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2008年2月23日 (土)

日本のファッション報道、批評精神欠如の理由は(その2)?

お待たせ致しました。3つ前のエントリ、「日本のファッション報道、批評精神欠如の理由は(その1)?」の続きです。

「企業経営」と並んで、ファッションに関する報道で非常に重要なのが、「商品、店舗に関する報道」だ。その中にも、パリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドン、東京などの世界のコレクション情報と、実売向けの商品、店舗に関する報道もある。

(さらにもっというと、最終商品になる前の段階についての報道も存在するが、その点については今日は割愛したい)。

一般向けメディアは、基本的には商品、店舗に関する報道はほとんど取り上げてはくれない。余程新規性、話題性、公益性があるものでないと、一般紙のコンセプトにはなじまないのだ(但し、日経新聞にメンズスーツの話題というのは、読者ターゲットに合いやすいので、ちょくちょく掲載されているが)。

TVのスタンスはもう少し柔軟だろうが、話題性という要素が強くなる。批評、批判ということ自体が、TVの世界には元々あまり存在しないように私は思うんですよね。

雑誌になってくると、広告あるいは、編集ページにおいても広告出稿に対する御礼的なピックアップのされ方というのが圧倒的に多いと思う。

(但し、この世界でも、『装苑』さんのように広告ベースでなくとも若いクリエーターを積極的に取り上げておられるところもあるし、メンズのストリート系にしても、レディスのギャル系雑誌なんかにしても、常に新しく育ってきたジャンルの雑誌社さんは、敷居が低く新興アパレルと一緒に成長しようというスタンスのケースが多い。新しい媒体ほど、大概広告料も安い)。

当たり前のことだが、一般紙さんとTVさんは、アパレル企業が反社会的なことをしたり、商品やサービスが公序良俗に反するということがあった場合、報道する可能性があるが、「この商品、この店舗は、たぶん売れないですよ」ということは絶対に書いたりしないものだ。

民間企業が一生懸命知恵を絞って取り組んでおられる営利事業に対して、そういう主観的な要素が入る批評は、報道機関自身の記者が執筆するということはまずありえない。

ある意味で、それが自由に書けるのが、業界人でないブロガーの方の特権なんですよね。「お客様」の立場なので。例えばコンサルタント業なんかをやっておられる業界人ブロガーの方なんかの場合は、具体的な論拠を示さずそんなことを書いていると、プロとしての信用を失ったり、場合によっては名誉毀損で告訴される可能性もあるから、慎重に行動しなければならないだろう。

では業界紙はどうかというと、反社会的、公序良俗違反的事例については、例えば、ある企業さんが針が混入した商品を販売していた、といったことがあった場合、「それを自主回収した」という対策の部分までを含めて短い記事にまとめるだろうし、

新商品、店舗がいまひとつ伸びそうにないなと編集部が判断した場合は、それを文章で明示するのではなく、取り上げ方を小さくする、掲載を遅くする、あるいは、そもそも取り上げないといった形でそれとなく示す筈だ。

私は、前者の問題については、特定一社の特異な事例ではなく、業界のある一定の部分に共通する(再発する)可能性があると思われる場合は、きちんと調査報道すべきではないかと思っている。

後者の事例は、商品やお店が出来たばかりの時点で、消費者の目線はあったとしても、業界での実務経験のない記者が「あの新商品、新店はアカン」と言い切ってしまうのは非常に危険ではないかと思うところもある。

それは、へたをすると営業妨害になってしまう可能性もあるし・・・。

何より、アパレルの商品は、例えば家電や自動車なんかと違って、1モデルを量産する訳ではなく、すぐ次の週にはもう新商品をどんどん出していくものだし、お店だってどんどんMDに修正をかけていくものなので・・・。

今の時点で駄目でも、早い企業さんだと1か月後にはもうかなり変えておられる、というところもあるだろう。

ただ、未熟な記者の主観だけでものを言い切るのは問題だが、この辺を外部に代替してもらうという、うまいリスクヘッジの方法もある(WWDジャパンさんの「百貨店ミシュラン」という企画なんかはその典型例だ)し、取材先で、お買い物をなさっておられる方々の意見を沢山聞いたりアンケートを取ったりして、「消費者はこう言っておられますよ」という形でまとめるやり方もある。

少なくとも、最近はショッピングセンター(SC)などでもオープンして半年も経つと元気がなくなるところも増えてきているので、「フォロー取材」というのは絶対に必要だろう。

本当は、業界で商売がうまく行っておられる企業さんのところには、新聞に掲載されているどころではない沢山の情報が集まっておられる。ただ、どうしても自社の事業領域に近いところの情報だけを知っておられるケースが多く、ファッション業界の全体像のイメージを整理整頓するために業界紙をうまくご活用なさっておられると思うのだ。

だからこそ、儲かっておられるのに自ら積極的に情報発信されない企業さんのところに、記者はせっせと足を運んで成功の実態とその秘訣を聞き出して来る必要があるのだ。

最後に、コレクション報道について。

ひょっとしたらUGさんのおっしゃっておられるファッション報道というのも、こちらのことを指しておられるのかもしれないが。

コレクション報道の分野は、ファッションの企業経営や、商品及び店舗報道と違って、海外ほどではないが、まだ一般向け媒体で定期的に取り上げられるテーマの一つに位置づけられている。

特に、一般紙さんは、学芸部、家庭文化部のような部署で、コレクション担当の記者を置いて海外コレクションの報道をきちんと行っておられる。理由は、ファッションというのも、アートや音楽などと同様に、読者が人生を豊かにする上で必要な「文化」だと位置づけているからだろう。

ファッション雑誌の場合は、個々の雑誌によって位置づけは違うだろうが、モード誌さんなどの場合は読者の中にかなり業界人や、ヘア、コスメなどファッション業界に近接する業界のプロが多いことも意識されてか、毎回かなりのページ数を割いて取り上げられている。

さて、それなのに何故、強烈な報道がないのか?

一般紙さんについては、正直、朝日新聞さんのようにラグジュアリーブランドからの広告を得るために戦略的にファッション面を拡大しているところもあるが、記者育成の優先順位は社会部(日経さんの場合はもちろん経済記者)向きの人材ということになっているからだというのが大きいように思う。

正直、学芸部とか家庭文化部なんて部署は、社内のメインストリームから外れている。本当に優秀な人材が真剣にファッション報道に取り組めば、他のメディアにはない切り口の記事が出てくる可能性は高いだろう。

と書いているのには実は根拠があって、ある一般紙の友人記者が一時期ファッション担当になったことがあって、やはり、ピカイチだったんですよ。残念ながら、自分の周りにいる業界とナアナアになっている業界紙の記者さん達とは違う鋭さがあるなぁ、と思いました。元々知的レベルが高く読書量も多く視野が広く、若い頃からの鍛えられ方がハンパではないので、ぬるま湯につかっている業界紙の記者さん達は、本気で取り組まれればあっという間に追い抜かれてしまうと私は思いますね。

ただ、「ファッションに対する感性」、これは、正直、持って生まれたものがあって努力だけではどうしようもないものがあるように私は思うので、その資質もあり、ドレスコードの厳しい一般紙の中で後ろ指をさされようがはねのけられるだけの強靭な精神力とファッションへの愛があるというのが条件なんですが。

また、一見鋭さはないように見えて、雑誌のエディターさん達というのは、本当に凄いと思うんですよ。

企画のネーミングから、掲載する写真の選別、掲載の順番や大小、キャッチコピーに至るまで、雑誌の読者の心を掴むべく、細やかな気配りをなさっておられるな、というのを、非常に感じるのだ。

雑誌周りの世界におられる方は、アパレル業界以上に、「時代の空気」とか「消費者の心」に敏感なように思う。もちろん、この業界ほど広告中心に動いている世界はないが、だからこそアタッシュドプレスや広告代理店からの情報なんかもしっかり集めておられて、次に来る(=日本のマーケットで売れそうな)クリエーターの読みにもまずまずハズレはないように見える。

たぶん、『VOGUE NIPPON』にサラ・ムーア女史のような日本のエディターが出現しないのは、読者がああいう文体を雑誌には求めていないことを賢明な日本の編集長さん達は知っておられるからだと思うんですよ。『ヌメロ・トウキョウ』さんのようなトンガリ雑誌はやはり非常に苦戦しておられるように伺っていますし。

文章よりは、まず読者が見ているのは写真。それと、日本にもインテリジェンスの高い女性は増えてきているように私は見ているんですが、多分そういう方々の興味関心は、ファッション以外のところにあって、ファッション雑誌は息抜きとご自身のお買い物の参考にという目的で見ている、というのが、今の時代なんでしょうね。

この話題、もう1回続きます。

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