2011年3月北京レポートその1〜インターテキスタイル北京
北京からは、昨日4月2日(土)の午後1時過ぎに、日本に到着しておりました。
その足ですぐに出勤、少し仕事をした後、通っている中国語の学校にお土産を届けに行ってから自宅に戻り、荷物の整理をした後は完全に休養を致しました。
北京で携帯から短いエントリを上げさせて頂きましたが、向こうに到着した翌日の3月30日(水)と31日(木)は、最高気温が20度を超える暑い1日で、日中はそれこそジャケットの中は半袖で充分といった感じだったんですが、
4月1日(金)には、急に冬に逆戻り、最高気温が7度、おまけに午後からは雨がザーザー降りしきる悪天候でした。
私が今勉強中の中国語の教科書には、「中国には『朝には毛皮のコートをきていても、昼にはシルクに着替え、暖炉に火をつけていたのに、スイカを食べている』ということわざがある」と書いてありましたが、
まさに、そのことわざを地で行くような体験が出来た訳です。
ということで、若干体調が崩れ気味だったんですが、週末にゆっくり休めましたので、今日からは元気一杯、暫くの間(最低でも10回)は、北京のレポートを綴って参りたいと思います。
ということで、第1回目の本日は、3月29日(水)に見に行った、テキスタイルの見本市、インテキこと「インターテキスタイル北京」がテーマです。
実は、そもそも今回北京に行った第一の目的は、中国最大級のアパレルの展示会「CHIC」を見ることでして、インテキを見る予定にはしていなかったんですが、
展示会場を間違えてしまったんですよね〜(お恥ずかしい)。
インテキが開かれていた展示会場名は(注:中国簡体字表記ではなく、日本の漢字に直して記します)「北京 中国国際展覧中心」で、
「CHIC」は、「北京 中国国際展覧中心(新館)」なんですが、
新館は、昔からある展示会場の隣にあるだろうと、勝手に思い込んでいたのです。
実際はそうではなくて、全く異なる別の場所にあって、インテキの方の会場は市内にあるんですが、CHICの会場になっている新館は、空港の近くの、市内からは遠く離れた場所にあります。
インテキの会場に行って見て、そのことに気づいて愕然としたんですが、せっかく来たのだからついでに少しだけ見て行こうと頭を切り替えて、2時間くらいだけブースの様子を見ることに致しました。
2000年代の中頃、何度か上海で開かれているインターテキスタイル上海を見たことがあり、その時の様子は私のブログでもご紹介させて頂いておりますが、
現在のインテキは、7月の深セン(今年は7月7日から9日)、10月の上海(同10月19日から21日)と、この3月の北京(3月30日から4月1日)と、年3回、中国国内の異なる場所で開かれているようです。
今は深センでも開催されているんだ、ということは、日本の業界紙さんではあまり紹介されていないように思うんですが、北京に来て初めて知りました。主催者は、メッセフランクフルトさんです。
上海のインテキも、非常に規模が大きく、出展者数が多い展示会ですが、
北京も昔見ていた上海のインテキ以上の規模でして、会場は何と9つの館で行われておりました。
内訳ですが、
1A1 スーツ用生地
1B1 スーツ用生地、レディスウェア用生地
1A2、スーツ用生地
1B2 レディスウェア用生地
2 国際館
3 サロンヨーロッパ
4 国際館
5 機能性衣料、スポーツウェア用生地
6 レディスウェア用生地
7 レディスウェア用生地、服飾資材
8A レディスウェア用生地
8B カジュアルウェア用生地
9 服飾資材
上記のようになっておりました。
私は、2時間くらいで1号館、3号館、4号館、8号館だけをざっと見て回ったんですが、
2004、5年頃の上海のインテキと比べて、中国の企業のブースが非常に派手になっていることに驚きました。
大きい小間のブースではデジタルサイネージでの企業PRは当たり前、自社の生地を使って作った2次製品を着用したモデルをブースの前に立たせたり、フラワーアレンジで壁面部分を美しく飾る、果ては中国の琴やピアノの生演奏まであって、
皆さん客寄せに懸命です。
「これが本当に川上の展示会なの?」という感じで、本当にびっくりしましたね。
もちろん、ちゃんとトレンドコーナーも設けられていて、出展企業からピックアップしたスワッチをテーマごとに編集して見せておりました。
現在、私はどちらかというと本業の方では雑貨関連の企業さんとのお付き合いが中心になっているため、
実は最近はテキスタイルの情報から遠ざかっており、細かい部分の見方が甘くなっていると思いますが、
中国の企業が手掛けているテキスタイルに関しては、分野によっては相当レベルが上がっているように思えるものもありますが、
「うーん、これはまだまだでは?」と思えるものも多くて、
例えば高密度のナイロン、ウールの縮絨など後加工の技術、綿のカットソー生地などに関しては、
やはり日本の技術には遥かに遠く及ばないのではないかという気が致しました。
ただ、それも価格との相談、ということになるのでしょうし、
プリントの色柄などを見ていると、明らかに中国の国内市場の好みに合わせているんだろうなと思えるところもあって、
感性の問題に関しては、「日本の方が感性が高い」と考えていると、うまくいかないんじゃないか、という風に思いました。
「感性が異なる」ということなのだろうと思います。
実際、大きなブースの中に、幾つか飛び抜けて美しいディスプレイで、置いてある生地やサンプルの二次製品にも、強い拘りを感じさせてくれる企業が幾つか存在しました。
時間がなかったので、出展者の方々とあまりお話が出来なかったのが残念だったのですが・・・。
あと、一般的に言うと、「大きなブースの方が商品内容が良い」傾向が非常に強かったですが、小さなブースの中に、商品内容や色が絞り込まれていてとても感度が高いなと思えるところがたまにあって、
聞いてみるとそういう企業さんは「日本の商社さんや大手アパレルの○○さんと取引があります」と教えて下さったりしました。
ご苦労が多い割に、そういう企業さんはしっかり儲かっておられるのか、中国国内において日本ばかりに目を向けていると、損をされるのではないか・・・口に出して言うのは止めましたが、展示会全体の様子を見て、「あちら側」の立場に立ってものを考えると、そういう思いがちらりを頭をかすめましたが・・・。
日本の企業さんでは、国際館4に、チクマ、岩渕、クラボウ、双日ファッション、サンウェル、瀧定名古屋、東光商事、ヤギの8社が出展しておられました。
(写真は、後日まとめてご紹介致しますね)。
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