ユナイテッドアローズの新業態「コーエン」はやはり時流に合っているのか!?
この間からつらつらと考えているのだが・・・。
UAさんことユナイテッドアローズさんが今年の年初早々、1月31日に発表した新業態「コーエン」は、やはり、時流に合った取り組みなんだろうなと。
実は私は、このニュースリリースが発表された折に、敢えてその話題を自分のブログでは取り上げなかった。
理由は、「ファッションマーケットの三角形の半分から上のゾーン以外には手を出さない」という同社の以前からのポリシーを破り、敢えて中心線を下に下げてまで開発しようとする「コーエン」事業には、様々なリスクがあるのではないかとぼうっと考えていたからだ。
最近になって同社は新卒者を大量採用なさっておられるが、この事業のためにまたまたもっと多くの新卒や中途を採用するということになり、人材の教育育成が追いつかないのではないか、ということや・・・。
同社の感度の高い商品や接客に憧れて入社してきた方々がモラールダウンしていくのではないかということ・・・。
そして、短期的には高感度ゾーンの商品企画をこなしてこられたチームならば、より感度の低いゾーンの企画は価格帯をはっきり決め生産背景さえ代えれば十二分に可能だろうが・・・。
中長期的には、企業イメージが「特別オシャレな会社」から「普通の大企業」に下がり、これまでのUAさんのように飛びぬけて優秀な人材を集めることが難しくなってくるのではないかということ・・・。
さらには、店舗数が多い業態だけに、発注数量や販売期間の設定をひとつ間違うと在庫リスクも格段に高まってくるだろうであること(まあ、ユニクロさんのような少品種大量販売型のMDではないので、そこまでは危険ではないでしょうけどね)・・・等々。
そういうことを、書こうか、書くまいかと悩んでいるうちに、タイミングを逃しちゃったんですよね(笑)。
だが、ここに来ての異常な原油高、食料品など生活必需品の値上げ、ヤングの数の減少と後期高齢者医療制度の問題に象徴されるような少子高齢化の影響による将来への不安感等で、消費者のお財布は急激に締まってきたなぁ、という風に思い、
そして、特に日本の場合は、残念ながらヤングの人口減と共にこれから国全体の活力は徐々に徐々に弱まっていくだろうと考えざるを得ない時、
「コーエン」は、一定以上の規模を有する企業として時代の変化に対応していくことを考えるならば、リスクはあっても、今、この道を英断するほかないという選択肢なのかも・・・という風に、思えてきたんですよね。
とりあえず、お店がオープンして、実際にどんなお店なのか見てみなければ、想像でいくらものを言っても仕方ないと思うので、今秋を楽しみに待ちたいと思います。
さくら的にちょっと心配なことは、以前ユニクロさんブームのときにUAさんがユニクロさんを意識されすぎて、一時的に商品政策がおかしくなってしまったことがあったということ。
今回の「コーエン」のデビューも、またまた「H&M」さんの日本上陸と時を同じくしているので・・・願わくば「打倒H&M」なんて変な対抗意識は起こされず、自社が狙い定めたターゲットに向かってブレない店づくりを進めて頂きたいなと思っております。
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