書評『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』
先日、アパレルウェブさんが運営なさっておられるブログポータル「アパログ」で書かせてもらっているブログ「両国さくらのネットで☆ファッション☆」の中でも少し触れたんですが、
12月2日(木)の夜、勢い込んで本屋さんで購入した書籍
トニー・シェイ著『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』(ダイヤモンド社、定価1,600円+税)を、
金曜日と土曜日の2日間で一気に読み干しました。
ネット通販、オンラインショップを運営なさっておられる方の間では、ザッポスはつとに有名な存在ですが、
読了して、「リアルショップやアパレル、服飾雑貨メーカーの皆様にも、是非読んで頂きたい!」と強く思いました。
顧客や従業員に、思わず「ワオ!」と言わせるような素晴らしいカスタマー・サービス、
コアバリュー、企業理念の重要性、
善き企業文化(社内カルチャー)づくりが、善きカスタマー・サービスにつながっていくということ、
そして、最終章で語られている、人は何故働くのか=ハピネスという、人生の目的に関する、深い哲学的な考察に至るまで、
本当に、若干36歳の著者、ザッポス・ドットコムCEOのトニー・シェイ氏の考え方、生き方に、徹頭徹尾感心させられました。
かといってこの本は、MBAの教科書のような堅苦しい内容ではなく、
トニー・シェイ氏の子供の頃のエピソードや、2度の起業を振り返った自伝的な記述が、読み物としても非常に面白いです。
後書きも含めて412ページというページ数の多さを全く感じさせません。
ザッポスが2009年7月にアマゾンの傘下に入ったことをご存知の方も多いかと思いますが、
その後もトニーは経営トップの座に留まり、ザッポスの優れた企業文化は今も続いております。
「変化を受け入れ、変化を推進する」というメッセージは、シリコンバレーで成功した企業群にも相通じるアメリカ的な良い意味での楽天主義に裏打ちされた思想だなと思うんですが、
衰退を恐れ、萎縮傾向に或る日本企業が最も学ぶべきことなのではないかと感じました。
顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか
著者:トニー・シェイ |
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ザッポスを知っている人は、知っているでしょう。
アメリカのオンライン靴店です。
顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか/トニー・シェイ
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