2014年年頭所感あれこれその1ーファッション業界が政治経済の動きに大きく影響されそうな年
皆様、改めまして、明けましておめでとうございます。
今日から仕事始め、という方も多かったのではないかと思います。
私のブログも、本日から本格的なエントリーを再開いたしますので、よろしくお願いいたします。
毎年恒例の、自分なりの年頭所感を何回かに分けて書こうとおもいますが、
2014年の年初めに、一番強く感じているのは、「今年はいつもにも増して政治や経済、社会情勢の動きにファッション業界が強く影響を受けそうだな」ということです。
かつては、多少の不況になろうが、ヤングを狙っていればさほど影響はないという時代もございましたし、ファッションの業界は世の中の難しいことや暗いことからは距離をおける、いい意味での軽さ、ミーハーさがある業界で、
私はそういうところが大好きだったんですが、最近は全くもって様変わりしてきたなと思っています。
影響の大きな施策は、3つありますが、第1は消費税の増税です。
急激に進行する少子高齢化という課題を抱える日本。財政難への対応として、今年4月には、消費税増税の第一弾(5%から8%への税率変更)が行われます。
業界の皆様は、もう昨年の段階から増税前の駆け込み需要を逃さないように、春物の早期投入、高額品の品揃えを厚くするなどの対応に追われていたのではないかと思います。
この影響は、業種業態にもよりますが、私個人は3か月から半年程度で回復に向かうのではないか、そうあってほしいと思っています。
第2は、TPPと安倍内閣の積極的平和外交です。
今後の生産地をどこにするのか、あるいは、出店戦略、輸出戦略が、これにより大なり小なりの影響を受けることは間違いないと思います。為替変動についても注視しておかなければならないでしょう。
個人的には、中国、韓国との関係も、ASEANとの関係についても、ニュートラルな立場でウィンアンドウィンでありたい、アウトバウンドとインバウンド、日本のクリエーターや中小ブランドの海外進出とアジアのクリエーターの日本進出支援は両方をバランスよくやっていきたい、多様な国と一緒になってお互いのファッションや生活文化を豊かにしていきたいと思っていますが、
ムード的には「東アジアよりもASEAN」という空気になっているのは否めないと思います。
第3は、教育、次世代のエリート人材育成の強化です。
このお正月も、岡山に帰省し、地方でも東京同様に街おこしとか、コミュニティー形成の流れが継続しているように思いました。
持たざる者、若い人達を中心に、このムーブメントは今年も継続していくと思いますが、一方で、国でも地方自治体でも、小学生から英語教育を行うとか、学力向上を図ろうとか、将来の日本の政治や経済、海外ビジネス、医療などの分野でリーダーや技術者となるようなずばぬけた人材を育成していこうという動きが強まってきていますよね。
イノベーションとグローバル化による問題解決、そのための人づくりです。
成熟社会、デフレ経済下で皆が助け合ってやっていくためのエコシステム、人と人とのつながりによるセーフティーネット、コミュニティーは、暮らしと心の支えになるもので、コミュニティー形成の動きは今後ますます活発になると思いますが、
その一方で、ポジティブな意味での競争とか、緊張感が出て来たことが、子どもの世界だけでなく、大人の仕事やプライベートなマインドにも影響を与えていくのではないかと思っています。
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