ファッションのパワーダウンを知名度高い芸能人でカバー!?ー東京ガールズコレクション(TGC)2014S/Sに行って来ました
昨日の出来事ですが、
私にとっての春の恒例行事・TGCこと東京ガールズコレクション2014S/Sに行って参りました。
今回は、会場が横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナではなくて、YGC発祥の地である代々木第一体育館。キャパシティ的には横浜やさいたまよりは狭いんですが、都内のお客様にとってはやはり利便性は高いですよね。
開始時間の午後3時より30分遅れて入場したんですが、会場は既に超満員。2Fや3Fの通路にも人が溢れていて、草創期、成長期のTGCと比べても「今日は本当にお客様の入りがいいな」と実感しました。前回の2013年秋のさいたまスーパーアリーナでの来場者数が主催者発表で3万5千人、今回が3万3,100人というのは、誇張ではないのではないかと思いました。
なおかつ、客層がさいたま、横浜とは異なり、20代前半〜10代後半の女性の方々(8割くらいでしょうか)が中心となっていますが、親子連れが若干少ない気がしたのと、服装がおしゃれな方の比率が高いような気がしました。それと明らかに、「アベイル」への反応が異なっていましたね(前回のさいたまの時のお客様と異なり、ブランドの存在そのものを知らない方が多いように思いました)。
特に会場直後のお客様が多かったのは、残念ながら私は生で拝見することが出来なかったんですが、浜崎あゆみさんがオープニングアクトを務めたからではないかという気がいたします。
前回の赤西仁さんの時に続いて、やはり、知名度の高い芸能人のパワーは凄いなという風に感じました。
正直なところ、ゼロ年代終盤のファストファッションの日本への本格進出及びリーマンショック後の不況の時期から、TGCはファッションに関しては元気がなくなったなという気がしておりまして(マルキュー系ブランドの後退と軌を一にする)、
現状は、2012年秋からTGCに参画しておられるセブンアンドアイグループのオリジナルブランドと、しまむら系の「アベイル」、プラス、バロックジャパンリミテッド+マークスタイラー+セシルマクビーが中心のショーになっています。
ただ、恐らく、前回の時に主催者さんサイドも特に感じられたのではないかと思いますが、圧倒的なパワーを持つミュージシャン、芸能人の存在を活用してでも集客さえきっちりしていけば、イベントは継続していけるんですよね。
現状の日本の人口構成から言っても、また、ファストファッションの浸透という世の中の流れの変化から言っても、残念ながら10年前と同じようなドメスティックなヤングファッションマーケットの盛り上がりを期待するのは難しく、なおかつ、ショー自体を自社単独で実施してオウンドメディアの中でその動画などを活用する企業が増えているのも当然の流れだと思いますので、
特定のブランドの濃いファンではない層も含めてファッションに対しては関心度の高い10代から20代前半の女性客をしっかり集めることは大切なのではないかという気がいたします。
さくら的に気になった点が2つあって、
1点は、恐らくTGC史上始めて、ZOZOさんことスタートトゥデイさんがステージに登場されました!ショーはなかったんですが、「WEAR SPECIAL STAGE」の名称で、ファッションコーディネートアプリ「ウェア(WEAR)」のPRが行われました。
ゾゾさんはガールズファッションの通販サイト「ラブー(LA BOO)」も始めておられますが、元々はセレクト系に強いサイトなので、新しいユーザー層の取り込みを狙ってのことだと思います。これは、的を射た施策なのではないかと感じました。
もう1点は、WWDさんのステージがなくなってしまったことです。
代わりに、雑誌(「GINGER」「JELLY」など)のステージが実施されたから、なのでしょうか?
ここ何年か、ハイエンドなブランドを揃えて、熱の籠った非常に素晴らしいステージを見せてくれていただけに、非常に、残念でした。
今回のTGCのファッションショーのコンテンツを見る限り、草創期及び成長期を支えてこられた永谷亜矢子氏がTGCを去った後継続してきた「ハイアンドロー」路線を終わらせた、と見るべきなのではないかと思います。
(今回午後8時半には会場を後にしましたので、最後のショースイートガールステージがどのような内容だったのかわかりませんが)。
確かに、TGCの客層で価格帯の高い商品に関心がある層、現実的に買える層は少ないとは思うんですが、次回以降、これまでとはまた異なる形でファッションのパワーを感じさせてくれる中身の濃いショー、新企画を見せて欲しいなと思います。
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