2012年3月北京レポートその10ー王府井・メーターズボンウェイとミーアンドシティ
王府井の歩行者天国になっているメインストリートの、
ちょうど北京ampというショッピングセンターの前当たりに、
「メーターズボンウェイ(Meters/Bonwe、美特斯邦威)」と「ミーアンドシティ(ME & CITY)」が、並んで路面店を構えております。
1Fから5Fまで(と私は思ったんですが、ちょっと確信が持てなかったので、中国のクチコミサイトを今確認したんですが、5Fまであるという書き込みと6Fまであるという書き込みと両方が見られますね)ある大きなお店だったんですが、
1Fだけ入ってみました。
お客様の入りは、この時は「メーターズボンウェイ」の方も「ミーアンドシティ」の方も悪くはなくて、
それぞれレジ前に3人ずつくらい並んでいたんですが、
「メーターズボンウェイ」の方は、1点買うと2割引、2点買うと4割引、
「ミーアンドシティ」の方は、1点買うと1割引、2点買うと3割引というセールをやっておりました。
先日、繊研新聞さんに、両ブランドを運営する美邦服飾が在庫過多である旨報道がございましたが、
観光客が多い前門のお店はともかく、ここ王府井のような一等地でまで、これだけセール一色になっている様子を見ると、ちょっと大変なんじゃないかな、という風に思えてきます。
しかし、考えようによっては、アパレルの店舗管理システムに強い日系のシステム会社さんや、MD、商品企画の部分も含めて在庫コントロールのコンサルティングを行える日系の企画会社さんにとっては、踊り場を迎えつつある中国ファッション業界という市場が、今大きなビジネスチャンスになりつつあるあるという風に見ることが出来るかもしれません。
この問題については、呉明憲様のブログと、上海ココベイのイソベタカシ社長のブログにも記述がございましたので、リンクを貼らせて頂きました。
◆中国アパレルブランドの在庫が増えているー呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記
◆中国専門チェーンストアの売上効率についてー中国ファッション事情「上海で奮闘するファッションコンサル社長日記」
蛇足ですが、今、このエントリーを書くためにいろいろ検索をかけていて、
「メーターズボンウェイ」さんの王府井旗艦店のショップスタッフの求人(导购/收银/仓管は、筆者の解釈ではショップスタッフ/レジ係/倉庫係か?)が掲載されている求人サイトを発見しました。
求人条件の中に、「男性170センチ以上、女性160センチ以上」とあるのが、目を惹きますね。身長の高い低いよりも、同社のブランドが好きで格好良く着こなしているかどうかの方が重要なんじゃないかと個人的には思いますが。直接「メーターズボンウェイ」を取材出来るポジションの方、ぜひこの点について経営陣に突っ込んで欲しいですね。
職位月給が、2001元から4000元になっております。現在のレート、掛ける12.6円で換算すると、日本円にして約25,200円から50,400円になります。
上海ココベイのイソベ社長も書いておられますが、まだ人件費がこれだけ安い(+家賃の安さ)があるのが日本とは異なる状況ですので、売り上げがそんなに上がっていなくても成り立っていくところはあると思いますし、
ネット上の書き込みを読むと、「商品はいいけど高い」的な内容が非常に多く、
まだまだ中国の中間層やそれ以下の方々にとっては、「メーターズボンウェイ」や「ミーアンドシティ」の価格帯は高すぎるのかなぁと・・・。
いずれ世の中全体の所得がもっと上がる前に、面(売り場)を先に押さえておきたいという考え方もわからないではないのですが、
価格と客数とコストと消化率(在庫)のバランスを、いずれはもっと正常な方向にシフトさせないと、
経営的にしんどくなってしまうだろう、ということは、決算の数値をみる限りにおいては、想像に難くないです。
« 2012年3月北京レポートその9ー王府井・北京apm | トップページ | 2012年3月北京レポートその11ー王府井・王府井百貨 »
この記事へのコメントは終了しました。
« 2012年3月北京レポートその9ー王府井・北京apm | トップページ | 2012年3月北京レポートその11ー王府井・王府井百貨 »
コメント