シンガポールレポート2008番外編ー言葉と文化の問題、予期せぬトラブルー
シンガポールのレポート、本日が最終回です。
これまで書ききれなかったこと、現地の言葉の問題と、思いも寄らなかったトラブル2件について、ちょこっとだけ。
まず、言葉についてだが、よくガイドブックに書かれている通り、シンガポールではまずほとんどの人が英語を話している。自分が過去に行ったことのある場所で例えばイタリアやスイスなんかよりは、遥かに英語の普及率は高いので、英語が話せる人ならば、旅行はしやすい場所だろう。
だが、それと同時に、街中ではかなり多くの人達が中国語を話している。広東語なのかもしれないが、聞いているとそこそこ単語が聞き取れる感じがしたので、北京語を話している人もいたのかもしれない。
さらには、少数だが他の言語を話す人も存在していた。MRTの中でも、英語、北京語以外に、もう2か国語で案内が書かれていたようだったし。ヨーロッパと同じく、多言語が共生している、インターナショナルな国である。
「英語だけでも旅行はしやすい」と先程書いたが、私が滞在した4日間の間に3度も、たどたどしい私の北京語が役に立つ場があった。
1度目は、ホテルの女性クラークに道案内を頼んだ折に、どうも説明がおかしい、この人はrightとleftを逆に憶えているのではないかと思って「左右」というのを中国語で発音し説明すると、「ああ、すみません」といって一発で通じたのと・・・。
2度目は高島屋シンガポール店の1Fのエントランスにおられた男性社員の方に食事の出来る場所を尋ねた時に、相手の方が話す英語の発音がどうしても聞き取れないので、「ウォーシャンチーファン(私はご飯が食べたいんですよ)」というと、すぐに中国語で「わかりましたわかりました。地下へ行って下さい」という返答が返ってきたこと。
3度目も同じく高島屋さんの中で、2Fの高級中華料理店の受付におられた方の英語が、これまたさっぱり聞き取れなかったので、多分彼女は「今は開いていません」ということを言いたいのだろうと思って「リウティエンカイシマ?(6時に開くんでしょうか)?」というと、これまた一発で通じたこと。
なので、結構な確率で英語よりも中国語の方が堪能な方々、英語の発音が今ひとつの方々に遭遇するので、英語プラス中国語も出来た方がより安心できる。
なお、展示会場では、中国からの出展社も多かったので中国語は尚更役に立った。自己紹介を中国語で行うと「ほおっ~」という感じで非常に感心され、褒められましたね(*^^*)
多分、日本の業界周りの方々で男性で中国語がお出来になる方は結構いらっしゃるかと思うんですが、女性は珍しいので目立つようです。この8か月間、もう何度も「この2時間がなければ、もっと仕事が出来るのに・・・」と脂汗を流しながら言いながら会社の中国語講座に受講者として加わって一緒に勉強してきたのは、無駄ではなかったなと思った次第である。
話は戻るが、根っこのところでは中国を始めアジアの多様な文化が息づいてはいるものの、書店に行けば書籍の大半は英語で占められており、置いてある本の内容を見てもイギリスやアメリカの影響が強いのではないかという気がした。
女性向けのカルチャーでは、どうやら日本よりは封切りが早いらしく、「セックスアンドザシティ」の本がどこの本屋さんでも前面に沢山平積みされていた。CD&DVDショップでも、TV版のDVDが沢山置かれていましたしね。
さて、最後になるが、今回は深夜着、早朝発の強行軍だったせいもあってか、予期せぬトラブルに2つも見舞われた。それについても、自戒の念を込めて記しておこうと思う。
1つは、2日目の夜、変圧器経由でACアダプタにドコモのケータイP905iを差し込んで充電していたところ、小1時間くらいして突然「プチューン」という音を発してACアダプタが壊れてしまったことである。
実は今回、P905iは国際ローミング仕様なので自分のケータイを海外に持ち込めるため、他のau、ソフトバンクモバイルのものは自宅に置いたまま、さらには荷物になるのでPCすら持たず、ネットにつながるものはドコモ1本のみを持ってシンガポールに出向いていたのだ。この予期せぬ故障のため、途中で電池が切れ、日本とは連絡が取れない・・・という最悪の状態に陥ってしまった。
帰国してドコモショップに行って聞いたところ、実はACアダプタには2種類あって、国内専用のものとそうでないものがあるとのこと。私はたまたま前の機種が同じパナソニックのP902iだったため、国内専用のその当時のACアダプタをそのまま使っていたのだ。
その場合はACアダプタの中に自動で変圧する仕組みはないため、仮に変圧器を1台間に挟んで使用していたとしても故障は私の過失になってしまうということであった。
P905iを買うとき、そこまでちゃんと調べておけば良かったのだが・・・。想定外であった。
多くの皆さんが海外に行かれる場合は、自社の海外ブランチもしくは取引先を尋ねていかれるか、あるいは海外の友達のところへ行かれたり、家族や友人と複数で行動を共にされるというのが大半だと思う。私の場合は多分非常にレアなケースで、いつでも展示会を見に行っている時はそこに日本人の知り合いは沢山いるので安心なのだが、その後必ず1人で商業施設を見に行く・・・というちょっとアブナイことをやっているので、
油断してはいけないな、やはり今度からは、面倒でもネットにつながる手段は最低2本は用意していこうと思いましたね。多分、ドコモプラスソフトバンクモバイルを持っていくようにすると思います。
もう1つ、今回、大失敗をやらかしてしまったのだが・・・。
商業施設を見て回りながら、プレゼント用に購入して最後に1つの袋にまとめてもらっていた商品3点を、高島屋シンガポール店の中のお手洗いに忘れてしまったのである。
自分用に買っていた2点はしっかり持っていたのに、何ということであろうか!その場を離れて30分後に気がつき、脱兎のごとく駆け戻ったのですが、もちろん出てきませんでした。
金額的には12,000円ほどのものだったのだが、プレゼントにと思って心をこめて選んでいたものばかりを忘れてしまうというおっちょこちょいな自分に腹が立ち、一瞬、ショックで呆然としてしまった。
そんな私を、その場におられたショップスタッフの方がサービスカウンターまで案内して下さり、そこにおられた2名の女性の方と英語でいろいろやりとりした後に、そのうちのお一人が機転を利かせて日本語の話せる方(多分日本人ではないのではないかと思ったが、非常に流暢な日本語だった)を電話で呼んで下さった。
「どうされましたか?」と日本語で話しかけられ、15秒くらい話しているうちに、「ああ、こちらの方々はこうやって私の気分を落ち着かせようとして下さっているのだな。有難い配慮だ」という感情が沸いてきて、状況が客観的に見られるようになり、急に気分が落ち着いてきた。
「有難うございます。忘れたのは自分が悪い、自分の責任だということはわかっておりますし、多分もう出てくることもないと思っていますが、プレゼント用に購入したものがなくなったのがショックだったのです。でも、ご親切にご対応頂き、ありがとうございました」というような趣旨のことを話し、丁重にお礼を申し上げた上で届け出用の書類に記入してその場を後にした。
高島屋さんのスタッフの皆様のご対応、非常に見事だったと思います。お陰様で、素早く気分を立て直しその後はミスもなく無事に帰国することが出来ました。異国の地でご親切にして頂いて本当に感謝しております。
今にして思えば、パスポートやお財布などをなくさなくて本当に良かったなと思っているのだが・・・。反省点は、リサーチと買い物は、やっぱり同時にやってはいかんな、ということ。どうしても必死になっており、無理をして、「もう1箇所、もう1箇所」という感じで回っているので、エネルギーを使い果たしてしまって他のことに気が回らなくなってしまっているのだ。
日本ならばともかく、安全な国だと思って油断していたことがトラブルにつながったな、という気がしております。日々体を鍛えてはいるものの、残業や激しい飲み食いもたたってか徐々に年相応に体力や判断力も衰えてきているように思うので、ゆとりを持って行動しなきゃいかんなという風に深く反省致しました(^^;;
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