2013年4月上海レポートその4ー都市生活者のライフスタイルを豊かにするモノ+コトを揃えたSC「K11」
今回(2013年4月)の上海行きで、一番新しく、面白いなと思ったのは、
淮海中路に今年1月中旬にオープンしたばかりの新しいショッピングセンター(SC)「K11」です。
「K11」は、香港にも同名のSCがあるんですが、ファッション業界の有識者の皆様のブログ情報によると、やはり同じ資本系列なんだそうです。
このSC、中国らしく、1Fと2Fのラグジュアリーブランドのゾーンは、まだオープンしていない状態だったんですが、
3Fに上がると、いきなりびっくりするような光景に出くわしました。
3Fは飲食店が並ぶフロアだったんですが、下のお写真を見て頂くとおわかりの通り、野菜を植えていたんですよね!
そのスペースには、「都市農庄」の文字が記されており、どうやら、都市生活者に対して、食につながる農の大切さを体感してもらうための空間であるようでした。
今、ネットで検索をかけてみてわかったんですが、「都市農庄」は上海に初めて導入されたのではなく、同じK11の武漢の店舗に2010年には既にお目見えしていたようです。
そのことについて紹介しているネットニュースの記事には、環境問題を啓発する意味合いがある、といった趣旨の文章が書かれておりましたが、
中国においては非常に新しく、早いコンセプト、問題提起だと思います。
このビルでは、それだけでなく、各フロアにアジアの現代美術家の作品を展示したり、
地下3Fでは、まとまって多くの美術作品の展示、プラス、イベントスペースを設けたり(私が訪問していた時には、雑誌『芸術当代』の編集者などを招いたトークイベントが行われていました)と、
単にファッション商品=モノを売るだけでなく、食、ライフスタイル、文化につながるコトの仕掛けが行われていることに、感心いたしました。
3F、4Fの飲食のフロアも、平日の午後3時〜4時台の時間帯にも関わらずお茶する人達で一杯でしたし、
地下1F、2Fはファッション関連のショップが中心のフロアでしたが、
その中ではB2の「ABCクッキング」さんと眼鏡の「ジンズ(JINS)」さん、
この2店舗がぶっちぎりで成功しておられる様子でした。
「ABCクッキング」さんの上海と北京での成功は、日本でも最近かなり報道されておりますが、実際、予約がとれないほど埋まっている様子でしたし、
「ジンズ」も、私の目の前でものすごく売れていました。度入りの眼鏡だけでなく、サングラスも若い男女がどんどん試着していましたし。とにかく、向こうでもそこまで高すぎない価格だし、入り易い売り場、オシャレな感じがするからだと思います。
ファッション系ですと、向こうで人気のあるブランド「ダズル」のセカンドブランド「d'zzit」(B2)や、服飾雑貨のみを集積したセレクトショップ「p+」、
それに、日系ブランドも多く、「レトロギャラリー」「ローズブリット」「コレクトポイント」などがございましたが、
日系の中では、日本語が非常に堪能な優秀なショップスタッフさんがおられる「アクシーズファム」さんが頭一つ抜けているのではないかという気がいたしました。
写真1:K11のエントランス
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