最近のトラックバック

2024年7月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ

両国さくらのお気に入りリンク♪

お断り

  • 本ブログと無関係なコメント、トラックバックは予告なく削除させて頂きます。

当方の連絡先について

  • 当方の連絡先は、次の通りです。#の代わりに@を入力してメールをお送り下さい。 ジャーナリスト「両国さくら」としての取材領域は、女性の目線で見たモバイル・ビジネス及びケータイ(モバイル)通販、ネット通販等が中心です。お気軽にお問い合わせ下さい。 ファッション・ビジネスについての取材は、本業との兼ね合いでお受けできるものと出来ないものがございます。ご相談事は、極力本業の方でお受けするようにしておりますので、予めご了解下さい。 underground1103#yahoo.co.jp

« 香港出張から戻りました | トップページ | 英語も貿易実務も、難しく考えすぎずまずやってみた方がよいと私は思う »

2012年7月 9日 (月)

世界と日本の展示会の現状と輸出を考えた場合どの展示会を選択すべきかを、仮説ですが私はこう見る

正直、日本国内の展示会主催者の方々には、

本業の方で陰ながらいろいろお手伝いしている企業さん達が間接的にお世話になっているため、

あまりはっきりと思っているところを書きにくいところもあるんですが、

先週香港ファッションウィークに行ってきて、

改めて前々からうすうす感じていたことがよりクリアーになってきた気がしたので、

私見であり、特にヨーロッパに関しては不案内な部分も多いんですが、

世界と日本の展示会(見本市)の現状と、近い将来こうなっていきそうだという予想を、

書いておこうと思います。

日本の中にだけいるとわからないんですが、

世界のマーケットは広く、そして、アジア圏では特に、

新しい国の台頭が著しいです(中国はもう皆さんご承知の通りですが、今回香港に行って見て、インドネシアの発展の速さに驚きを感じました。また、タイもインドネシア同様の注目国だという話も聴いております)。

大手企業さんは、アパレル型もしくは専門店型のSPA企業の場合は、店舗を直接ショッピングセンター(SC)や百貨店の中に出店する、あるいは、SCや百貨店の場合は、SCや百貨店を出店する、という動きを強めておりますが、

日本で卸型のビジネスモデルで成功している中小卸、製造業、デザイナーの場合は、

資金力や人的資源の問題もございますので、原則として海外でも同様のB2Bの卸が可能な展示会に出展して、売り先を探したい、ということになります。

では、海外、国内のどの展示会に出れば、売り先が見つかる可能性が高いのか?ということですが、

世界の展示会を、3つの軸で分類して考えると、非常にシンプルでわかりやすいなというのが私の考えです。

1)総合型か、特化型か
メンズ、レディス、(キッズ)、服飾雑貨をひととおり扱っているか、性別、もしくはアイテムに特化した展示会であるかという分類方法です。

総合型の代表は、フーズネクスト(パリ)や、WWDマジック(アメリカ)、そして、私が勤めている会社が過去2回側面支援を行った香港ファッションウィークなど、

特化型では、メンズ特化のピッティ・ウォモ(イタリア)、靴のミカム(イタリア)、ランジェリーのリヨン・モードシティ(フランス)などが有名です。

日本の場合は、

総合型ではrooms(但し厳密に言うと、roomsは服飾雑貨、rooms LINKはアパレル主体だとの話も聴いていますが)、IFFことInternational Fashion Fairなどが、

特化型で大型のものは少ないですが、ニットに特化したJBKSことジャパンベストニットセレクションという展示会がございます。

2)高感度高価格帯か、ミドルプライス〜OEMまでの感度&価格帯か
この分類軸は、デザイナーの方々には最も気になるところで、私自身もまだパリに行ったことがないので実際に現場も見て更に研究を進める必要があると思っていますが、

パリのフーズネクストの中に含まれているプルミエール・クラスという服飾雑貨の展示会は、世界で最も高感度で、実際にその場で発注を行うバイヤーが多いと仄聞しております。

それに対し、香港ファッションウィークは、ミドルプライス〜OEMまでの幅広い感度&価格帯のブランドが出展しておりますが、

これはちょうど、日本の場合でいうと前者がroomsさん、後者がIFFさんのような感じで、IFFさんに近いスタイルの展示会だからといってデザイナーの方には全く向かないという訳ではございません。

実際、この7月展では、うちの会社が側面支援したグループ内の企業ブランド、デザイナーズブランド双方に、確定もしくはほぼ確定の発注事例が出ております。

3)グローバルな展示会かドメスティックな展示会か
実は、今後卸し型のブランドの皆様にとって重要なのは、この第3の軸だと私は思っております。

フーズネクストは出展者も来場者もグローバル、香港ファッションウィークも同じく出展者も来場者もグローバルですが、

そういう展示会か、もしくは出展者はドメスティック中心であっても、少なくとも来場者に一定数以上の海外バイヤーが含まれているに出なければ、海外企業からの発注を得るのは、そもそも無理、ということは、どう考えても明らかですよね。

そこで日本の展示会の現状を顧みた時に、

roomsさんは、既に出展者の約半数が海外企業になっており、さらにアジアからのバイヤーが急増、買い付けの額も急拡大していると伺っております。

現在、rooms LINKの台湾、韓国での開催も決定しており、

アジアにおけるプルミエール・クラスのポジションを一気に獲得すべく、精力的に動いておられます。

一方、IFFさんの方ですが、確かにOEMのゾーンに中国やインドなどアジア諸国からの集団出展は盛んですが、

海外バイヤーの招聘には成功していません(というか、これまでのところ日本の出展者の皆さんの中にもそういう要望があまり存在しなかったように思いますので、そもそもそういう努力はなさっておられないように見えます)。

もう1つ、IFFを主催しておられる繊研新聞さんは、プラグインという展示会も主催しておられまして、

この展示会は元々はroomsさんと同様の高感度高価格帯ブランドを集積した展示会という立ち位置だったのが、

最近軸がぶれてきて、roomsとIFFの中間のような、あいまいなポジショニングに陥っていました。

私見ですが、将来的には日本を代表する「大型」展示会は、roomsとIFF、その2つだけに収斂されていくのではないかと私は思っています。

しかしながら、roomsさんの対抗馬的な存在の展示会を求める声は業界内に非常に多いですので、

今秋ヒカリエに会場を移されるに当たって、もう一度、「スクリーニングのある展示会」としての原点に立ち返った運営を行って欲しいな、と思います。

・・・という風に、1)2)3)の分類軸で展示会を分類してみて、

これから自社のブランドがどの展示会に出るべきかを考えるとわかりやすいと思うのですが、

先程皆様に投げかけた問い「海外からの発注を取ろうと思ったら、そもそも海外バイヤーが来場している展示会に出る必要がある」と考えると、

今のところ、もし年間に1つ(年2回)の展示会にしか出ないで、日本のバイヤーからは今まで通り発注を得て、そのうえさらに海外バイヤーに商品を見てもらい、商談出来る展示会といったら、

ほぼ、roomsさんしか存在しません。

もちろん、規模の小さな合同展にも、東京コレクションの時期などに海外バイヤーが来ている話も知っていますが、敢えて言い切らせて頂きます。

実際、roomsさんに出ている複数名の方々の実績を聞いておりますので。既に偶然というレベルを超えた数字、かなりの塊になっているように思います。

ハイエンドなブランドさんの場合(特にショーをやらない雑貨でレディス向けの場合)は、理想を言えば、rooms、プラス、プルミエール・クラス。そうすると、もっと海外バイヤーからの受注も取れるし、日本の有名セレクトショップのバイヤーとも名刺交換出来ます。

今回は6月に時期が早まったことと、ヨーロッパの不景気の影響も大きいとの噂を仄聞しておりますが、

それをカバーするアジアのバイヤーの来場もあるようです。そして、一番手の展示会には、今後ますます、アジアや、ロシア、中東、南米など、世界の新興国のバイヤーが集中すると思います。

うちのブランドはそこまでハイエンドなところは狙っていないという方、個店型のブティックなんかよりは、もう少し量が売れるところを狙いたい方はではどうすればよいか?

IFFだけでは残念ながら、海外バイヤーは取れない、ということになります。

IFFプラス欧米の展示会に出るか、もしくは、IFFに似ているけれども、来場者の約半数が香港以外の全世界(アジアだけでなく、欧米、ロシア、中東、オーストラリアなど本当に全世界から来ております)からの来場がある香港ファッションウィークを、もう1つの出展先に加えるか、という選択肢が浮上するのは自明の理でしょう。

ここまで書く中で、敢えて触れなかった問題が1点ございます。

それは、中華人民共和国、中国メインランドの有力展示会の存在です。

特に北京CHICは、出展者数ではまだ香港ファッションウィークに劣りますが、来場者数は10万人以上と、既に香港ファッションウィークを遥かに凌駕しておりますし、

北京CHICよりも高感度高価格帯ゾーンに特化したNOVOMANIA、

そして、日本ブランドのみを集めた繊研日本時尚展もありますが、

その3つとも見て来て、さらに繊研日本時尚展に関してはこれも出展支援を過去2回行った経験ではっきり言えるのは、

3つとも、来場者が中国ローカルな展示会であり、

なおかつ、中国という国においては、卸し型のビジネスモデルはほとんど存在せず、ショッピングセンターや百貨店への出店、もしくは出店を仲介する代理商とのマッチングの場になっているという、

彼の国独自の見本市スタイルが築かれているということです。

« 香港出張から戻りました | トップページ | 英語も貿易実務も、難しく考えすぎずまずやってみた方がよいと私は思う »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

« 香港出張から戻りました | トップページ | 英語も貿易実務も、難しく考えすぎずまずやってみた方がよいと私は思う »