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2008年4月12日 (土)

大阪攻略へ「京都式」ー「三越伊勢丹」で新店ー(H20.4.11日経MJ)

何人かの方からこのご意見は聞いたのだが、JR大阪駅に必要なのは百貨店じゃなくて、「新宿ルミネ」なんじゃないか・・・さくらもそう思うんですよね(笑)。

2011年春開業のJR大阪駅「新北ビル」への出店は、三越さん単独の計画ではなく、伊勢丹主導に切り替わり、百貨店の名称も「ジェイアール大阪三越伊勢丹」になる・・・というニュースについて、遅ればせながらちょこっと。

確かに、駅の真上、という立地は、百貨店という業種にとっては非常にオイシイ。駅から0分なのか、駅から5分なのか、駅から10分なのか・・・微妙な差のように見えるが、集客には大きく左右するというのが、業界当事者の実感だろう。

伊勢丹さんから見ると、そういう有利さがあるが故に、自社のMD力をもってすれば「勝算アリ」と踏んだのだろうし・・・。

JR西日本サイドとしても、この案件から三越さんに逃げられたら大変だということもあって、恐らく水面下では様々な話し合いが行われたのだと推察するが・・・。

さくら的には、日本の人口が減少に向かい、消費の2極化が進んでどちらかというと「下」の層が増えてきている現実の中で、「百貨店」という業態がダウンストリームにある現状を鑑みた時、大阪百貨店戦争は「無駄なエネルギーの消耗が激しい競争」にしか見えないんですよね。

ついこの間、そごう大阪店が閉鎖(注:現在は復活)されたことを忘れてしまったのだろうか?

企業が健全な競争を行うことは消費者のためになることだろうが、同じ競争をするのなら、「消費者が沢山存在し、マーケットが広がっている地域」に出て行って行った方が、より世の中のため消費者のためになるという風に思うのだが。

具体的にいうと、中国を筆頭にした海外市場にもっと経営資源を振り向けるということだ。それと、特に伊勢丹さんサイドは、今、日本の中ではこの間大きく市場が広がってきたネット通販への対応が遅れておられると私は思っており、そちらに注力することの方が余程重要なのではないかという気がするのだが・・・。

「放っておいても生き残れる百貨店グループは現状の全てではない。倒れる前に、全力で相手を倒しに行く」というお考えなんでしょう。

さくら的に非常に心配なのは、大手企業同士の無駄なエネルギーの消耗合戦を見て、お取引先のアパレルが今まで以上に百貨店業界全体から離れてしまうこと、それから、優秀な人材が百貨店業界に入ってこなくなること、である。

前にも書いたけど、今既に百貨店にお勤めの方々は、ご自身の身を守る方法、商人として自立して生きていく方法をしっかり考えておかれた方が良いかもしれない。

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