ファーストリテイリングが数百人規模の社員を海外勤務に
なるべく、ユニクロさんとか、ファストファッション以外の話題も含めてバランス良く取り上げていきたいと思っているんですが、
次から次へと矢継ぎ早に凄いニュースが飛び込んでくるので・・・。
◆「『ユニクロ』世界へ 数百人転勤 国内好調 12月売上高11.5%増(H22.1.5フジサンケイビジネスアイ配信によるヤフージャパンニュース)
新聞各紙の元旦号に取り上げられていたファーストリテイリング・柳井正会長兼社長のインタビュー記事には、国内マーケット縮小に対する火が走るような危機感と海外進出に対する並々ならぬ意欲の強さ(既に中国ではなく、インドにまで関心が広がっておられるようでしたが)が滲み出ていましたが、
考えておられることを徹底して実行していかれるところが、素晴らしいなと思います。
さらには、「日本人を海外に出す」だけでなく、「海外採用の外国人社員を日本に迎え入れる」こともきちんとお考えになっておられるところに、敬服致しました。
こういう記事を見て、「自分がもし海外転勤になったら困る」とお考えの向きと(もちろん、健康の問題とか家庭の事情などもあろうかと思いますので、一概にそれが悪いとは思いませんが)、
「私は海外で働いてみたいのに、今の自分の勤めている会社(もしくは経営している会社)の状況からして、ほとんどその可能性はない」と嘆いておられる方と両方いらっしゃるかと思うんですが・・・。
確かに、実際に現地に長期間住み、単なる留学や遊びではなくビジネスを行うことで得られるものは、極めて大きいだろうと私も思います。
どうしてもグローバルなビジネス環境で自分を高めたい、世の中の役に立ちたいからファーストリテイリングさんに転職、なんてことも、アリかもしれませんが(さくら的には、これから、百貨店さんとか、外資系のラグジュアリーブランドさんのご出身者の方々が、雪崩を打ってユニクロさんに向かい、結果、同社は人材をよりどりみどり、更にレベルアップ・・・という風になりそうだなと思っていますが)、
ただ、日本に居ても、中小企業勤務や個人事業主であっても、国際感覚を持とう、いつかは何らかの形で海外ビジネスに着手しようと思って努力していけば、
漫然と毎日を過ごすのとは、やはり、少しは違ってくるのではないか・・・そんな風にも考えております。
特に、最近はインターネットのお陰で、昔では考えられなかったほど容易に海外情報に接することが出来ますし、お金を全くかけずに学ぶ、さらにはローコストで海外と商売を行う、ということが可能になってきました。
例えば、
・毎日1つ自分の設定したテーマに合った海外のファッションサイトを探して来て読む(ボキャブラリーがまだまだ少ない方の場合は、翻訳サイトを使うと大意を速く把握できて便利です。また、Googleは既に、ベータ版として、例えば英語のサイトを検索すると日本語への自動翻訳も選択出来る便利な検索エンジンを始動しています)。
・NHKの語学講座やポッドキャスト等を活用した語学学習(iPodやiPhoneを使ってすきま時間に聞くと効果的だと思います。私は毎日通勤や移動の合間に英語と中国語を聞いています)。
・語学学校(これはかなりコストがかかる学習法ですが)、あるいは、自主グループや公民館の講座等で外国人の先生から会話を学ぶ。ネット上にはスカイプを使ったマンツーマンの会話講座もいろいろ出ていますね。
・外国人とチャットで会話する(但し、テーマを選ばないと雑談っぽくなってしまいますが)。
・YouTubeで海外のニュースやドラマなどの投稿動画を見る。
・twitterのアカウントを2つ取得し、1つは敢えて日本語以外の言語のアカウントのみをフォローしてすきま時間に読む(英語がもちろん一番アカウント数は多いと思いますが、最近は中国語のアカウントも増えて来ていますね)。
・地域の国際交流センターの外国人を囲むイベントや、大学の留学生会館などとの交流。
・外国人向けのボランティアガイドなどを引き受ける。
・自ら、何かのテーマでの外国語のサイト(ブログ)等を主宰する。
・海外のファッション系ブログに外国語で書き込みを行う。
・イーベイに敢えて英語で参加する(今は「セカイモン」さんを利用されれば日本語でも参加できますが)。
・ネット通販での海外販売(但し、本気で売りたい方の場合は、実店舗における海外進出の場合と同じで、まずは日本でのネット通販のご経験を積まれる事を推奨致します)。
実際のところ、本当は、やればやるほど、海外在住経験のある方との差というものを痛烈に感じるようになるかな、というのが私の感想ではありますが(自分自身を顧みても、どうしても自分に甘くなってしまって、なかなか上達しないんですよね)・・・。
でも、やらないよりははるかにまし、だという気がします。
私が勤めている会社(国際ファッションセンター株式会社)も、開業2年目からは、とぎれることなく何らかの形の語学講座を開講してきております。皆さんのご要望が高まれば、更に新たな企画をということも考えられますので、ご関心のある方は是非ご参加ください(^^)/
と、かなり、文章に気合いと力が入ってしまいましたね〜。
最後にもう一度、ファーストリテイリングさんの件に話を戻しますが、
海外勤務の方はもちろん最初は店頭要員とか店舗開発、プロモーションなど、リテイル分野からということになるんでしょうが、
企画、更には、語学力の高い人材が増えてくると、いずれは生産系の方にもということになってきて、
最後には、現在のような、生産は数社の商社さんと太いパイプを持って・・・というスタイルに終止符が打たれる日が来るやも・・・という予感が、ちらりと頭をかすめました。
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さくらさん
いつも楽しく読ませていただいております。
今年もどうぞよろしくお願いします。
どうやらその後者の方(企画開発生産系)が先陣を切るようですよ。
具体的なリリースが出たらブログでも話題にしようと思っていますが。
実は、私も商社勤務時代10年前に自社も含め競合複数社がアパレル部門の本部を香港に移すという構想があって(私は当時賛成でしたが・・・)、結局各社構想倒れに終わり、引き続き出張ベースで対応することになったものです。
商社マンですら、本部(HOME)は東京や大阪でありたい、と思うところですが、彼らはそれをやってのけようという話のようです(たぶん今なら香港ではなく、上海だと思いますが)。
覚えてらっしゃりますか?上海にラコルニャを作る日本企業は出てこないか?と話題にしたこと
ファストリの目下の目標はZARAなんですね。
確かにインターネット、テレビ会議など、インフラは整って来ていて、昔と違う環境ではありますが、それにしても、それにどれだけ対応できる人が業界にいるのかがとても興味深く思っています。それで日本人が淘汰され、外国人社員比率が高まるってことも狙っているのかもしれませんが(笑)
まあ、人間はなんだかんだ言っても、順応力ありますから、何とかなっちゃうと思いますがね・・・
では、また
投稿: taka | 2010年1月 6日 (水) 01時21分
takaさん、
明けましておめでとうございます。そして、コメントありがとうございます。
takaさんのラコルニャ(スペイン)の話は、印象的でしたので記憶しています。
私が単なる想像で書いた事態が、もう進行しつつあるのですね。「zara」モデルですか。
ものづくりの部分だけでなく、物流を、どのように考えておられるのかという点も含めて、気になるところです。
正式にニュースリリースが出てからの、takaさんの解説、楽しみにしております。
ご指摘の通り、グローバル化を進めていけば、日本人の比率は相対的には下がってくるでしょうね・・・。「ユニクロ」さんに転職すれば安泰という考えは、非常に甘いんでしょうね。
投稿: 両国さくら | 2010年1月 7日 (木) 00時47分