負け癖からの脱却
先日発売された
『ファッション販売』12月号、
残念ながら私の原稿は掲載されていないんですが、
今月もやはり、皆様にご紹介したくなる中身の濃い特集がてんこ盛りでした。
特に心に残ったのが、
巻頭特集「私たちの店が絶好調な理由」に取り上げられていた
アナザーエディション立川店さんの事例です。
何と、上期売上げが前年比146%ということで、非常に素晴らしい実績なんですが、
この事例の見出しは、
「負け癖改善で前のめり接客体質へ」と命名されていました。
「負け癖改善」・・・最近のファッション業界にとって、最も求められている考え方なり、行動指針をずばり指摘して下さっているように思い、ズンと心に刺さりました。
この記事に書かれていることは、B2Bの展示会出展があまり成果につながっていないというデザイナーや製造業、卸売業の皆様方にも相通じることだと思うんですが、
・「ルミネ立川店には20〜50代までと幅広い年齢の方が訪れ(中略)・・・通行量が多いので、入店客数は増やせる自身があった」(同誌より引用)→ギフトショーのような客層の幅が多く、総来場者数の多い展示会ならば自社ブースへの入場者数は増やせる。
・「店舗右側に感度の高いコレクションラインを、正面には立川の顧客に好まれそうなコーディネートを打ち出し、左側には先見せ提案商品を展開した」(同誌より引用)→展示会の展示商品を3つにタイプ分けし、新規顧客を取る&既存顧客にも定番品+提案商品や、価格帯が一格上の商品も仕入れてもらうことを狙う。
・「『スタッフが引け腰だと感じました(中略)。そこで、店頭にフリーのスタッフが必ずいるように心掛けました。(中略)スタッフの負け癖を改善し、前のめりな接客体質を目指しました』」(同誌より引用)→展示ブースの前に必ず1名の社員が立ち、積極的なお声掛けを行うようにする。
しかしながら、それ以前に思ったのは、
負け「癖」と言えるのは、負ける勝負とはいいながら何度も勝負しているからであって、
B2Bに関しては、「癖」と言える程の勝負の回数をこなしていないケースが多々あるな・・・ということです。
アナザーエディションさんのような、B2Cでセントラルコントロールのお店は、
品揃えに関してはショップの店長さんやスタッフさんが責任を持つ必要はなく、
「常によい商品が入荷している」との前提での話になりますが、
B2Bに関しては、何度も勝負しているのに仕入れ先、仕入額が増えない場合は、
品揃え、自社オリジナルを売ろうとしている場合は商品企画や価格設定そのものに問題がある場合が多いです。
そういう問題点に早く気づいて修正をかけるためにも、
しっかり準備を行った上で勝負の数をこなす必要があるのではないかと思います。
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