シンガポールレポート2008・小売業編(前編)
皆さ~ん、生産・アパレル機器の話題に続いて、今夜からはシンガポールレポートの小売業編に入って参ります。
久々に写真も沢山写して参りましたので、商業施設の画像にコメントをつけながら進めて参りますね。
その1:サンテック・シティ・モール
5月17日(土)の朝一番、、午前10時頃に行ったのだが、まだ大半のお店が開店しておらず、三々五々開いていって午前11時頃やっと全部出揃う、という感じであった。
マリーナの近くの場所、ガイドブックには約270のショップ数と書いてあったが、確かに非常に広かった。客層は、観光客というよりは、地元の人が多いように思った。
核テナントはカルフール。カルフールを私は撤退する前の幕張で数年前に見たのが最後で本当に久々だったのだが、1Fのカルフールは日本で言うとSMとトイザらズと家電量販店と百円ショップ(1シンガポールドルのショップがあった!)が一緒になったようななかなか掘り出し物が多いお店で、朝早くから家族連れが中をゆっくり回遊しながら気に入ったものやお目当てのものをポン、ポンと入れていっている姿が目についた。
他には1Fではナイキ、アシュワーズ、マンゴ、ラコステ、2Fではアップル、ソニー、デルなどのショップを集積した「e-life @suntec」のコーナーやジョルダーノなど。
ジョルダーノでは1枚9シンガポールドルの半袖Tシャツが3枚買うと1枚5シンガポールドルになるセールをやっていたが、9シンガポールドルでグレーの杢調のメンズのSサイズのものを1枚だけGet。
その2:高島屋ショッピングセンター
ここシンガポールでは、後述する伊勢丹さんよりは高島屋さんの方がグレードの高い百貨店らしい。その証拠に、ルイ・ヴィトン、グッチ、シャネル、カルティエのようなビッグブランドから、コーチ、ステラ・マッカートニー、マーク・バイ・マークジェイコブスのような旬のブランドまで、ひととおり揃っている。
1Fには、新宿高島屋にも入っているさくらお気に入り(買えないけど・・・)の紳士靴ブランド・ベルルッティが開店準備中になっていた。
但し、平場の商品は日本同様ミセス向きか。1Fのアクセサリー売り場にイーエムのジュエリーが入っていたのはさすが!
その3:伊勢丹オーチャード
こちらには前日の16日(金)の夕刻JIAMが終わってから赴いたので、写真を撮り忘れたかな? マンゴ、エスプリ、セオリー、Gap、DKNY、トップショップ/トップマンなど、ヤング向けのSPAが数多く集積している。
こちらで驚いたのは、DKNYのショップスタッフさんが午後6時15分頃、ノートを持って店頭在庫を数えておられたこと!お客様にわかるのは本当はよくないのだが、ちゃんと在庫をショップスタッフ自身が目で確認しているのはエライ。私も若い頃よくやったものです。
1Fの一番良い場所に陣取っていたGapでセール品になっていたデニムのショートパンツを試着し、10号サイズを探してもらったところ、レジのところのコンピューターで店内とバックストックの在庫が全て検索できるようになっているようで、すぐに調べて下さった。
このお店に限らず、シンガポールではどのお店でもアメリカサイズでいうと8号と10号の欠品が多かった(売れているということ)でしたね。
この写真は、トップショップ/トップマンのもの。目を惹くウインドウディスプレイだったのでパチリ。店内は一部商品がセールになっていてそこそこ売れていたが、赤道近くの土地でイギリスの長袖のちょっと厚地のものは厳しいんじゃないかな、という気がした(観光客が買って帰るというのもあてこんでいるのだろうが)。
その4:ウィーロックプレイス
病院やエステなんかが入っているこじんまりとしたビルで、そんなに沢山物販のお店はなかったのだが、マークスアンドスペンサーが入っていた。マークスアンドスペンサーは、それこそもう15年くらい前に香港で見て以来である。
私が駆け足で回った中では、もう1軒パラゴン・マーケット・プレイスにマークスアンドスペンサーはあったのだが、一見あんまり綺麗でないお店なんだけど、それなりにコンスタントに売れていっているようだったんですよね。
お客様は、おじさん、おばさん、恰幅のよい方達が圧倒的に多かったのだ。レディスだとヨーロッパサイズの48まで、メンズだとスラックスの118センチまで置いてある。デザイン的にも、アダルト向けのゆったりしたシルエット、コンサバなアイテムが揃っているのがよい。
つまりは、ここに来てみて痛感したのは、グローバルSPAというのは若向きなデザインのものばかりで、ちょっとお腹が出たようなおじさんおばさんが安く買える便利なお店は少ないので、みんな本当に困っておられるんじゃないか、ということ。
冗談抜きで、ここに昔のユニクロさんを投入してあげればよいんじゃないかな(笑)と思うくらいでしたよ。
それと、イタリアに行っていた時はZARAなんかもかなり大きいサイズを置いてあったけど、シンガポールではどのSPAも大きいサイズをあまり置いていなかったんですよね。
なぜかというと、向こうでアジア人でヒールの高い靴を履かず私くらいの身長の(169センチ)女性はほとんどおらず、私は街中ではちょっと目立つな、という感じだったのだ。
上海だと、「あれあれ、私よりも頭ひとつ大きい人が結構いるな」と思うのだが、相当にその辺は違うなという感じで・・・。
恐らく店頭ではそういうデータは取れているから、LとかLLの品揃えは薄いのではないかと思ったんですよね。
その5:リアット・タワーズ
インディテックス社のマッシモ・ドゥッティとZARAが1Fと2Fに揃って入店していた。ZARAはここ以外にも2箇所で発見。
マッシモ・ドゥッティは2年前にスイスで見て以来。ここの商品は、半分以上は日本向けにアレンジされたバナナ・リパブリックに近いようなコンサバなセットアップなのだが、トレンディな商品が3割(今年だと色柄の綺麗なワンピースなど)、それに、前にスイスでも感じたのだが、ユーロ・ミリタリーをベースにしているのかそれらを元にデザインしているラグジュアリーブランドのワーク・ジャケットやコートをパクっているのかわからないが、ミリタリーベースの重衣料が、かなりイケております!
これらの商品、サイズ的にも私には非常にぴったりで、自分でいうのも何ですがどれもこれも非常に良く似合うんですよね。今回は、税込み405シンガポールドル(空港で7%還付してもらいました)のベージュのエイビエイタージャケットをついに購入、大満足でした(^^)
マッシモ・ドゥッティさんの場合は、在庫検索は近隣の店舗まで含めて結果を教えてくれた。接客も非常に丁寧で、観光客向けの消費税の払い戻しの方法の説明から、他の商品のお勧めに至るまで、かなりハイレベルでした。
その6:ファー・イースト・ショッピングセンター
ここは、薄暗い蛍光灯が光る古い雑居ビルで、怖がりな方は行かれないほうがよいです。1Fの正面にはプラモデルのお店がデーンと陣取っており、中に入ると、これでもかこれでもかというくらい、オーダーのお店が沢山入っております。他には、エステやネイル、それに、アジアからの移民らしき方々の求人あっせんの事務所がワンサカ。不思議プレイスです。
その7:ヒルトン・ホテル
言わずと知れた、超高級ホテル。ルイ・ヴィトンをチラリと見ただけで速攻通過。敷居が高いせいか高島屋さんのヴィトンとは対照的に客数は少なかったです。
その8:フォーラム・ザ・ショッピングモール
ガイドブックには、「子供服の専門店が多い」と書いてあり、確かに2Fはそうなのだが、1Fの衣料品のセレクトショップ、バッグのセレクトショップに何軒か面白いところ有り。
ブラックジャックというショップは、その名の通り黒っぽい内装。メンズ・レディス双方を揃えており、マックQ、シチズンズ・オブ・ヒューマニティー、フセインチャラヤン、マーク・バイ・マークジェイコブス、マルタン・マルジェラ、Y-3と、日本のDCブランド(ツモリチサト、ZUCCA、Ne-NET)のラインナップ。
もう1店舗、トライベッカというショップは、赤、ピンクなどパンチの効いた色の綺麗な商品を数多く揃えていた。アレクサンダー・マックイーン、マシュー・ウイリアムソン(日本で暫く見ていないような気がするのは私だけ?)など。
その9:パレ・ルネッサンス
こちらの商業施設、売り上げ的にはイマイチなのかもしれないが、さくら的にはオススメである。理由は、インテリア関係で、きちっとした軸を持った品揃えをしているお店が数店舗集積しているのと、
アパレル系及びアパレル+インテリアでも、こだわりを持ったオーナーがやっておられるブランドもしくは専門店が幾つもあって、見ごたえがあったからだ。
なので、1Fにヴァレンティノが入っているのも、納得がいったんですよね(ヴィトンとは違って、にわか成金さんが好むブランドではないですから)。
特に2Fの「ナンベイ・セ」という、上質のシルクや綿、麻にインド製の刺繍を多く施したアパレルとインテリア用品のショップ、3Fにあった、まだシンガポールには1店舗しかないという、パターンとカッティングの綺麗な清潔感のある大人服のブランド「バーガンディ」は面白いなと思った。
「ナンベイ・セ」のような、インドテイストのアパレルショップは、他にも幾つか見かけたんですよね。シンガポールにはインド系の方々もいらっしゃるし、インドからの来訪者も多いようなので一定の需要があるのだろう。
「バーガンディ」さんの方は、どういう方がやっておられるのか背景がわからないのだが、頑張られればシンガポールだけでなく東南アジアには多店舗展開も可能かもしれないと思った。
暑い地域なのでとかくカジュアルダウンしがちなのだと思うが、ああいう燐とした雰囲気の女性服が欲しい方もおられると思うんですよね。小さな国なので、外に出て行くことを考えられれば、可能性はあるのでは・・・と思いながら拝見していた。
さくらのシンガポールレポート2008・小売業編、前編はここまで。後編は明日以降に続きます・・・。
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夏だから電気つける時間も
短くなります。
蛍光灯もいろいろな形がありますね。
投稿: jan | 2008年5月24日 (土) 01時16分