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2008年5月19日 (月)

展示会まるごとで初めて海外に打って出たJIAM2008(前編)

皆さん、大変お待たせ致しました。5月13日(火)から16日(金)までシンガポール・エキスポで開催された繊維機械展・JIAM2008のレポートです。

まずはお詫びなんですが、先日5月15日(木)付けのエントリ「シンガポール・JIAMに行ってきます」の中で、主催団体名を「日本繊維機械工業会」と書きましたが、「日本縫製機械工業会」の誤りでした。お詫びして、訂正します。

このJIAM、かつては世界の三大ミシンショーの1つと謳われ、国際的に非常に影響力のある展示会だった。

その後中国のミシンメーカーが続々と台頭し、CISMAという中国で2年に1回開催されている機械展では、黒山の人だかりでパンフレットが飛ぶようになくなっていく、という状況になっていると仄聞しているが、

一方で日本のJIAMだって、3年前の大阪開催の展示会には4万人近い業界人を集客していたのだ。さくらが知っている両国や山の手の縫製工場さんの社長さんでも、熱心な方は大阪まで出向いておられたし、アパレルの生産管理担当やパタンナーさん、専門学校の先生方や学生さんなど、業界でものづくりに関心のある多様な職種の方々を引きつけていた。

シンガポールに実際に行ってみて、展示会場をひとめ見て感じたのは、「ああ、これまでの私が知っているJIAMと今回のJIAMとは、全く質が違うものになってしまったんだな」ということである。とにかく、日本人は出展社の関係者以外はほとんどいない。アパレルや縫製工場の方々向けの啓発といった意味合いはなくなり、完全にアジアのお客様相手の商談ベースの展示会になったんだな、ということである。

出展社の方々のお話によると、日本では中国から来たいと思っておられる方々に簡単にビザが下りないので、止むを得ないのだとか。来場者数は落としても、「実」を取ろうという決断を、主催者は下したのである。

実は、日本の業界団体が、海外展示会にまとまって出展(よくあるパターンは、「ジャパン・パビリオン」を結成し中小企業のみもしくは中小企業と一部の大企業がその中にまとまってブースを構える)ということは過去にもいろいろ例があるが、展示会そのものが、海外の展示会の中への出展ではなく、自ら海外に開催の場をシフトするというのは、わがファッション業界周りではこのJIAMが初めてのケースである。

そういうこともあって、私は今回のJIAMがどのような結果になるのか、非常に注目していたのだが・・・。

正直、「ひと言で結果をくくれるほど、コトは単純ではない」というのが、さくらの感想です。その証拠に、皆様是非複数の業界紙さんの総括の記事をお読み頂きたいんですが、記者さんによって、評価の内容は様々でした。ぶっちゃけ、どのような方々を読者ターゲットにしているのかによって、ご意見が分かれているのかもしれないというか・・・。

皆様異口同音に、「コメントしにくい」とおっしゃっておられました。新聞記者たるものが、そのような姿勢では困るなという気もするんですが、実際に現場に足を運んでみると、彼らの言い分は非常によくわかったんですよね。

島精機さんは、もともとミシン屋さんではないので、JIAMに出展されないというのはわからないでもないんですが、東レACSさんと旭化成ACSというCAD大手2社が、揃って欠場されていましたし。

海外開催には、もちろん日本国内で開催するよりもコストがかさむということがあるんですが、それに対して来場者が思ったほどではなかったということ(3日目に大手がバスで顧客を呼んだということがあってやっとましな状況になったという感想が多々、特に中国が少なかったようである)、

とはいえ、ジャパン・パビリオンに出展していた中小企業さん達からは、「このJIAMで初めて海外とコンタクトが取れた」というお声もあったり、

日本の縫製業の興隆と今のJIAMのあり方は全くかけ離れてしまっているという問題点の指摘など、賛否両論でした。

さくらが「難しいな」と思ったのは、その企業さんが生産及び販売しておられる機械の種類によって、今、どの国をターゲットとすべきかというのは異なっていると思ったからだ。

確かに、ミシンメーカーさんにとっては、もう中国は飽和状態でバングラデシュやインドなどにシフトすべき時期に来ているからシンガポール開催というのが正解なんだろうけど、

聞いてみると中堅のCAMメーカーさんあたりは、「いや、中国はまだまだこれからですよ」と言われるし、

先週、島精機製作所さんも、中国の特定の優良ニット工場に絞って今年後半からホールガーメントの編み機の販売を開始するとおっしゃっておられたようだし・・・。

タイミングは、ほんと、それぞれバラバラなんですよ。それから、同じ企業さんの中でも、下位の機種と上位の機種はもちろん出すべき時期は違ってくるし。

そういうことがあるから、CADメーカーさんは出展されなかったんだろうな、というのが、さくらの推察である。

だが、いずれにしても、日系の企業さんだけをクライアントにしていたのでは、商売は先細りになる。繊維機械の業界にとってグローバル化は避けては通れないし、それと同時に、事業内容を繊維機械以外の領域にも広げる(明日以降に書くが、ブラザー工業さんはそういう路線を取っておられるようだ)ことで売り上げをキープするというやり方ももっともだと私は思う。

もちろん、世界で一番品質と感性にうるさく、ネットとの連携も含めてマシンの能力をフルに使いこなせる日本国内のアパレルや縫製業向けのハイスペックなマシンの開発の手は緩めてはならないだろうが、

海外にも、欧米のラグジュアリーブランド、SPA企業、それらの生産を請け負う工場、さらには、これから成長しようという大手予備軍は沢山存在するのだ。日本の中価格帯、中途半端なビジネスモデルのアパレルとその背後に存在する商社のほうだけを見て、ラグジュアリーブランドの高感度高価格帯のものづくりへの要求、スポーツアパレルや、少品種大量型もしくは多品種大量型のSPA企業のものづくりへの要求に応えることを怠れば、日本の繊維機械業界の大手と呼ばれている企業群の現在の優位性はたちどころに失われてしまうだろうというのが、私の考えである。

(むしろ、日本においては黒子に徹しておられるこういう業界の方々こそが、「世界のアパレル業界」の全体像をシャープに捉え、危機感を持っておられる筈だ。この方々のお話に、わが業界の皆さんは真剣に耳を傾けるべきである)。

もう1つ、日本の企業さんは、ディテールの掘り下げは得意だが、販売というところまで見据えた上での、「全体最適」を考え、それに見合った機械及び場合によっては他社とも一緒になって機械群を連携して生産ラインを構築して提案する、ということが必要なのではないかということを、おぼろげに感じた。

という訳で、次回のJIAMが日本に戻るのか、再びアジアのどこかで開かれるのか(CISMAが存在するので「中国」という選択肢が取りえない、というのも辛いところだが)、次はまた3年先なので結論が出るのも暫く先になると思うが、

個々の企業さんによって思いはいろいろあるだろうが、広義のファッション業界の中で他の業種に先駆けて、リスクを承知で果敢に海外に売って出た日本縫製機械工業会の方々のアクションを、私は評価したいと思う。

いずれ、どの業界も、外に出なければ「縮小」しかなくなる、というのが、今の状況だろう。否、外に出ないのならば、外からお客様を日本に呼んでくるか、いずれかしかないのだ。

出展企業のうち、大手さんの多くはシンガポールにも既にブランチをお持ちだし、沢山のアジア人スタッフも抱えておられる。完全にグローバル企業としての体制を作り上げておられるということは、素晴らしいことだと思った。

もちろん、中小企業や個人の方々の場合は、商売において戦略的に海外とは関わらないという選択肢もあり得ると思う。だが、今回シンガポールに行ってみて、展示会だけでなく街中に本当に多民族、言語もいろいろな方々が混在している様子を見て、

「こういう風景を見ても当たり前に感じ、外国の方とも売り買いが平気で出来るようなメンタリティにならなければアカン」と、痛切に感じました。

世界には、日本のアパレル機器を必要としておられる方々が、沢山おられるんですよ。だったら、売っていくのが、筋というものでしょう。

日本のアパレルさんや縫製工場さんは、ご心配されなくても、さらにその「上」を行けばよいだけだと私は思います。

長くなってきたので、続きは明日以降に。後編は、各論的なお話です。

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コメント

初めまして
いつも楽しく拝見しております。
日本のアパレルメーカーさんも、大手が中心となって、積極的に世界に進出して頂きたいと思います。
アジアの急成長は、日本のアパレルメーカーにとっては追い風であると思います。
また、中小企業支援施策として、「JAPANブランド育成支援事業」のような支援を行い、充分な予算を組んで、もっと積極的に国がバックアップしてもよいのではないかと思うのです。
世界で勝負できる日本の繊維産業、ファッションビジネスに期待したいです。
例えば、アパレル企業さんが幹部候補の優秀な従業員に対して「MBA」留学支援などを行い、人材育成に力を入れるのも、世界と戦うにあたって競争力につながるのではないかと思うのですが。

大井さま、はじめまして。
書き込みありがとうございました。

おっしゃられるとおりだと思います。
アパレルさんには、ぜひ、海外進出、がんばって頂きたいですね!

国の施策というのは、マイケル・ポーターが指摘しているようになかなか効果的に作用しない(過度の保護主義は産業を駄目にする)というのが実情だと私は思いますが、

総花的なものではなく、「商売を知っている人がリーダーになる」「リーダーがリスクを取る」という風になれば、可能性は膨らむと思います。

MBA留学は、多分商社さんくらいしかやっていないのでは?流通業ではIFIという学校への派遣はございますが。

こちらも、わが業界の場合は、それだけ学費をかけただけのリターンが得られるのか、という考え方になりがちなのかもしれませんが、「柔らか頭」に、「がっこ頭」の知識知恵を加え、世界にファッションという文化を発信するというくらいの気概を持ってがんばりたいものですね。

以上、今後ともよろしくお願いいたします。

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