島精機、インターシャ横編み機の進化版を開発
先週の金曜日、10月30日(金)に、繊研新聞、日本繊維新聞、センイ・ジヤァナルなどの繊維関連の新聞さんがこぞって取り上げておられたのが、「島精機がインターシャ横編み機SIGの進化版を開発した」という記事です。
残念ながらこの記事と同じ時に発表された上半期の決算の内容は、厳しい結果だったようなんですが、この編み機は凄いですよ。プログラミングに時間がかかる多色アーガイルなどの柄表現を、編み機と同社の3Dデザインワークステーション「SDS-ONE APEX」とを連動させ、これまで50時間を要したものが1時間で仕上げられるようになったとか。
インターシャというと、市場で見かけるのは、定番的なアーガイル柄とか、このerucaさんのサイトに掲載されている「サリー・スコット」の花柄のセーターのような、シンプルな柄なんですが(一時期「プラダ」なんかもインターシャを好んで使っていましたね)、
新しいマシンの登場によって、より精緻で繊細な柄を横編みニットに編み込むことが可能になってくると、
グラフィックを得手とするデザイナーさんブランドさんや、あるいは、グラフィックデザイナーとコラボしたいブランドさんにとっては、表現の幅が広がって面白い商品開発が期待できそうですね。
本来は「COOL JAPAN」ではありませんが、平面の美の文化を持つ日本企業が優位性を発揮すべきところなんでしょうが、
残念ながら、恐らく、このマシンに一番に飛びつくのは、欧州のラグジュアリーブランドさんになるのではないかと私は思っています。
本当は東コレ系デザイナーさんの中からも、従来型のアナログ系アパレル系デザイナーとは違い、コンピューターグラフィックスやweb、マシンに強い天才プログラマータイプのニットデザイナーに登場してもらいたいんですけどね。もうずっと前から思っていることです。コンテンツとしての多面的な展開の可能性が高く、将来有望な領域なんですが・・・。
話は全く変わりますが、先程Googleを中国簡体字版の設定に変えて「島精機」とか「SHIMA KNIT」などと入力して検索をかけたところ・・・。
B2Bのマッチングサイト「アリババ」内の「島精機の編み機を買いたい」という書き込みや、求人関連のサイトへの「島精機の編み機の操作方法を知っている人材を募集中」といった投稿がかなりヒット致しました。
そういう時代なんですね。進化のスピードは、極めて速いです。
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