昨日の3月23日(土)に開催された
「ヴァーサストーキョー」までで、
ほぼ2013-14AWシーズン向けのメルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京でのコレクション発表は終了致しました。
私も仕事の合間を縫って、いくつかのショーを拝見致しましたが、
ちょうど1週間前に、ある程度予想して書かせて頂いた通り、
今回の東コレは、
「日本のメンズブランドって、本当に素晴らしい。ストリートの空気感の表現とデザイン、ものづくりへのこだわりの強さは世界一だな」と感じさせてくれる素晴らしい内容だったように思います。
ちょうど1年前は、チケットを購入していたのにも関わらず北京行きの予定と重なってしまったため、泣く泣く「ヴァーサストーキョー」のショーを見るのを諦めたんですが、
今回はfacebookページに「いいね!」を押して、「ミスタージェントルマン」のショーだけを見て参りました。
土曜日の開催だったので、本当にファッションが好きな男性のお客様が、沢山集まってきておられました。業界の方もいらっしゃったとは思いますが、一般の方も多かったのではないかという風に私は感じました。
長い長い行列が出来ていましたが、列を見ていると、お客様が、「ガンリュウ」のジャケットだったり「フェノメノン」のブルゾンを着ておられたりするのがよくわかったんですが、
みんな、ブランドさんのファンで、心からショーを楽しみにしていらっしゃるんだな、ということが伝わってきました。
「ヴァーサストーキョー」最後の「C.E」のショーでは、プロジェクションマッピングによる演出も見られたようで、
オンライン動画配信によって、まさに現在の最先端の東京ファッションの位相を世界に向けて発信出来たのではないかと思います。
しかし、本当に、東コレは官主導から、メルセデス・ベンツによるスポンサードに変わってから、どんどん良くなってきたように思います。
恐らく、様々な制約がなくなったからではないかと拝察されるのと、やはり、ベンツさん自体が、ブランドのマーケティングやプロモーションのプロであり、顧客が求めている価値=かっこ良さの提供を具現化する方法論を有しているということが大きいように思います。
そのためか、新進ブランドさんやミセスターゲットの大御所だけでなく、本当にファッション業界の中で人気のあるブランド、デザイナーの方々が登場するようになり、
動画配信や、「東京ランウェイ」や「ヴァーサストーキョー」、「シブヤファッションフェスティバル」など、一般の方向けのイベントが加わって、
ファッションウィークが内輪の集まりから、ファッションの魅力を消費者、ファッションファンに伝え、感動や商品を買いたいという気持ちを共有出来るスタイルに変わってきたと思うんですよね。
これは、本当に素晴らしいことだと思います。
特に、メンズに関しては、
ブランド(デザイナー)ーセレクトショップー雑誌メディア&ウェブメディア
この3者が「かっこ良さ」という価値観を共有し、お互い相乗効果を上げている、
そこがレディスほどはまだ崩れていない(もともとレディスよりマーケットは小さいが、濃いファッションファンやこだわりの強いお客様が一定数存在する)、その輪の中にきちんと東コレも位置づけられているように思いました。
但し、王道カッコいい系メンズ以外のブランドさんでも、
例えば、アキバ系だったり、芸能人向けギラギラファッション系だったりするようなオルタナティブなポジションにおられる方々でも、
ここ3、4年の間に、コツコツとお客様を作ってきておられる方々のショーはいずれも超満員で、
かっこいい系のブランドさん同様、ショーに来ておられるお客様の中にはそのブランドさんのお洋服を着用なさっておられますし、
ショーを見て、ものすごく喜んでおられました。
ニッチなカテゴリーでも、卸し先に依存するのではなく自分自身でも様々な方法でしっかりファンを掴み増やしていけば継続は可能で、
そういう方々の頑張りももう1つの東コレの盛り上がりにつながっています。
このショーの盛り上がりは、きっと実売につながっていくのではないでしょうか。
そんな風に感じた1週間でした。
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