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2011年11月20日 (日)

第2回モノマチ、盛況でした

モノマチ
モノマチ
モノマチ

今日は午後3時頃から2時間ほど、

台東区内のいわゆる「カチクラ(徒蔵)」と呼ばれるエリアで開かれていたイベント

モノマチ」に行って参りました。

私が行ったのは、台東デザイナーズビレッジさん→カーマインさん→佐竹商店街さんの3箇所だけだったんですが、

かなり雨足が強く、足下が良くない中、どちらにも非常に沢山のお客様が詰めかけていられました。

デザビレさんの入居者さん達のセールやワークショップも人気を呼んでいて、

切れ間なく接客なさっておられるので知っている方にもなかなかお声を掛けずらかったり、

商品がほとんど売れて品薄になっておられるような方もいらっしゃいました。

卒業生のカーマインさんも、さすがの実力で、店内で何点も大人買いされるお客様のお姿を拝見しましたが、

それよりも感心したのが、佐竹商店街さんの様子でした。

実は、私は今日初めて佐竹商店街さんの中に足を踏み入れたのですが、

恐らく、前回と今回のモノマチの来場者の方々の中には、私と同じような方が多かったのではないかと思います。

今、全国の商店街さんを取り巻く環境は非常に厳しくて、

特に地方は完全な車社会になっておりますので、

駐車場が点在していてわかりにくく、しかも無料利用には時間の制限があったりするという不利な条件を抱えている商店街が、

今をときめくロープライスのカテゴリーキラーや、時間消費型の大型ショッピングセンター(SC)に勝つのは至難の業です。

県庁所在地あたりはまだ良いのですが、人口が30万人以下くらいのエリアになってくると、歯抜けの状態が極まって、「限界集落」ならぬ「限界商店街」という言葉が脳裏に浮かぶくらいなのですが、

東京に来ると、地方とは異なり、

「非常に活気があって、繁盛している商店街」と、「そうでない商店街」の両方が存在いたします。

私の職場のある墨田区内の商店街さんも、自宅のある大田区内の商店街さんも、似たような状況なのですが、

東京は車社会ではなく、どの街も足下商圏の人口が多い(都心地域でも、少なくとも昼間人口は多い)ので、

「頑張れば商売出来る可能性はある」のではないかと思います。

但し、商店街の問題点は、SCのテナントなどと異なり

「やる気のない人に出て行ってもらうことは出来ない」ことです。

活性化している都内の商店街さんでは、退店した空き店舗にもすぐに次のテナントさんが入店して、結果的に全国チェーンの飲食店さんやドラッグストアなどが増えておりますがとにかく時代のニーズとウォンツをきっちりととらえた多様なタイプのショップが軒を並べ相乗効果が出る・・・という構図になっておりますが、

負け組の状態が長く続いている商店街さんでは、「自分はもう商売を辞めるが、この場所では借り手がつきそうにない。面倒だから空き店舗をそのままにしておこう」という方々が増え、立地としての価値が下がり更に歯抜けが加速する・・・ということになってしまいます。

私はきれいごとをいうのはあまり好きではないので、正直に書いてしまいますが、

日本は移転の自由、職業選択の自由がある国ですから、

アパレルのように粗利が高く、固定客性が強いビジネスならば、

負け組商店街からは外に出て、1本か2本離れた通りに

かっこいい外観、内装のショップを構えた方がよい場合も多いと思います。

また、地方の有力店さんでそういうところは結構多いですが、

周りがへたっておられても、昔から手抜きをせずに蓄積して来た商品力と沢山の固定客、商店街の中でも人望を得ているというベースがあれば、

隣のお店やお向かいのお店が廃業ということになった折には、オーナーさんにお願いして、その場所も借りて自社のショップの面積を拡大、カフェなど相乗効果の出るような異業種にも着手して、

圧倒的な存在感をさらに強める、というやり方もあります。

それプラス、今はネット通販もやって売り上げをオンする・・・意欲と実力のある人は、不利な環境下でも、それを逆手にとって自らの成長の糧にしておられるように思います。

基本は独立独歩、商売は自分でやっていく、ということだと私は思っていますが、

それでも、気がついたら周りに仲間が全然いなくなっていた・・・というのでは、あまりにも寂しいですよね。

そういう状況にいると、最終的には、地域にお金が回らなくなって自社にもそれが波及し売り上げダウン、

さらにもっと怖いのは、周りに強いライバルや、異業種でもベンチマーク出来るような存在がいなくなると、慢心を招き、外からのより強い競合との競争に負けてしまうことだと思います(それは地方都市での話で、都内の場合は至近距離に強いお店だらけですから、もっと淘汰は早いでしょう)。

モノマチさんの素晴らしいところは、台東デザイナーズビレッジの鈴木淳村長や、佐竹町商店街の御関係者の方など、何人かのリーダーの方が中心となり、その周りに更に参加者、協力者の輪が出来て、

とにかく行動して、「小さなショップ、小さな企業が力を合わせれば、沢山のお客様を呼べる」という結果を出されたことにあると思います。

最近の地域おこし・街おこしは、B-1グランプリではないですが、食を切り口にしたものや、

ゆるキャラを前面に押し出して既存の祭りやイベントとも絡めながら関連グッズを開発・販売するパターンが多いですが、

カチクラ地域の場合は、核になる施設であるデザビレさんが、クリエイターの在籍者・卒業生を多数抱えており、

ヨソモノ、ワカモノのパワーと、クリエティブという訴求力のある切り口で差別化出来るというところが、他にない強みですよね。

元々地元におられる商店街や製造業、問屋業の方々にとってもよい波及効果を及ぼしているように感じました。

イベント企画の立て方、集客の仕方、コラボできる仲間・・・そういうノウハウが地域に共有され、モノマチという大きなイベントに限らず、自発的にいろいろなコトを起こす方が出て来ると、

日頃の商店街への来街者も増え、

売り上げが上がり、

リニューアルを考えるショップがぽつぽつ出て来て、

不動産の価値が上がり、空き店舗を持っている人が、「ここでお店をやってみたい人に貸してみようか」という気持ちになってくる・・・。

ここまで上手く行くかどうかはわかりませんが、

少なくとも、「諦めないでがんばれば出来る」という風に思う方が増えてくると、

確実に街の空気が変わり、人もモノもお金も動き始めると思います。

モノマチさんは、次回から年2回になるかも、というお話を何人かの方から伺いましたが、

出来れば土日開催にして頂くか、

金土に開催されるのならば、飲食店さん以外のショップさんも、出来れば午後8時くらいまでは開けて頂けると、うれしいですね。

それと、このイベントの特徴は、「大人向け」の匂いが強いところにあって、その方が特にファッション系の商品は売れやすい部分があるのでそれはそれでいいのだろうとも思いますが、

あるエリア、あるお店では、子どもたち、ファミリーにフォーカスしたモノ、コトを打ち出す、ということにトライされても、面白いのではないかと思います。

{写真は、台東デザイナーズビレッジ正門→デザビレ体育館(「ここのがっこう」展示)→佐竹商店街}

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