2012年3月北京レポートその6ー三里屯ビレッジ南街1
3月25日(日)レポート、まだまだ続きます。
午後6時前、三里屯ビレッジ(Village)南街へ。
昨年もこのエリアについてはご紹介いたしましたが、南街の方が、グローバルSPAやスポーツブランドなど、比較的買い易い価格帯(とはいえ、中国ではそれなりの所得以上の方向け、ということになりますが)が多いため、来街者数が多く、
ラグジュアリーブランドが多い北街は、客数は少なく非常にゆったりとした雰囲気です。
「ユニクロ」。上海、北京のこれまで見た路面店の中では、時間帯のせいもあってか、このお店が一番お客様の入りが良かったです。3階までしっかりお客様が入っていました。中国の他のお店同様、モップを持ったスタッフが店内を常時しっかりお掃除なさっておられるところが素晴らしいです。
この日は、99元、199元、299元の3つの価格帯で期間限定セールを行っておられました。
中国のユニクロさんは、2年くらい前以前には、限定された客層(比較的、きれい好きな方が多いのではないかと感じていましたが)が、1人で5着も6着も買っておられる感じを受けていましたが、
最近は客層の幅がかなり広がってきたように思います。買い上げ客数が増えた分、1人当たりの買い上げ点数が減ったかも、という風に感じられます。
「アディダス」。北京では、スポーツウェアを街着にする人はいなくなっておりますので、来店客数は1年間に比べて減っているように思いましたが、3階の「Y-3」を見ている人は相変わらず多かったです。
「マンゴ」。今春は、中国で見た幾つかのお店の売れ行きは、悪くはない(去年よりはよいんじゃないか)と感じました。このお店でも、3人のお客様が商品を持ってレジの前で並んでおられました。
このブランドさんの場合、中国では「ZARA」と買い回られるケースが多いんじゃないかと思うんですが、恐らく、似たようなアイテムが「ZARA」より高いと厳しいんじゃないか、店頭を見ていてそんな気がいたしました。
一例ですが、「ZARA」でボートネックの綿長袖ニットが139元だったのに対して、「マンゴ」のVネックの綿長袖ニットの元値が199元、その上にシールが貼られていて、「133元。2枚買うと更に半額」と買いてありました。価格を調べて、自社の方が高かった場合は、対抗策を打てば、売れるということでしょう。
「プーマ」。「アディダス」の側にお店があるケースが多いんですが、中国でいつ見ても「アディダス」よりは入店客数が少ないんですよね。
「NOVOPLUS」。香港系セレクトショップ「NOVO」のヤング向け業態。スニーカーと、それに合うカジュアルウェアを提案しています。
このお店も、品揃え、見せ方が去年よりは非常に良くなっているように思いました。店内中央のテーブルの上には、黒のスニーカーだけを並べてバリエーションの豊富さを見せていました。セレクトショップらしい売り方だと思います。
「ナイキストア」。中国のスポーツブランド市場が、街着からドゥスポーツ対応に変化しつつあることにいち早く対応した「ナイキ」さんのマーケティング(「ナイキプラスランクラブ」や、人人網内のコミュニティ)については、前述した通りです。
1Fが「オンリー」「ヴェロモーダ」。写真はありませんが2Fが「ジャックジョーンズ」という、デンマーク・ベストセラー社の3ブランドの複合ショップ。
上海でも感じていたんですが、北京のどの店も同様の傾向で、今春は「ヴェロモーダ」があまり調子がよくないんじゃないか(来店客数も買い上げ客数も少ない)、という気がいたしました。
茶系の強いエスニックカジュアルが、トレンドカラーとマッチせず、旬の感じを受けない、というのを、お客様が感じておられるんじゃないかという風に思ったんですよね。
「オンリー」「ヴェロモーダ」はセットで出店しているケースも多いので、
「ZARA」や「H&M」のようにトレンドテーマの全てを多品種大量で提案する、とまではいかなくとも、
2ブランド合わせてトレンドテーマの3分の2くらいを押さえるトレンド提案型のSPAの立ち位置を取るのか、
韓国のイ・ランド社のブランドのように、特定のテイストに特化しスタイルを提案していくMDブランドになるのかを
はっきりさせていかないと、
先行者として押さえて来た良い店舗立地を、後発で登場して来る完成度の高いブランドに奪われかねないのではないか、
それくらい、競争が厳しくなってきているように思いました。
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