2014年3月シンガポールレポートその1ーハイブランドはゆったりと陳列を(「クラブ21(club21)」)
アジアの中で経済発展が進んでいる国やイギリス、アメリカ、オーストラリアなどでブランドの直営店やセレクトショップを非常に数多く店舗展開している「クラブ21(club21)」は、
シンガポール発祥の企業さんですので、当地を訪ねる機会に恵まれたファッション好きの方にとって見逃せないお店だと思います。
シンガポールのメイン通り・オーチャードにあるフォーシーズンズホテルの中にあるショップは、
特に素晴らしいと思います。
商品のセレクションと、接客も素晴らしいんですが、
英語や中国語が出来ないため接客が充分に受けられないかも、と思われる方にも、
お店を見に行かれることをぜひお進めしたい理由は、
ひと目ショップを見て頂けば、すぐにおわかり頂けると思います。
商品が、1点1点の間に充分な間隔をとって、非常にゆったりと陳列されている・・・
ストアオペレーションをご経験されたことのある方なら、それがどれだけ贅沢なことなのかすぐにピンと来ると思うんですが、
客単価が高く、なおかつ高級店にしては来店客数がそこそこある=売上高が高いショップならば、
在庫も相当持っているはず→それを店頭に出さずキープしておける広いバックストックがあって初めて出来ることだからです。
なおかつ、ショップスタッフの皆さんがバックストックの在庫の内容に関してもきちんと覚えていて(今時はまあ、IT活用で記憶は不要というやり方もありますが)、
接客の際に必要が生じたらすぐに取りに行くようにしないと、これまた売り逃しになってしまいますので。
しかし、そういう大変さを乗り越えて作り上げられた売り場の「ゆったり感」(特にレディス売り場の)が、
本当に本当に久々に見る新鮮な感覚で、
心が洗われるような気持ちになりました。
適度なゆとりがあることで、1点1点が良い物に見えますし、
気持ちがイライラしないんですよね。
いわゆる、「テンションを上げさせて売る」という方法とは真逆の、
「ゆっくり見て触れて試着して頂いてお買い上げ頂く」という、
まさに、リゾート地シンガポールにピッタリの売り方だと思いました。
せっかくのんびりしに来ているのに、こんないい場所に来てまで買い物で疲れたくないですから。
「定数定量」という言葉がありますが、そもそも1ラック、棚1段に陳列するとルールづける数を少なめに決めておく、というのは、いいやり方だと思います。
日本のセレクトショップさんは、コーディネートの提案に積極的ですが、実際のところ、ハイエンドなブランド達はそれぞれに強烈な個性を持っていたりするので、
他ブランドとはなかなか合わせにくい、という部分もあったりします。
しっかり間隔を空けて並べた方が、良さは確実にお客様に伝わりますね。
久々に、服の美しさ、服の魅力を堪能いたしました。
« シンガポールと香港に行っていました | トップページ | ブログのデザイン、壁紙を変えてみました »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント