「executionなしの戦略は夢に過ぎない」ーイオンのジュリー・ブラック執行役の発言
今日付けの繊研新聞さんと日本繊維新聞さんに、コンサルティング会社のカート・サイモン・アソシエイツCEOであり、今期からイオンの執行役に就任したジュリー・ブラック氏の会見の内容が掲載されていました。
日本繊維新聞さんの記事の方に、目を惹くコメントがありました。それは、ブラック氏が、「IT戦略を担当する者として毎日このことを忘れないようにしている。『エクセキューションなしの戦略は夢に過ぎない。戦略は毎日仕事の場で実施していかなければならない』」とおっしゃっておられた部分です。
たまたま、最近読み終えたばかりの、楽天代表取締役会長兼社長・三木谷浩史氏の新著『成功の法則92ケ条』の中の77章に、同様の記述がございました。
その章のタイトルは、「Strategy Exercution Operation」。日本語に訳すと、「戦略 実行 運用」とでも言えば良いのでしょうか。
三木谷氏は、「戦略を立て、その戦略を実行するための細部を練り上げ、確実に実行する。その繰り返しで、ビジネスは発展していく。僕が問題だと思うのは、戦略の重要性があまりにも強調され過ぎていることだ」と説いています。
これは、本当に正しいことのように私は思います。
ブラック氏、三木谷氏のような優れたトップや参謀の下で働いておられる皆様は幸せだと思いますが、私が時々感じるのは、大企業の中間管理職の方々で、一流大学を卒業されたような皆様が、大所高所からのお話は非常に立派でも、
各論的な話、現場のこの部分をじゃあどう変えて行くの、といったような話になってくると、サッパリ、といったことが、結構あるんじゃないかな、ということです。
そういう方々はこういう業種に多いとまで申し上げるのはやめておきますが。
中小企業で現場から叩き上げてこられた経営者の方々は、逆に、自分が置かれている環境に縛られ過ぎて大きなビジョンを描くことが出来なくなってしまっているケースが多いように思いますが、特にファッション業界においては、executionに関する非常に高い能力とノウハウを有し、それだけで十分に生きて行けるタイプの方々が多いように私は見ております。
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