雑誌『GINZA』が面白い
皆さ〜ん、予告もなく夏休みに入り、
そして、予告もなく突然ブログ復活、ということで、ご心配をおかけし、すみませんでした。
帰省もしていたのですが、珍しく夏風邪をひいてしまって、体調があまり良くなかったので、
田舎に持ち帰っていたiPad2を使ってブログを書くのはやめて、
のんびりしておりました。
充電期間中、見たこと、聞いたこと、いろいろございますので、
またぼちぼちブログにアップしていこうと思います。
秋以降も海外へ行ったり、その前準備、後準備などで、書けない期間も出て来ると思いますが、
皆様どうか気長におつきあい下さいますよう、お願いいたします。
さてさて、早速忘れないうちに1つアップしておきたい話題なんですが、
少し前のWWDジャパンさんの雑誌特集の号でも強調されていましたし、
先日私が務めている会社でお世話になっているY先生もおっしゃっておられたのですが、
最近、マガジンハウスさんの雑誌『GINZA』が、すごく面白くなっていますね!
今日も岡山から東京に戻る新幹線の中で、9月号をすみからすみまで読みふけってしまいました。
『GINZA』さんはモード誌の分野にカテゴライズされると思うんですが、
この分野は社会が2極化する中で、やせ我慢してもおこづかいを溜めてブランド物やクリエーターの服を買うようなファッションフリークが減少してしまったということと、
インターネットの普及(ファッションの情報はネットで見ればよい)、及び景気の悪化の影響(雑誌を買うお金がない!)、による、雑誌業界全体が構造不況に陥ってしまっている流れをモロにうけて、
雑誌のいろいろなカテゴリーの中でも、一番しんどいジャンルだったのではないかと思います。
私も昔は『GINZA』をよく買っていたんですが(他のモード誌と比べてグルメと芸能関係の情報に強くて面白いなと思いながら読んでいました)、いつの間にか買わなくなり、そのうち立ち読みすらしなくなり・・・という状態だったんですが、
知らないうちに、まるで別の雑誌であるかのように、面白い雑誌に変身していました!
WWDジャパンさんとか、ネットを検索して知った情報ですと、2011年4月号からリニューアルされていたみたいです。
今の『GINZA』は、ビジュアルも充実しているんですが、言葉のチカラがみなぎる読み物に生まれ変わっています。
私のような市井の一読者がえらそうに論評するのは失礼かと存じますが、編集者の方の個性というか、力量だと思うんですが、
モード誌の旗を掲げながらも、裏声でサブカル好きのオヤジ系女子(というか、オヤジ系オバさん)讃歌を謳っているところが、
時代に合っているのではないかなと思うんですよね。
オヤジ系女子達は、基本、『VERY』の読者層ほどはリッチじゃないけれど、
自分の価値観に合うものに関しては1点豪華主義的な取り入れ方、大人買いもする層だと思いますので、
様々なジャンルの良いものを価格的にはハイ&ローでミックスしながら、熱く濃い語り口で紹介してくれると、
「これは、チェックしとくか」「これは、買っとこうか」というアクションにつながってくるんじゃないかと思います。
とはいえ、時代の流れ的に根本的に読者が「紙」の媒体に戻ってくることはないと思うので、ターゲット、コンセプト、このこだわりや濃さをさらにパワーアップさせる形でのWeb対応、電子雑誌&書籍対応が必須になってくることは言うまでもありませんが。
9月号では、
「2012-13/W BAG COLLECTION 秋冬バッグのトレンド総選挙」、
「注目度No.1のドクターズバッグ! Dr. KELLY診療所」
という、
アクセシブルラグジュアリー、ラグジュアリーのバッグを紹介する特集2本の後に、
「active girl リュックサックの彼女」という、
どこかの山間の駅でロケを敢行されたのではないかと思うのですが、
リュックを背負った、少しおしゃれなオヤジ系女子向けのスタイリングを4ページに亘って紹介していたページが秀逸で、
しびれました。これは、うまい。今の東京で、モードを必要としている層への、リアルな、提案だと思います。
それともう1つ、
SHISEIDO THE GINZAの店長・ショーコさんによるインタビューのページ、
「銀座の美の達人に尋ねる、ショーコが行く!」#4(同誌49ページ) のインタビューの相手は、
雑誌『MAISHA』の現編集長で、かつて『Olive』『anan』『GINZA』の編集長をなさっておられたこともある淀川美代子氏だったのですが、
淀川氏が、『Olive』での仕事について「誤解されがちでしたが、ロマンチックではなくて本質はパンクだったんですよね」と語っておられるのを見て、
溜飲を下げました。
このくだりは、私と同世代か、もうちょっと年齢的に上、下のデザイナー、クリエーターの皆様には、ものすごく共感できるところなんじゃないかと思います。
さっきネットで検索をかけたら、専門誌の広告代理店である(株)堀越さんのホームページに、
雑誌『GINZA』の発行部数は、「5万部(印鑑証明付き)」と紹介されておりましたが、
本当に紙媒体というジャンルにこだわりすぎず、今のいい感じのコンテンツをぜひ深掘りしてファンを増やしていってほしいなと思っています。
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