲンは一切やらないとか、ワンシーズン5日間のみとか、店内の定番品は常に価格を変えないとか、自由な動きが出来ると思う。

これから生産コストも益々上がる。企業として存続していけるだけの利益をどうやって確保するのか、そのことを真剣に考える必要がある。

その9:海外生産の今後は?国内生産の今後は??

わが業界の生産面に関しては、もう、楽観的な見通しは全く出来ない、極めて厳しい状況にあると私は見ている。

サイクルが比較的ゆっくりしたアイテムについては、今年も粛々と中国以外のエリアへのシフトでバランスを取る動きが進むだろう。婦人服については、現状ではまだ中国、一部はより奥地へということだろうか。

もう一つ、原料の問題もあって、センイ・ジヤァナルさんの新年号でサンエー・インターナショナルの三宅正彦社長が、「これからはいい原料の確保が難しくなる可能性が高い」という趣旨のことを述べておられたのだが、プライスゾーンの高いプレタの商品を手掛けたい企業さんには頭の痛い問題だろう。

国内は、外国人研修生についての法改正がどう転ぶか、これに掛かっているといっても過言ではない。それと、縫製よりさらに川上の問題で言えば、原油高が染色業界に壊滅的な打撃を与えている・・・。

年末のご挨拶回りの折にある組合の事務局長さんもおっしゃっておられたが、最早、綺麗事は全く通用しない。川上の企業の経営者、社員の方々に対しては、「何もかも失わぬように」ということを、強く申し上げたいと思う。

ただ、もちろん、業種全体が厳しい状況下にあっても、国際競争力を維持している企業さんも存在するので、いちがいに一緒には出来ないとは思うのだが。

わが国の生産は、将来どうなっていくのか・・・。多分、国内の企業が撤退した領域には、海外の企業、人材が入り込んでくる筈。例えば、総合商社、専門商社がOEM事業から撤退すれば、それを受け継ぐアジアの企業が出てくるだろう。

感性が違う、粗雑・・・そういう不満があっても、我慢せざるを得ないし、数年後には、先方のレベルアップと、日本側の消費者のレベルダウンでバランスが取れるようになってくるのではなかろうか。

日本の生産に芽があるとしたら、いろいろな生き残りパターンがあると考えられるが、日本国内相手にものを売るのなら、基本的には最終製品そのものか、それに近いものを、なるべく消費者直販で売るか、中間業態をあまり通さない状態で売って、しっかりと利益を確保すべきだろう。自らが企画する場合は、トレンドではなく、スタイルを打ち出し、人気定番がリピートで繰り返し繰り返し売れるようなビジネスモデルや、オーダーなどがやりやすいだろう。

ということで、若干、厳し目の内容が多くなっちゃいましたが、私のブログの読者の皆様にとって2008年が素晴らしい年になりますように、心よりお祈りしております。仕事の楽しさを忘れず、頑張って参りましょうね!本年もご指導の程よろしくお願い申し上げますm(__)m

年賀状整理中&2008年の目標

わが社は、今日が仕事始め。官公庁に合わせているので、4日が土日に当たらない限りは、地元の製造メーカーの多くの企業さんよりは少し早めに出勤しているのだ。

今日はほぼ1日かけて、年賀状の整理とお返事書き。本当に沢山の皆様から賀状を頂き、感謝の気持ちで一杯です。皆様の熱い思いにどれだけ応えられるか、精一杯頑張りますので、本年もご指導方よろしくお願い申し上げます。

さて、まだ年賀状の整理は終わっていないので、このブログを書いたらまた続きをやるつもりなんですが、じゃじゃじゃじゃーん、ここで、両国さくらの今年の目標の一部を、ご紹介したいと思います。

といっても、本業に関わる目標2つは数値目標も掲げているんですが、守秘義務もあるのでここで披露するのは差し控えさせて頂きますが、プライベートに関するものを2つ。

・JIAM開催の時期に合わせてシンガポールに行く!

・体重3キロ減、ウエスト3センチ減、3キロ走れるようになる(笑)。

一つ目の方なんですが、昨年忙しすぎて全く海外に出られず、ストレスが溜まっておりますので。視野を広げ、日本のマーケットと業界を客観的に見るためには、時々海外に出ることはやはり必要かなと思っているんですよね。

今年も決して時間的にゆとりがある訳ではないんですが、スケジュールを事前に調整して、絶対に行くぞソンガポール!

二番目の方は・・・私を知る人から見ると、「両国さん目標が低すぎるんじゃない」としかられそうなんですが(^^;;・・・脱中年太り、そして、三浦国際マラソン5キロコースへの出場目指して、ランニングを数年かけてぼちぼちやっていこうと思っております。

こうやって宣言してしまうと後に引けなくなりそうなんですが、がんばれさくら!

ということで、これから作業を再開しますので、すみませんが「2008年ファッション業界大予言後編」は、明日(というかもう今日か)お送り致しますね。

皆様、おやすみなさい♪♪~

PS.遅くなりましたが、12月31日のエントリ「フライング初詣で金比羅山へ」に、ケータイで撮影した写真3枚を追加しましたので、よかったらご覧下さい。

2008年1月 3日 (木)

バーゲンで気づく、「ローリーズファーム」顧客の感度向上と、セレクトショップに群がるバーゲンハンター達

すみませんが、「2008年ファッション業界大予言後編」は、明日掲載することにして、今日はバーゲンのお話を一つ。

家の近所を走り抜ける箱根駅伝の選手達を少し応援した後、横浜へ。自分用の買い物は早めにすませて、主要な商業施設を駆け足で回って様子を見てきた。

今日のNIKKEI NETさんにも記事が掲載されていたが、年々歳々バーゲンセールは盛んになる一方で、横浜地区の商業施設も都内同様、軒並み好調なのではないかという気がした。

特に、セレクトショップさんで、メンズレディス両方展開しているような企業さん(横浜ルミネの「ユナイテッド・アローズ」「ナノ・ユニバース」「トゥモローランド」「アメリカンラグ・シー」、シァルの「ビームス」、モアーズの「シップス」)などは、男性客、女性客双方が入店するので、芋の子を洗うような混雑振りだった。UAさんのレジ待ちの列、ビームスさんの入店そのものを待つ列は、いつもながらに凄かったですからね。

ただ、ちょっと気になっているのは、最近のセレクトショップさんの人気は、プロパーよりもバーゲン時の方が目立つような気がすること。うちの勉強会でも、ある講師の方がこのことを指摘しておられたが、男性でも例えば、普通は紳士服ロードサイドショップの都心型業態(いわゆる「ツープライスショップ」)で通勤着はまかなっているような客層が、バーゲン時にまとめ買いしていく、ということだ。

男女を問わず、顧客年齢が上昇しているな、と如実に感じますしね。

新年号のWWDジャパンさんの記事にもあったが、本当にセレクトショップは数が増えすぎて、同質化が著しい。繊研新聞さんの新年号の方では、春夏のイチオシスタイリングのページで、メンズのセレクトさんが軒並み「3.1フィリップ・リム」ばかりを取り上げていて、苦笑してしまいましたよ。まあ、しっかりしたエージェントさんが決まって、やりやすいんでしょうけどね。

また、レディスのみを展開しているアパレル発のセレクトショップさんも含めて、素材の質を少し落としているなぁ、というのも目立つ。ニットなんて、アクリルの混率アップとか、カシミアでやるべきところがメリノウールになっていたりとかで、モロわかりである。

だから逆に、他社さんとは違う、独自の切り口を持っているお店の存在感が光る。オリジナル中心だが、アパレルも雑貨もダークな色調で統一されている「ガリャルダ・ガランテ」さんとか、インポートの値上がりにも関わらず高くても上質な素材を用いた雑貨小物(例えば、プロパーでベルト5万円台、帽子10万円台なんてものが入荷している)や、アパレル商品を揃えている「ドゥーズィエム・クラス」さんとか、アクセサリーと、帽子、バッグ、ストールなどから出発し、アパレルに関しては完全にトレンドではなくスタイルのあるブランドを推している「アッシュ・ペー・フランス・エクスクルーシヴ」さんとか。

話は戻るが、業態立ち上げ後の年数の経過、店舗数の拡大、競合の増加によって、有名セレクトショップは、「年齢の高い顧客の増加」「マス顧客の増加(感度のよい顧客の離脱)」という問題に直面してきている。

10年前のように、年齢は高くても所得が高くてとんがった客層(百貨店で敢えて買わずに50万円のスーツをUAさんで買うお医者様とか経営者層)ならばウェルカムなのだろうが、40歳になってもバーゲンの時にカジュアルだけを買う団塊ジュニアを、いつまでも顧客として抱えておくのかどうか、セレクトショップ各社の戦略が問われるところだ。

上記の現象とは対照的なのが、ポイントさんの「ローリーズファーム」。横浜地区だと、ルミネとシァルに入っているのだが、双方共大賑わい。特に、ルミネの方は、今回はレジ待ちのお客様には店外の階段を使って待って頂くほどの状態になっていた。

街中を歩いていても、「ローリーズファーム」の袋を提げて歩いている女の子が本当に多いんですよね。この子達の多くが、凄くお洒落なのだ。もちろん、そうでない子もいるんだけれど。

大きなおだんごを作って、ヘアアクセで髪をきれいにアップし、ショーパン(ショートパンツ)にカラータイツ、ブーティー姿とか。カラータイツの着用率は、とにかくローリーズの袋を持った子ががダントツ多かったんですよね。

当たり前のことだが、お金を持っているからといって、ファッション感度が高いとは限らない。一般的に10代後半から21,2歳、そして、就職後2年・・・「ピュアヤング」と呼ばれる、女性の人生において一番激動の時代が、一番感性が鋭く、お洒落に関心のある子は、自分を磨く時代なのである。

「ローリーズファーム」は、今、そういう客層を、ズバリつかまえている。昔は「ちょいダサ」が客数を取るツボだったのだと思うが、シーズンごとに企画が洗練されてきて(トレンドのキメ打ちが上手く入ってきている)、今や、ヤマの頂点の子も、このブランドからうまくチョイスするようになっていると思うのだ。

凋落するセレクトさんとは、本当に対照的なんですよ。

新しいブランドだから年とった顧客がいない、ということももちろんあるのだが、対象客層の金銭感覚にあった価格設定(正直、お財布の中に1万円しか入っていない子にとっては、4,900円が3,900円に値下がっただけでも物凄く嬉しいものである!)、マルキュー系ともセレクト系とも違う「等身大」カジュアルだが、エイジ感を感じさせないデザイン(上半身の露出は行わず、ドルマンスリーブの一見ダポッとしたカットソーやアクリル90%のニットなどを用意しているが、ショーパンからは太目の足もしっかり出す元気な学生さんがターゲット)、というのが、大きいんですよね。

要するに、「通勤着」がない売り場だから、いいんですよ。

ヤングの数が減っている時代だから、どうしても上へ上へ、となりがちだと思うのだが、敢えて上を切ることが出来るブランド、ショップには、ピュアヤングも「私達のお店」だという共感を抱くことが出来る。

昔の「ビームスボーイ」なんかのように、セレクトさんの中で、そういう決断の出来る会社、そして、若いスタッフ(30代40代ではなく、20代)に思い切って権限を委譲することが出来る会社が果たして出てくるのか、春夏以降の動静に注目したいと思う。

ではでは、写真をどうぞ。

その1:横浜ルミネのB1入口

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その2:シァル。「ビームス」さんの前の行列も少し見えています。

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その3:モアーズ。

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その4:高島屋横浜店。百貨店さんらしく、立派な門松。

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その5:地下街ポルタ。

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その6:横浜そごうの地下2階。こちらのデパ地下は、年中大賑わいしています。

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その7:今日の戦利品。「グラップ・バニスター」で半額で買った名刺入れ(税込み3,675円)と、「トゥモローランド」のイギリス製のベルト(たぶんこれも半額?税込み5,775円)。

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2008年1月 2日 (水)

2008年ファッション業界大予言前編ー「外国人観光客」「企業の社会的責任」がキーワード

皆さん、改めまして、明けましておめでとうございます。

今日の午後、東京に帰ってきたんですが、この年末年始は、四国の金比羅山にひと足早い初詣に行くため、岡山県の水島インターチェンジから眼下に懐かしの児島産地を見下ろしつつ高速道路を使って瀬戸大橋を渡り、小雪が舞う中、川之江を越えて愛媛県入りし、今治からしまなみ海道を島沿いに伝いながら、因島、向島(むかいしま)から広島県尾道市に戻り、福山市経由で自宅へというミニ旅行を楽しんできました。

車を利用したお陰で、ガソリン代の高騰(中四国の4県では、セルフ給油のガソリンスタンドでも1リットル148円から162円くらいの価格)を実感することも出来ましたし、他にもミニ旅行の行程で改めて現在の日本の社会で、あるいはファッション業界で進行しつつあることについて様々な気づきがありましたので、そういう内容も含めて、今日は、2008年のファッション業界がどういう方向に進んでいくのだろうかということについて、ランダムに書いてみたいと思います。

ちょっと不遜なタイトルで恐縮なんですが、題して「2008年ファッション業界大予言」。今日はその前編です。宜しければご高覧下さい。

その1:“H&Mシンドローム”をどう見るか?

今年2008年に日本出店を開始するスウェーデンのH&Mについて、ファッション系の業界紙誌を中心に脅威論が取り沙汰されている。

実際に店舗が立ち上がってみなければわからない部分が多いと思うのだが、私の予想は、同社が日本向け企画商品でも用意するよう戦略を変更せず、さらに広告宣伝も抑え目にした場合は、「集客は◎、だが、売り上げは客数の割にはそこそこ。お客様は日本人の感性から見てそこそこイケている商品だけをチョイスしていく」という風になるのではないかと思っている。

これまであまり指摘されていないこととしては、「思いの外、アジアからの観光客も含めて外国人に売れる」というオマケもついてくるのでは?

イケアのオープンのときと同じで、局地的な話題にはなるでしょうが、小売業は地域産業、他所のエリアには関係はないので、全国区で見ると、まあ、静かな立ち上がりになるのではないかという気がする。

ただ、H&MやZARAのようなグローバルSPAのコストコントロール力の高さは、ケタ外れだ。来年、再来年と益々中国のコストアップに苦しみ、中間価格帯での差別化がどんどん困難になっていくであろう日本の平均的な企業との収益性、国際競争力の差は、今後、拡大することはあっても縮小することはないと思う。

5,6年先には、日本の消費者は、「多少感性に合わないと思っても、グローバル企業の商品を買わざるを得なくなる」のである。徐々に徐々に、素材や縫製の粗雑さにも慣れていくのではないか、というのが私の予想だ。

その間に、中国や、他のアジア諸国、あるいはロシア、ブラジルなど予期せぬエリアから、既存のグローバルSPAをキャッチアップする新勢力が台頭する・・・というのが、10年後の姿かも?

日系企業の中からは、今後はもう、ユニクロに次ぐ超大手グローバルSPAが登場するようなことはないかもしれない(ヤング特化&アジア特化型は、数社頑張っていくのではないかという気がするが)。だが、個人に関しては別だ。日本人でありながら、海外で育つか、あるいは若くして海外に渡り、現地人と同じ土俵でグローバルSPAのスタッフとして頑張ることは、実力があれば十二分に可能なのではないか。

その2:観光大国ニッポン、観光客消費をつかむため、身近なアジア人とのつながり生かせ。

こんぴらさん参詣でも、改めて感じたアジアからの観光客の多さ。この流れは、2008年に益々加速化するのではなかろうか?

銀座、新宿、渋谷、原宿などの主要なエリアだけでなく、地方都市でも、アジア観光に力を入れている自治体では、観光客が増えていくだろうから、彼ら・彼女らにファッション商品を売るビジネスは仕掛け時である。

品揃えと集客、どちらがより大切かと聞かれたら、私は「集客」といつも答えている。目の前に人通りが多ければ、通っている人に合わせて品揃えを変えていけばよいが、そもそも人が通っていなければ、人通りの多いところに自分が動くか、あるいは、自ら集客から始めるしかない。

観光客という、買う気マンマンのお客様が増えている、これは本当に大きな大きなビジネスチャンスなのだ。

わが業界の企業さん、特にアパレルさんや、製造系、商社系企業さんの場合は、生産面で既にアジアに深く入り込んでおり、現地の企業人とつながりを少なからず持っている筈。そのネットワークを、ここで生かさない手はない。

例えば中国なら中国のあるエリアの男性なり女性、何歳くらいの人は、日本のどういう所に行きたがっているのか、何を買いたがっているのか・・・意見を聞いて、マーケティングすれば良いのだ。

個人で小売業をやっておられる方も、今の時代は簡単にネットワークを作ることは出来る。日本の地方大学に留学しているアジアからの学生さんと仲良くなればよい。場合によってはアルバイトとして働いてもらうのも良いかもしれない。

商売気丸出しの姿勢は嫌われたり、管理人から削除されてしまうこともあるが、mixiの中で情報交換、ファン作りというのもやっていける時代だ。アジアの言葉を真剣に勉強している人達のコミュニティも沢山ある。うまく活用していけたら面白い。

その3:企業の社会的な責任、益々問われる時代に。

昨年大きな社会問題となった事柄に「地球温暖化の進行」と「食品業界の偽装問題」がある。

また、年末、「エコプロダクツ2007」を見た折にも、「企業の社会的な責任」というものが、ここに来て大きくクローズアップされてきているな、ということを強く感じた。

「企業の社会的な責任」を果たすとはどういうことなのか。それには、「お客様に対して不正なことをしない」「従業員に対して労働基準法を守る」「環境汚染をしない」といったミニマムなレベルのものから、より積極的、発展的なアクションに至るまで、様々なものが考えられると思う。

最近目立つのは、他産業でもそうだが、大企業さんの組織的な取り組みである。だが、その一方で、気づきを得た個人、中小企業によるムーブメントやビジネスにも目を惹くものが存在する。

「環境ビジネス」については、ファッション業界の中では日頃表に出にくい「理系」の領域にポテンシャルを感じる。それともう1つは、「これまで時代遅れ、時代に取り残されてきたと思われてきた産業、地域、世代に光を当てる」ということ。そのゾーンに対して、ボランティアではなく、参加した人にきちんと報酬が出る仕組みを構築すれば、モチベーションが下がることなく「継続」「拡大再生産」が可能となるのではなかろうか。

4.外資系ラグジュアリーブランド全盛時代の終焉、彼らに頼るビジネスモデルは徐々に転換を。

銀座、表参道へのラグジュアリーブランドの出店ラッシュは昨年までの話で、今後は彼らの中国シフトが顕著になってくると思う(昨年の「フェンディ」の万里の長城でのファッションショーは、その予兆だ)。

日本人顧客に関しては、社会の二極化の進行で徐々に中間層以下の購買が減少していき、欧米の店舗の購買動向に徐々に日本の店舗も近づいていくのではなかろうか?とはいえ、エリアによっては、外国人観光客の需要増が、日本人の需要減をカバーしていくのだろうが。

外資の中国シフトが進めば、1階の一等地を外資系ラグジュアリーブランドに明け渡している百貨店への影響は避けられない。また、雑誌への広告出稿減は、モード系雑誌を筆頭に日本のファッション雑誌にも痛打を与えるだろう。

影響が予想される企業は、早めに次の手を考えておく必要がある。

(後編へ続く)

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